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日本のダム建設の歴史と経年劣化(老朽化) 鉄・コンクリート製は全部撤去の運命は必然。

2024-12-29 09:23:17 | 未分類

日本のダム建設の歴史と経年劣化(老朽化) 鉄・コンクリート製は全部撤去の運命は必然。

 

<キーワード> ダムの老朽化 本体の耐用年数は100年 - 日本経済新聞

2014年9月21日 

 

ダムの老朽化により高まるリスクを警告 - 国連大学

 

  • 1月26日     ハミルトン

    国連大学は水インフラに関する最新報告書を発表し、2050年までに世界人口のほとんどが、20世紀に建設され設計寿命が過ぎた数万基のダムの下流域に住むことになると明らかにしました。

    カナダに拠点を置く国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)による報告書『老朽化する水インフラ:新たに出現するグローバル・リスク(Ageing water infrastructure: An emerging global risk)』では、日本を含めた全世界にある5万8700基の大規模ダムのほとんどが、1930年から1970年にかけて建設され、50年から100年の設計寿命である点を紹介。とくに大型コンクリートダムは、建設から50年が経過した時点から「老朽化の兆候を示し始める可能性が極めて高い」と指摘しています。

    その例として、ダム決壊件数の増加や、ダムの修理・維持費用の段階的な増大、貯水池堆砂(貯水池へ流入した土砂の堆積)の増加、ダムの機能性と実効性の損失などがあり、「相互関連性の強い」老朽化の兆候として報告書で指摘されています。

    アジアでも進むダム老朽化

    世界で最も大規模ダムの数が多いのは中国で、2万3,841基を抱えています。中国、インド、日本、韓国のアジア4カ国だけで、世界全体の大規模ダムの55%にあたる3万2,716基あり、その大半は比較的近いうちに建設から50年が経ちます。日本は世界で4番目に多く、全国に大規模なダムが3,130基あります。完成後の年数が平均111年と他国と比べて突出して長いです。

    本報告書ではさらに、設計、建設、維持面で優れたダムは「軽く」100年間、十分な役割を果たすことができるものの、「撤去」となるダムの増加が予測されています。これは欧米で広く見られている現象で、老朽化したダムが経済的・実用的な限界によって補修・更新できないか、当初の用途が時代遅れとなった場合に起きます。

    撤去の是非

    報告書では、古くなったダムのリスクや、維持費の高騰、堆砂による機能低下、自然環境の回復または再設計の利益、さらに政策立案者が対策を決定する際に配慮する必要のある社会的影響のメリット・デメリットについても詳述。特に「これら影響の性質には、低所得国と高所得国の間で大きな違いがある」と明らかにしています。

    その中で、日本で初めて撤去された荒瀬ダムに関するケーススタディについても分析。1954年熊本県に建設された荒瀬ダムは、経済的・社会的および環境面の問題から地域住民の反対を受け、撤去されました。その後、河川の生態系は大きく回復し、貝類やカニなども増えたことが示されています。

    さらに、環境と社会に対するダムの影響に関して懸念が高まるなか、代替的な貯水方法や自然に基礎を置く解決策、脱水力発電型のエネルギー生産方法に関する新たなアイデアや実践が生まれてきている点も指摘しています。

    UNU-INWEHのヴラディミール・スマッティン所長は、気候変動によるダムへの影響を指摘し、次のように述べています。「この報告書で強調されているのは、洪水やその他異常気象の頻度と深刻度が増せば、ダムの設計限界を越え、その老朽化プロセスが加速するおそれもあるという事実です。撤去に関する決定は気候変動を考慮しながら下す必要があります」

    ダム撤去の推進要素

    ダムの撤去を推進する理由としては、市民の安全、維持費の高騰、貯水池堆砂や自然の河川生態系の回復などが挙げられます。しかし、これまでに撤去されたダムは小規模のものがほとんどで、大規模ダムの撤去は「まだ初期段階にあり、過去10年間で判明している件数はごくわずか」しかありません。

    本報告書の共同執筆者であり、UNU-INWEH非常勤教授のR・アレン・カリー氏は、ダムの安全な撤去に必要な調整のプロセスが複雑であり、時間がかかると指摘し、次のように述べています。

    「小規模ダムの撤去でさえ、数年(しばしば数十年)に及ぶ専門家や一般市民の関与と、長期にわたる規制上の審査を要します。多数のダムの老朽化が進む中で、ダム撤去プロセスの指針を提供し、これを加速する手順の枠組みを策定することが重要です」

    報告書にはUNU-INWEHの専門家3名のほか、スイスのジュネーブ国際開発高等研究所のスペンサー・ウィリアムス氏と、カナダ・ハミルトンにあるマクマスター大学のテイラー・ノース氏も共同執筆者として加わっています。

    関連データ

     アジア太平洋

    • 世界の大規模ダムのうち、アジアには60%が所在
    • 中国は大規模ダムが世界で最も多く23,841基あり、世界合計の40%
    • オーストラリアには650の大規模ダムが所在。半数は完成から50年以上を経過し、100年以上経っているものも50基以上
    • オーストラリアの発電量のうち、水力発電が占める割合は65%

     日本

    • 日本にある3,130基の大規模ダムの平均築年数が100年以上

     北米

    • 米国のダム9万580基(規模を問わず)は平均で築56年
    • 2020年の時点で米国のダムの85%以上が平均寿命以上の年数を超過
    • 米国では、建設後50年を超えたダムのうち75%が決壊
    • 米国のダム改修にかかる推定費用は640億米ドル
    • 米国21州で過去30年間に1,275のダムを撤去
    • カナダの大規模ダムのうち、50%以上が完成後50年経過

     英国/欧州

    • 英国の大規模ダムの平均築年数は100年以上
    • 欧州の大規模ダムの最大10%が築100年以上経過

     アフリカ

    • アフリカ全体に2,000の大規模ダムが所在
    • 大規模ダムのうち4分の1は南アフリカに所在
    • どの大陸よりも大規模ダムの数は少なく、ほとんどは灌漑に利用

    報告書全文(英語)はこちら

     

    本件に関するお問い合わせ

    国連大学 広報部 mediarelations@unu.edu

 

日本のダムの歴史 - Wikipedia

 

ダムづくりの歴史 - 新潟県ホームページ

 

ダムなんでもQ&A:ダムにはどんな歴史があるのですか?|北上川ダム統合管理事務所

 

ダムコレクション > 特別展 > Vol.4...Dam History


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