新白堊スポーツ - since 2004.09.18

'23.3.6以前の記事は旧白堊スポーツ(カテゴリーorブックマーク)で!
野球部記事は'04.9まで遡れます。

残像に口紅をー筒井康隆

2023年10月21日 | 読書


評価5

再読(前回2017年2月11日)。
小説世界から言葉が徐々に消えて行く。
例えば「あ」が使えなくなると「愛」も「あなた」も消えてしまって、この話の主人公である作家・佐治勝夫は「あ」以外の言葉を駆使して「愛」や「あなた」を語らねばならなくなる。そして、どんどん言葉が消えて行って最後は・・・

使える言葉が減って行く中で、執筆し、飲食し、講演し、そんな毎日と自身の過去をどんな言葉でどんな表現で語るのか?前代未聞の実験的小説の行方は如何に!?

変な小説と言えば変な小説だが、筒井康隆しか書けない小説!
筒井康隆天才!!!

ちなみに表題は「ぬ」が使えなくなってしまったために、わずか50頁にして消滅してしまった三女絹子について語った下り「その残像に薄化粧を施し、唇に紅をさしてやろう。」から来ていると思われます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« U18/U16陸上競技大会・盛岡... | トップ | 全国高校駅伝初出場! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事