今日は5年生でつまずきがちな子が多い,「差集め」
「差集め算」
べつに難しい文章題というわけではないんです。
こんな文章題が差集め算です。
↓
【問題】
リンゴがいくつかあります。
これを3個ずつ皿にのせていくと,20個余りました。
そこで,5個ずつに,のせ直していったところ,
リンゴは何個あるでしょうか。
解法 → (20ー4)÷(5ー3)=8皿,3×8+20=44個
答え44個
これだけです。
これだけなのに,なぜつまずく生徒が多いか。
次の例を考えてみます。
50円のリンゴが10個,30円のミカンが10個あります。
合計金額の差は何円でしょう?
〈普通の考え方〉
普通は,50×10=500円,30×10=300円
500ー300=200円 とやると思います。
〈差集め的な考え方〉
差集め算的な思考法だとこのように考えます。
50円ー30円=20円 … 1個あたりの差
10個ずつあるので,20×10=200円
こんな考え方は日常生活ではあまりやらないですよね。
日常生活で触れる回数の少ないことは,
つまり脳の中に神経回路が形成されにくいのです。
差集めはその代表と言えるでしょう。
思考も,運動も全ては神経の働きに依存しています。
普段使う事が少ない脳の機能,
これを実感するには,自分の利き腕と反対の腕で,
利き腕のほうが筋力そのものが強いので,
これは,神経が発達していないために,「力を込めろ」
これを克服するには,とにかく「力を込める」
勉強もこれと似ているところがあります。
日常生活では使っていない思考方法は,
最初は苦手でも,
「数列」も苦手なお子さんが多いですが,
まあ,今回は話を戻しまして,差集め算。
差集め的思考法では,1つ1つの差に注目していきます。
さきほどの例では,1組の金額の差が20円あるので,20×
の差になるということです。
ここでポイントは,上と下(50円の○と30円の○)
どんな差集め算・過不足算もこの形に持ち込んでしまえば,
そのいくつかをやってみましょう。
〈状況①「○の個数がバラバラ」〉
【問題】
A君は30円のキャンディーを,
〈解説〉
まずは,買った様子を絵にしてみましょう。
こんな感じですね。
個数もバラバラ,値段もバラバラでは見分けがつきません。
そこで,過不足算の「鉄則① ○の個数を揃える」です。
A君の買った個数を2個減らしてしまいます。
すると,B君の個数と同じになるので,
もともとB君は40円多かったですが,
1組の差が20円なので,100円の差になったので,100÷
A君の買った個数は5+2=7個とわかりました。
〈状況②「配った個数(○の中の数字)がバラバラ」〉
【問題】
生徒が何人かいます。これらの生徒を,
生徒は何人いるでしょうか。
〈解説〉図にしてみましょう。
こんな感じです。
3人座りの図は,「3個ずつ配っていくと,15個余った」
5人座りの方はどうでしょうか。
これは,
ようするに,個数が足らなくなってしまったので,仕方なく,
ここで,「鉄則② 配る個数は変えない!」です。
これは,言い換えると,
3人ずつ配ることと,5人ずつ配ることで,配る個数の差が,
したがって,28÷2=14 ← イスの数
生徒は,14×3+15=57人 です。
類題として,
「1年生は1人いて7個,2年生は2人いてそれぞれ5個ずつ,
過不足算は線分図で説明されるケースもよくあるのですが,
「配る個数の1組み当たりの差 → 集めていくと全体の差」 という視点が理解しやすいのは,上記のような○
線分図で勉強している生徒は,余り,
まずは上記の方法でしっかり再導入をかけてあげて混乱を解消する
はい。ということで,今回はこのへんで。
ではまた〜( ´Д`)ノ