倍数算とは
倍数算とは2つの異なる数量があり、
具体的には以下のような問題。
倍数算の例題1
A君とB君の所持金の比は5:4だったが、
このように2つの数量が比で与えられるだけでなく、「2倍」や「
他にもやり取りによってバリエーションがあり、
二つの数量が同じ値の変化をする問題。
倍数算の例題2
A君とB君の所持金の比は3:2だったが、
二つの数量が異なる変化をする問題。
倍数算の例題3
A君とB君の所持金の比は4:3だったが、
代表的なのがこれら3つのパターンです。
ではこれらの解き方を解説していきます。
倍数算の解き方
例題1(前後の数量の和が一定)
倍数算の例題
A君とB君の所持金の比は5:4だったが、
A君とB君の所持金の和は変わらないので、
やりとりの前ではA君とB君の所持金の比率は「5:4」で、
注意点として、やり取りの前後で比の割合が異なります。上の比率
A君は最初は全体の5959であるのに対し、後の値は全体の13
この分母を揃えるために、前後の比の和を揃えます。
通分と同じ要領で、比の和である「9」と「3」の最小公倍数「
このようにすると上下で「1」にあたるのが全体の1919に統一
前後でA君は「2」増えてB君は「2」減っています。
A君の所持金はこの比でいうところの「5」なので、200×5=
確認のため最初の所持金がA君1000円、
例題2(前後の数量の差が一定)
倍数算の例題2
A君とB君の所持金の比は3:2だったが、
A君とB君のはじめの所持金とふたりの所持金の差を数直線で表す
「ともに200円使ったら7:4になった」
この問題でも前後のやり取りで比の割合が異なるので揃える必要が
ここで注目するのが、A君とB君の所持金の『比の差』です。
この値を揃えればやりとりの前後の比の割合も揃います。
「1」と「3」の最小公倍数「3」
こうすると数直線の上下の比の値が揃うので、A君もB君も「2」
200円が「2」にあたるので、この比で「1」
確認のため最初の所持金がA君900円、B君600円で比は3:
さて以上2問のポイントをまとめましょう。
はじめの問題は2つの数量の“和”が一定の問題で、2つの数量の
次の問題では2つの数量の“差”が一定の問題で、2つの数量の比
比の割合が異なる場合でも、
複数の比が出てくる場合、同じ数値の比を揃える
この考え方は倍数算において非常に重要なので必ず抑えましょう。
ただし倍数算にはやりとりで2つの数量の和も差も変化する問題が
例題3(前後の数量の差が一定)
倍数算の例題3
A君とB君の所持金の比は4:3だったが、
A君とB君のはじめの所持金を数直線で表すと以下のようになりま
「A君が200円使いB君が100円もらったら比が1:
ここでは「やりとりの後の値段」を揃えます。
この数直線から問題をこのように変換することができます。
『A君とB君のはじめの所持金が8:3、
数直線からわかると思いますが、このときの比の差の「5」(=
つまりこの比の「1」は500÷5=100より100円です。
確認のため最初の所持金がA君400円、B君300円で比は4:
こういった問題では同じ数量のものがないので、
比率が揃えられない場合は実際の数量を揃える
倍数算は初めて見る場合どうやって解いたら分からないのが普通な