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ー鳥2羽と保護犬2匹と捨て猫2匹との生活を綴ったブログですー

大切な仲間たち ーその2ー ナッツ (コミドリコンゴウインコ メス 12歳)

2021-09-01 | 大切な仲間たち

ナッツ コミドリコンゴウインコ メス 12歳は、赤い肩が可愛い小さな緑の南アメリカのオウムで、コンゴウインコと呼ばれる新熱帯区のオウムの大規模なグループのメンバーです。

種はその翼の赤い隠密にちなんで名付けられた最小のコンゴウインコです。

コンゴウインコは大型のインコで50センチを超える個体が多い中で、コミドリコンゴウインコは30センチほどです。

性格は、甘えん坊な個体も多く、飼い主によく懐きます。

またコンゴウインコの特徴として第一になつくのはたった一人の人物、つまり飼い主です。

ペットのコンゴウインコは飼い主と常に交流していることを生きがいにしており、これが欠けると精神的、肉体的な障害につながることがあるともいわれています。

ナッツもとても甘えん坊で放鳥時には撫でてほしいと肩にとまってせがみ、夫と私によく懐いています。寿命は50年といわれていますから、私たちの方が先に死んでしまうかもしれません。

 

そんなナッツがこの春の発情期に12年目にして初めて産卵をしました。

家の隅にある物置台の下の暗く狭い場所を選び、コルク床を削って巣作りをしていました。

毎年発情すると狭い場所にこもるのでいつものことと思いきや、今年は、そこから片時も離れず、やけに攻撃的で側を通るだけで、もの凄い勢いで襲ってきます。

もしや?と思い、夜ケージで寝かせた後にそっと覗いてみると可愛い卵が1つありました。

 

コミドリコンゴウインコは一度に3~4個の卵を産むとされていますが、ナッツの場合、無精卵のためヒナがかえることはありません。

そのため次から次へと卵を産んで体を傷めることにもなると知り、慌てて義卵に変えて(3個産んだと思わせて)諦めるまで卵を温めてもらうことにしました。

それから1か月半ほどほとんどの時間を卵を温めることに費やし、時々ケージに餌と水分をとりに戻りますが、早く卵の元へ戻りたい様子で、その早さには驚くほどでした。

この初めての産卵と母としてのナッツの姿をみて思うのが、この小さな体に組み込まれた「神」の御業の素晴らしさです。

誰が教えたわけでもないのに、本能の中にある母性という意識を発揮させ、自分の全てを犠牲にして子を守り育もうとする姿に愛おしさと感動を感じました。

同時に思うのが、母性という本能意識を持ち、さらには愛や哀れみ、同情という崇高な意識を自発的に発露でき、理性で物事を考え判断し決断できる人間が、自分が産んだ子どもを虐待したり、育児放棄したりするニュースが絶えないことにやるせない気持ちが湧いてきます。

 

そうした意識について、スピリチュアリズムの知識である「シルバーバーチの霊訓」(*1)では次のように書かれています。

「私の考え方は、大霊の一部である意識の、生活の中における開発と発展に主眼を置いています。

この意識は私の知るかぎり無窮の過去より常に存在してきたものですが、それがさまざまな形態を通じて顕現し、その表現を通じて絶え間なく洗練されつつ、内在する神性をより多く発現していくのです。

これまでもありとあらゆる生命現象を通じて顕現し、今なお顕現し続けております。

現在人間という形で表現されている意識も、かつては動物、鳥類、魚類、植物、その他、無生物と呼ばれているもの全てを通じて表現されてきたのです。

これからもその意識は進化と成長を続け、発展し、拡張し、神性を増し、物質性をを減らしていきます。それが創造の全目的です。

大霊の一部である意識が千変万化の解体を通じて絶え間なく顕現していくです。

それに私はぜひ次の考えを付け加えたいと思います。

それは、人間を創造の大事業と切り離す、あるいは縁のない存在として考えてはいけないということです。

なぜなら、人間もその創造活動に参加しているからです。創造的エネルギーが人間を通じて働いているのです。

あなたの人生、あなたの努力、あなたの葛藤が、無限の創造活動に貢献するということです。

一つひとつの生命がそれなりの貢献をしています。

その生命が高級になればなるほど、つまり愛他性を増し排他性を減らすにつれて、変化に富む創造の世界に美しさを加えています。

画家や音楽家や詩人だけが美の貢献をするのではありません。

あらゆる生命が—そのつもにりなれば—美をもたらすことができるのです。」

シルバーバーチの霊訓3 P114

 

”人間が葛藤しつつも排他性を減らして愛他性を持つ努力をしたなら、無限の創造活動に貢献でき、それが創造の目的である”という言葉には驚きますが、宇宙に存在する一員なのですから当然と言えば当然なのでしょう。

でもシルバーバーチの霊訓に出会うまでは、自分が創造活動に参加しているとは考えたこともありませんでした。

しかしナッツの一件から、「あらゆる生命が—そのつもりになれば—美をもたらすことができる」いう言葉に納得がいきました。

母性という本能に由来する愛を発露した小さなナッツはとても美しいと感じたからです。自分の時間と身体を犠牲にして、卵を温め我が子を守るために自分の何十倍も大きい人間に挑んでくるのです。

そう思うと、人間はもっと大きな愛を発露できるのだろうと感じました。

本能的な愛だけでなく、子育てに困っている人にも目を向けて援助の手を差し伸べたり、優しい言葉をかけたり、悩みを共有することだって可能です。

そうなれば、虐待や育児放棄という最悪の事態を少しでも緩和できるのではないか…、と私は思うのです。

また時に、”産まなければよかった”、”親は選べない”などの言葉を耳にすることがありますが、自分が今ここに存在しているのはどうしてか?(*2)と思ったことはありませんか?

自分が存在する意味や意義が分かったなら、自分や他者を傷つける言葉や行為は少なくなると思います。

 

自分が無限の創造活動に参加し貢献する場にいることを忘れずに、大切な仲間たちと周りにいる大切な人たちへ愛他性を発揮していける日々を過ごしていけるように努力したいと思いました。

 

 

(*1)「シルバーバーチの霊訓」シリーズは、”潮文社”から発行され、その後、絶版となりましたが、現在、スピリチュアリズム普及会で復刻・出版されています。

 

(*2) 「関東シルバーバーチの会」という、「シルバーバーチの霊訓」を学ぶ読書会のメンバーが「あいのしんこと舎」を設立し、自費出版にてスピリチュアリズムの知識を分かりやすく絵本にしました。

その中の「コトとシンの10のどうして? どうしてここにいるの?かなぁ~」には、「どうして、ここに生まれてきたのか」「親は選べないのか」など、素朴な疑問の答えが描かれています。

 

 


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