ガラクタな部屋

音楽を古いガラクタ製品で聴いています

Technics SE-9060II(60AII)

2024-09-14 | メインアンプ

メンテナンスの依頼を受けまたした。この時代に流行ったDCアンプでおまけでBTL接続してモノラルアンプとしても使用できるパワーアンプです。BTL接続は全く同じ特性のアンプ2台必要ですが古くなると性能が崩れるのでBTL接続はしない方がよいです。また音もよくないです(BTLアンプはPA専用かな)。

外見は目立つ傷はありませんが構造上傷やスレが付きやすいです。「パワーアンプの方は特に問題はなかった」というお話でしたが、チェックすると周波数特性もおかしく歪も多いようです。スピーカー端子にDC電圧が出ていたり動作が不安定です。

裏側 このスピーカー端子はちょと使いずらいかな? 後ろにはSTEREO/MONO切り替えスイッチがあり使いやすいようにメインL側のスピーカー端子のみで使用できるようにリレーで切り替えているようです。

ケースを外します(以前に修理で開けられたようです)。 完全なモノラル構造です。埃は取っておきます。パワートランジスタのアイドリングは3mAでしたのでかなり歪が多かったと思います。

HITACHIパワーTRの2SB655/2SD675はそれほど劣化していませんでした。すべてのトランジスタを取り外してチェックします。

裏側 熱の出る部分ははんだをし直します。

リレーは汚れているので分解清掃します。

こちらのリレーには付いているはずのスプリングがありません。前のケースを外したリレーの写真をよく見るとスプリングが付いていません。以前メンテナンスしたときに紛失したのかそれとも最初からの不良品なのかはわかりませんが良く音が出ていたなー?・・・手持ちのリレーからこのリレーに合うスプリングの硬さを選んで取り付けました。(スプリングが固いとリレーが動作しません)

STEREO/MONO切り替えSWは汚れているので分解清掃します。フロントのスピーカー切り替えリレーSWは密閉構造なのか汚れはありませんでした。

交換部品 DCアンプなのでなるべく特性の合う外したトランジスタを選んで組み合わせて使用します。一部プリアンプ(70AⅡ)からもトランジスタを選んで使用しました。電解コンデンサーは主電源以外を全部交換。

L,R=100Hz

L,R=10KHz

メンテナンス終了

完成 DCバランス調整 アイドリングは約25mAに設定 残留雑音 L,R=0.03mV  周波数特性 6-90KHz -1db (1W)

実際の使用にあたりフロントパネルのDCスイッチは押した状態(LOW CUT)状態で使用するようにします。プリアンプからDCが漏れている(よくある)とパワーアンプの故障、スピーカーの破損になります。

システムに入れて試聴中 PHONOはDL-103しかないのでMC入力で試聴。

 

 

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