鳥と犬と猫と、ときどき雀

ー鳥2羽と保護犬2匹と捨て猫2匹との生活を綴ったブログですー

鳥の刷り込み現象から思うこと

2023-05-01 | 鳥のこと

鳥類が初めて見たものを親と勘違いすることがあるという話を聞いたことがあると思いますが、オーストラリアの動物行動学者コンラート・ローレンツが提唱した鳥類の生活的な生まれつきの行動です。ヒナが孵化してから最初に見たものを親と思いこむ現象のことです。

いわゆる刷り込み現象ですが、鳥類がある時期に物事をごく短時間で教えこまれ、それが長時間持続する学習現象の一種で、刻印付けあるいはインプリンティングと呼ばれています。

しかし、その反応もきちんと世話をしてくれる相手でなければ長続きはしません。

 

さて、この現象から思うのは、今世間を騒がせている宗教の2世、3世問題のことです。

私の姉も新興宗教の信者ですが、授かった子ども6人は皆同じ宗教の信仰者として生活を送っています。まさに鳥の刷り込み現象と同様に、親の言うこと、することが全て正しいと刻印されていて疑うことさえ知らずにいるのです。そして、それを長い時間をかけて自らも学習しています。

こちらが少しでも疑念を問いかけようものなら、物凄い勢いで自分たちの正当性を畳みかけてきます。こうした姉家族の姿から、親の言うことや教祖や指導者と呼ばれる人の言葉は絶対と信じている盲目的な信仰を怖いと思いました。

 

シルバーバーチはこうした教義による束縛について次のように述べています。(*1)

「それは重い疫病よりも悪質で、肉体の病気の苦しみよりも、はるかに酷い苦痛をもたらします。なぜならそれは「魂の病」を生み出し、霊に目隠しをしてしまうからです」

 シルバーバーチの教え・上巻 P124

 

この言葉を読んで、自分も一時期こうした盲目的な感情に囚われていたことを思い出しました。

確かに、その中にいると集団的暗示にかかり疑念が湧くことさえなかったり、湧くこと自体が自分の未熟さであると思い込んで自分がいけないと考えていたように思います。教義や指導者の話が絶対で、それを信じていれば安心であると思っていたし、自分たちこそ真実であると思い込んでいました。

 

よく考えたり、理性で判断したなら疑問だらけの教義ですし思想なのですが、それを言い出すと仲間外れになるのでは??という不安感もあったと思います。一人ぼっちになったらどうしよう…と、ちょっと変だと思うことも飲み込んで、そこにいた方がいいと思ってしまうのです。

教義や思想、指導者の言葉が刷り込まれていたのだと思います。

 

「この教義・思想こそ真実」と刻印され、「救いをもたらす唯一のもの」であり、「自分達こそ選ばれた民」という言葉に魅了されていたのです。

理性を使うことや、考えることをも奪う教義や思想、指導者の言葉は、魂を束縛し霊に目隠しをしてしまうと痛感しますし、肉体の病気よりも酷い苦痛になるのも納得します。

なぜなら、私たちが肉体だけの存在ではないからです。霊を携えた霊的存在であり、それが真実の自分だからです。

 

霊的存在である自分にとって最も大切なことは本質である霊を成長させることですが、教義や思想によって自由を奪われた魂が成長するはずもなく、成長できないという苦痛は「魂の病」そのもので、霊的存在である自分を苦しめるのは明白です。

今、地上人生中には分からずとも、肉体を捨て霊になった死後には、きっと後悔とともに苦しむはずです。ですが、自分自身で縛ってしまった観念は、その間違いに自ら気づかなければ解放されることはありません。

今一度、自分の置かれている立ち位置や真実と思っている教義や思想、指導者の話を理性をもって見つめてほしいと切に願います。

 

霊的存在である私たちにとって必要な教えは、決して誤ることもなく、裏切ることのない神の摂理以外にはありません。神の摂理は、自然の摂理であり万人に平等に公平に原因と結果の法則として働きます。

それは自動的に、機械的に寸分の狂いもなく地位や学歴、権威や性別、国籍や宗教、思想の違いを凌駕して働くものであり、それを創られた神さえも干渉できないほど完璧なものです。

従うべきは、神と神の摂理以外にはないはずです。(*2)

 

誰もが同じ霊という絆で結ばれた霊的同胞であることを得心し、自分を愛する様に他者を愛するならば、また自分が肉体だけの存在ではなく、死後も霊の世界で第2の人生を歩むことを知ったならば、自分を縛っていた観念から自由になれるはずです。

全ての存在に平等・公平に働くように創られた摂理の基で、「特別の思想」や「絶対的な指導者」、「選ばれた民」が生まれるはずはありません。

どんな人間も崇拝の対象にするのは間違いですし、一つの組織に神の愛が限定されるはずがありません。

全てを調和させるはずの神の摂理を土台としたならば、思想の優越性を巡り争いがおきたり、信じないものを偽物扱いしたり、排除しようとはしないはずです。

不調和をうむこと自体が摂理から逸脱している証だからです。

 

ならば間違った思想や絶対とされる指導者の言葉にも束縛されず、シルバーバーチが教えてくれた神と神の摂理のみを信じ、魂を自由に生きがいある人生を送っていきたいと思います。

神の摂理に適うよう努力する人生を送ってこそ、そこに人は真理の光を見出せるのだと思います。

神の摂理を土台とした調和の世界が展開することを心から願い、そのために微力ながらも力を尽くしていきたいと思います。

 

シルバーバーチの言葉です。(*1)

「心の中で間違っていると感じていること、理性が得心していないことを潔く捨て去ったとき、その時こそあなたは自由になるのです」   シルバーバーチの教え・上巻 P131
 
ーーーーー

「いかなる人物であろうと、一人の人間に服従してはいけません。いかなる書物であろうと、いかなる教会であろうと、それを盲信してはいけません。地上界の人間であれ霊界の存在であれ、どのような指導者にも盲目的に服従してはいけません。絶対的忠誠を捧げるべきは「大霊の摂理(法則)」だけです。それだけが誤ることもなければ裏切ることもないからです」   

シルバーバーチの教え・上巻 P128

ーーーーー
 
「そこで私たちは大霊の摂理を強調するのです。摂理に対する正しい理解こそが、全ての知識を調和させるからです。摂理は、科学者や哲学者や自由思想家、その他いかなる分野の人々にも反発を覚えさせることはありません。それは永遠にして不変の大霊の働きを土台としているからです」   シルバーバーチの教え・上巻 P128-129
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(*1)「シルバーバーチの教え」は、スピリチュアリズム普及会で出版されています。
 
(*2)  「関東シルバーバーチの会」という、「シルバーバーチの霊訓」を学ぶ読書会のメンバーが「あいのしんこと舎」を設立し、自費出版にてスピリチュアリズムの知識を分かりやすく絵本にしました。

絵本は全部で「コトとシンのうちゅういちたのしいおはなし」     「コトとシンの10のどうして?」      「コトとシンのうちゅういちたいせつなおはなし」    「コトとシンのうちゅういちすてきなおはなし」

「コトとシンのうちゅういちふじぎなおはなし の五部作です

誰にでも平等・公平にもたらされる真実の真理について、また神の摂理の素晴らしさについてが全ての絵本を通して描かれています。可愛いく分かりやすい絵と文章によって真理がスーッと心の中に入ってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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