
評価5
再読(前回2018年4月14日)。
世界に名だたる天才アルピニスト武藤嶽男、「血まみれのマリア」の異名を持つ阿部まりあ看護婦長、そのマリアの若い頃の恋人であり患者を安楽死させた平岡医師、リストラ寸前の編集者・荻原みどり、この面々が奥湯元あじさいホテル(プリズンホテル)にやって来て、ホテル側の人々とくんずほぐれつのドラマを紡ぎ出す。例の作家・木戸孝之助はついに清子と結婚!
シーリーズ4作の中でこの巻が一番好きかも(笑)。
切った張ったのマリアと自然に挑む寡黙な武藤の対比がとても面白い!武藤の会話の中に「ナンガ・パルバット」「グランド・ジョラス」など名峰の名が出て来るのも、ついこの間まで山岳小説を読んでいた身にとってはうれしい!
浅田次郎の冬の風景描写が秀逸。
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