本日は、
【視点の転換】の重要性についてお話いたします。
具体的な問題を出しながら、見ていきましょう。
問題1:下の立体には水がいっぱい入っています。
この立体をABを床につけたまま、45°傾けたとき、
残った水の体積を求めなさい。
この問題の図は、「AB」を強調してあえて赤で描きましたが、
普段のテストでは、ABだろうとなんであろうと、
わけではありません。
みなさんは、これをみて、ふーん、いつもやっているあの問題ねと
思ったでしょう。
そうです、それでいいのです!!
「いつもABを軸に斜めに傾けたとき、Aが手前で、
というイメージが浮かんで、そのまま解き進めていける生徒は、
日ごろの練習をしっかりやっている生徒さんです。
真横から見た図を描くと、
解説:
三角形STUは、直角二等辺三角形になります。
45°傾けたとき、水面は、床と並行になるので、必ず、
辺STと辺SUはどちらも10㎝です。
三角形STUの体積は、10×10÷2×20=1000㎤
全体の立体の体積は、
20×10×45=9000㎤
残りの体積は、9000-1000=8000㎤
ここまでは、「ふつう」ですよね。「いつも出ているパターン」
ただ、しかし!!
いつも、そうかもしれませんが、テストでは、
あえて、違う角度から問題が出されることが多々あります。
どういうことかと言いますと、
次を見てみましょう。
問題2:問題:下の立体には水がいっぱい入っています。
残った水の体積を求めなさい。
問題は、まったく前述と同じです。
先ほども、申し上げた通り、
問題では、「AB」のラインを赤で描いてくれていないので、
問題をよんでいる子たちは、「AB」を「いつもと同じ」
「20cm」のところを軸に考えてしまう生徒が多いのです。
しかし、これは、手前の「10㎝のところ」を「AB」
傾ける場所がいつもと違うのです。
真横から見た図を描くと、
この図は、先ほどの、問題1の解説図とほぼ同じですね。
どこが大きく違うか。
皆さん、お気づきですか?
そうですね、PRの長さが20㎝となっております。
なので、傾けたときにできる図形は、問題1と同じ、
しかし、使うべき辺の長さが違うのです。
解説:
三角形PQRは直角二等辺三角形なので、
辺PQと辺PRはどちらも20㎝です。
20×20÷2×10=2000㎤
全体が9000㎤より、9000-2000=7000㎤
落ち着いて家で解けばわかったのに~と、いう声をよく聞きます。
ただ、テストで点数をとるには、テストの時間内で、
「いつも」と同じ視点からではない問題もたくさん出てきます。
そこに気付けるようになるには、気持ちの余裕が大事なんですが、
余裕をもてるまでには時間がかかります。
その前に、やはり、
「ふつう」とか「いつもとおなじ」とは限りません。
テストでは、最大限の「集中力」で挑んでほしいと思います。
それでは、本日は、これまでにしておきます。