
評価3
再読(前回2019年8月31日)。
主人公の高倉陽子と相田晴美は二人とも児童養護施設で育った過去を持ち、学生時代からの友人だった。陽子は県議会議員の妻となり晴美は新聞記者になっていたが、陽子が晴美から聞いた話を絵本にしたところその絵本が新人賞を受賞してしまい陽子の身辺がにわかに騒がしくなり始める。そんな中、陽子の息子の裕太が誘拐されて脅迫状が送られてくるが、選挙を間近に控えた高倉家は警察への通報を躊躇せざるを得なく、犯人の「真実を公表せよ」との対応に追われることとなるのだった。
最後の最後で2度のどんでん返しがあるが、作中薄々気が付くぐらいのことではあるので「ふぅ~む」という感じで驚きはない。テレビドラマのための書下ろしということもあってか、人間関係のきめ細やかさに欠けている気がして重厚感に乏しい作品となってしまっているのが残念。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます