そして二コラの案内で、今回ブルーノ夫妻とも歩いたパレ・ロワイヤル、パッサージュ、ルーブルの逆さピラミッドまで歩いた。
あっという間に帰りの列車の時間になったので、リヨン駅まで送ることにした。
すると、ここに二コラのお父さんで、エスカレーター夫妻の息子のジャンピエールが、車でやってくるという。
パリに来た両親に一目会うためと、息子の二コラを迎えに来たのだった。
そして、ここからは簡単にバスで帰れるというのに、エスカレーターはジャンピエールに私をアパートに送っていくように命じたのだった。
本来ならみんなでホームまでエスカレーター夫妻を見送れるのに、だ。
車の駐車場で「私たちはいいから」と逆に私を見送ってくれたのだった。
このおっちゃんは、本当に頑固で難しい面もあるが、やっぱり心温かい人で、いつもほろりとさせられる。
借りていたアパートの前までジャンピエールと二コラに送ってもらい、お礼を言って別れた。この時、初めてジャンピエールに会ったのだが、2019年には、やはりエスカレーターの命により、彼にお世話になり、大ストライキの中の訪仏が可能になったのだった。
さて、アパートに戻った私だが、今日はこのアパートとお別れの日で、ミッシェル夫妻の住むビュットショーモンへ移動することになっていて、ミッシェルさんが迎えに来てくれた。
アパートの鍵は後日、マリーアンジュ家族がバカンスから戻ってきたときに返しに来る予定だ。
ミッシェルさんはこの辺りに住んでいたこともあり、とても詳しいらしく、懐かしいと言っていた。
今夜は、ミッシェルさん夫妻と久しぶりに夕食だ。簡単なものをと言うリクエストで用意してもらった。スープとピザと、デザート。
サルラから帰って少し話したが、きょうはゆっくりアパート暮らしの経験、パリでの滞在など、彼らに話をした。
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コロナが終息して、このエスカレーターに早く会いに行きたいものだ。「来春、そろそろ行こうかと思う」と一ヶ月ほど前に連絡したら、「7月末までは衛生パス(ワクチンか陰性証明)が必要だから、考え直した方がいい」と言われてしまった。ワクチンを打たないエスカレーター夫妻は生活に制限がされているが、辛抱強く耐えていると言ったところ。いったいいつになったら会えるのだろうか。