今日は事件となっている、首相官邸等における警備体制の不可思議について考察しましょう。
先ずはドローンなるものですが、簡単にいえば飛行するラジコンです。
これが多種多様に最近出回っており、数十万から1万前後で買えるような価格帯まで幅広く出回っています。
価格の違いは性能の違いになりますが、共通することは、ほぼ安定した飛行が可能であることです。
よって、操縦は簡単であるということです。
米国アマゾンは真剣にこれで適合した重さの商品を即日、宅配することを研究しています。
カメラを搭載して空から見た様子を簡単に知ることが出来、自分の目で見て操縦することだけではなく、ドローン搭載カメラを通してスマホに受信された映像によってコントロールすることも可能です。
これらの類は必ず軍事産業から派生しています。
GPS、指紋認証等もそうです。
ドローンも広い分野で期待されており、空撮、人が行けない災害地、崩落した現場の様子、警備、輸送関係、こともや大人のおもちゃに至るまで広範囲において使用され、現在も研究段階にあるものもあります。
しかし今回、首相官邸、他国の大使館に落下した際に国民は不安を感じました。
それは単純な理由でした。
なぜ、そんな場所が警備が厳重でなかったものか。
それは、その場所が「警備レベル」の想定外であったことだけなのです。
「害」という大きさのターゲットを人としているからです。
例えば国会議事堂をいくら厳重に警備しても、1発の落雷ですら守ることは出来ません。
逆に、落ちてくる鳥の糞を避けるようなシステムはありません。
それは警戒すべき警備の範囲が“人”であるからです。
人・車が攻撃して来ることの想定です(人が危険物を持ち込む・何かを投げる、突入する等)。
守る対象は「人」が優先で、次に建屋です。
すべて人という前提があるのです。
今回の事件において、もっとも想定の範囲で問題なのは、「平面的警備」であることです。
「立体的警備」は日本は得意ではありません。
なぜなら、防犯メーカーで作られている各種センサーは、平面で東西南北より侵入することを前提としています。
立体的というセンサーはありますが、それらは「塀の高さと周辺」しか対象としていません。
よって、下と上からの侵入には弱い状態にあります。
ただ、それらは必ず「平面」と交わるのでタイムラグはあるものの、感知できるという自負があったと感じます。
しかし、屋上だけで留まるといった、今回のケースでは交わることはありませんでした。
様々な建屋には障害物があり、防犯センサーのすべては万全な設置は出来ません。
視覚の「死角」を警備態勢の隙としてドローンは着地しています。
今後は、立体的監視センサーの早急な開発が促進することは間違いありませんが、「動き」、「熱」の屋外センサー等の開発も必須になります。
監視カメラは動きがあると異常になるものもありますが、監視範囲を今回のように地上に置いている場合は対応できません。
また、高価なものは「サーマル機能」が付いており、熱の発生を感知するものもありますが、なぜか「プラント」の早期異常発見だけに使われている感じがあります。
LEDカメラで夜間人物が映るものとは雲泥の差です。
官邸では使われているとは思えません。
東京のど真ん中のお堀の場所ですら、ドイツ製の平面センサーという噂もありますから。
何れにしても、平面的な20世紀方式の警戒態勢から、立体的な監視大勢に切り替えることが課題と言えます。
立体的監視が整うまでは既成概念を捨て、人が巡回することが必須かと思います。
立体的監視という言葉は簡単ですが、鳥が何処を飛ぶのか考えればその難しさがわかるかと思います。
レーダーは低空では監視範囲外です。
先日アメリカでも抗議たのめ、小型のライトプレーンのようなものでホワイトハウスに突入した事件があったばかりです。
ここにも更なる軍事用警戒センサーの開発が必要ということになります。
そしてこれらは民間レベルで多種多様なジャンルで使われます。
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