評価3
再読(前回2018年2月12日)。
時の総理大臣は民政党の武藤泰山。その泰山とバカ息子の大学生・翔の頭脳が入れ替えられてしまった。漢字が読めない総理と就職面接で朗々と自分の主義主張を述べる大学生。国会も面接会場も大騒ぎ。実はこの頭脳入れ替えは米国製薬会社から多額の献金を受けていた野党・共和党の「新薬許認可に関わる規制撤廃」へ向けての謀略だったのだ。ニッポンの行方や如何に!?
私利私略、党利党略に奔走する政治を批判し国民の幸福実現のために心を入れ替えて歩み出そうとする政治家・武藤泰山の姿は美しいが、私利私略、党利党略に走るだけの政治家しかいないことを知ってしまった今のニッポン。あまりに空しい読後感に愕然とするしかない!
まっ小説的には中途半端なユーモア度が鼻につく。
奥田英朗や荻原浩など同じようなテーマで書かせたら飛びっきり面白い小説を書けるだろう作家を知ってるんで・・・池井戸潤さんにはユーモア小説は向かないと思いますよ。
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