評価5
再読(前回2018年5月15日)。
題名だけは誰でも知っている名作。
常に自分を厳しく見つめて生きる容姿端麗な大庭葉蔵という男が次々と女性と関り、自殺未遂を繰り返しながら薬物におぼれていく姿を追った太宰治の自伝であり遺書ともいえる作品。
三島由紀夫の「青の時代」もそうだが、こんなに自分を突き詰めて生きていたら辛いだけの人生だろうと思わずにはいられない。凡人には計り知れぬ生き様に唖然とするしかないが、「青の時代」よりは難解な言葉のやりとりは少なく読みやすい。
たまには自分自身を真摯に振り返ることを教えてくれる一冊。
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