どうせ、大勢の人に閲覧されるブログではないのだが、
ほとんど、自分の為の創作メモと化してきているなあ。
ま。文句言ってくる人も無いだろう。
というわけで、勝手な展開に・・・
描く対象が一つのものであると、絵は比較的簡単になる。
「簡単」と言うのは、「だから価値が下がる」とか「面白くない」とかの意味ではない。
それらことは、描いている本人にとってコントロールできないことなので、
考えても仕方ない。
「簡単」と言うのは、「描くのが比較的容易である」という意味だ。
もちろん対象がひとつ、と言っても、リンゴをひとつ描くのと角の生えた巻貝をひとつ描くのとでは、
かなり「描き辛さ」が違う。
それでも、角の生えた巻貝が画用紙よりも小さければ、
画用紙の左側に置いて写生すれば、かなりリアルに描き写すことが出来る。
中学生くらいで私もこれをやって「俺でもこんな絵が描けるんだ」と、
うぬぼれたりしたものだ。
しかし、少し根気があれば、実は誰でもこの程度はクリアできる。
「見やすい描きやすい角度に対象を置いている」
「等寸大である」だから、比率の狂いを修正しやすい。
「対象がひとつである」したがって、他との関係性を計らなくて良い。
つまり、大きさや位置関係、質感の違いなどに留意する必要がない。
2mほど離れたところに花台を置き、布をゆるやかに波打たせて乗せ、
その上にさきほどの角の生えた巻貝を飾り「さあ、描こう」とすると、
写生はとても難しくなる。
絵の内容が難しいわけではない。描くのが難しい。
巻貝は斜めの角度から見ざるを得ず、描き辛い形に縮んで見える。
布の上には巻貝の影が落ちる。
布はただの平面のように見えて柔らかな質感がある。波打ち、厚みがあり、
巻貝の置かれたところはくぼんでいる。
木でできた丸い花台の天板は楕円に見えるが、ほとんど布で隠されている。
さあ、どうやって描こうか。
写生の技術、リアリズムへの格闘は、ここから始まる。
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