■七草粥の知恵■ ・・・なぜ七草粥なのか
七草は、早春にいち早く芽吹くことから邪気を払うといわれていたため、
古くは無病息災を祈って七草粥を食べたそう。6日に調理するのが慣わしで、
まな板の上で、野草を49回刻みながら、「七草なずな、唐土の鳥が日本の土地に
渡らぬ先にストトントン」などと歌ったそう。
とても不可思議な風習だけど、これは邪気をはらうためのいわば、おまじない
のようなもの。「唐土の鳥」とは怪物のことで、その血が着物にかかると
疫病になるという言い伝えがあった。
当時、流行り病は中国(唐)からもたらされるとされていたため。
かなり、おまじないチックだけど、実はこの七草粥、理に叶った習慣。
七草はいわば日本のハーブ。そのハーブを胃腸に負担のかからない低カロリーな
お粥スタイルで食べようというもの。あっさりと仕上げたお粥はおせち料理、
おもち料理などで正月疲れが出はじめた胃腸の回復にはちょうどよい食べもの と
薬膳効果も含まれているわけなのです。
■七草の種類と効用■ ・・・日本のハーブ七草にはどのようなパワーがあるのか
[セリ] 鉄分が多く含み増血作用が期待できる。
[ナズナ] 熱を下げる、尿の出をよくするなどの作用あり。
[ハコベラ] タンパク質が比較的多く含まれ、ミネラルその他の栄養にも
富み、民間では古くから薬草として親しまれている。
[スズナ・スズシロ] ジアスターゼが消化を促進する。
[ゴギョウ] せき止め・気管支炎予防・扁桃腺炎予防
[ホトケノザ] 解熱
■七草粥レシピ■ (2~3人分)
材料:七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、
スズシロ) 米 1カップ 、水 5~6カップ、塩 少々
①お米はといで水気を切っておく。
②七草はさっと塩ゆでし、冷水にさらす。水気をしぼり細かく刻む。
③鍋にお米を入れ、水を加えて30分ぐらい煮る。
④炊き上がる直前に塩を加え、用意した七草を入れる。
胡麻などを加えてもおいしいです^^