ST-6P1 真空管アンプ
LUXMAN MQ60Customの修理をして知人のお宅にセットしてSP-LE8Tで音楽を聴くと「真空管アンプもいいもんだなー」とまたとんでもないことを考えてしまってまた凝りもせず中華製ジャンク品を13,000円も出して買ってしまいました。
購入したのは6N2-6P1を使用したPPアンプでどうやらそれぞれ12AX7-6AQ5と同等管のようです。6AQ5といえば昔高校生の時にアンプを作ったことがありますがあまり印象には残っていません。オーディオの世界では6BQ5の方が有名で真空管としてみても効率も良いし内部抵抗も低いのでこちらを使用したアンプが多かったようです(音も良いし)。6AQ5というとラジオ管というイメージなのでパワーアンプとして自作する人はほとんどいませんでした(昔はAM送信機の変調に使われていたのでオーディオ用というイメージではありませんでした)。6P1と6AQ5はピンが9ピンと7ピンで真空管の直径が違うので6P1の方が放熱の点でよさそうです。EP/IP曲線を見ると肩特性が違っていて6L6に似ているような気がします。この肩特性を改善したビーム管が Kinkless Tetrodeの頭文字を取ってKT88,KT66となります。
前面 パイロットランプがありません。
後 入力は2つあります。
カバーを取ったところ カバーは歪みがあったので修正、塗装の剥げていますので後で塗ります。トランスのネジにも錆が見られます。
前面
このアンプのパワースイッチはロータリースイッチじゃなかったかな。 このアンプは色々なバージョンがあるようです。
ツマミには印が無いので今どのへんなのかわかりません。
6N2 なんか高周波増幅用三極管に見えますね。
6P1 こちらは9ピンなので6BQ5のように見えます。
下のカバーを取り外します けっこうきちんとしています。VRはガリがあったので分解清掃しました。
パワースイッチは故障が多かったのか途中でこの方式に変わったようです。
中華製ではなくニッケミのKMGを使用しています。
この大きさで250mAあるのかな? 交流で240mAですのでブリッジ整流後のDC電流は55%とすると130mAぐらいでしょうか。2次側電圧も210Vとなっていて変更になっています。このアンプはいくつかのバージョンがあるようです。
出力トランス インピーダンスは書いてありませんが6AQ5互換のAB1PPですと10KΩかな、SGタップは無いようです。
アースは電源トランスの取り付けネジになります。
ツマミは印が無かったので2.4mmのドリルで穴をあけ穴にタッチペイントの白を入れました。
完成というか点検しただけ
チェック中 方形波を載せればよいのですがやはり高域に乱れがあるので今回はサインウェーブのみ、中華製アンプの出力トランスは国産のトランスと比較してはいけないのですがもう少し工夫してもらいたいものです。出力トランスはノウハウの塊のようなもので電源トランスのようにただ鉄心にコイルを巻けばよいというものではありません。こういうあばれがあるトランスにNFBをかけると発振しそうです。
カバーも付いてデザインも良いです。
試聴中 5極管のPPでNFBもかかっているのに残留雑音がL=1mV R=2.4mVもあります(試聴位置では雑音は聞こえませんが)。周波数特性は7-80KHz -3db 出力は10Wぐらいです。音はやはりトランジスタアンプよりナローに聞こえますし低域のダンピングが弱いかんじですが不思議とボーカルは自然に聞こえます。
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