母の父は大工です。
飛騨の匠というわけではありませんが、祖母の家には大きくて立派な神棚があったのですが、それは祖父が十五の時に製作したものだと聞きました。
私が覚えているのは、無口で、私が子供の頃、祖父が見ているテレビの前を横切ったら怒られたということだけ鮮明に覚えていて、怖いイメージでしたが、昔の人ってそんな感じでしたよね。今思えば、職人そのものという感じでした。
そういうこともあり、母のいとこ(以下Hさん)が、ここも回ることにしてくれたのですかね。
まず、飛騨の匠の技を体験しました。
飛騨の古川大工は釘を一本も使わずに建物を建てるのです。
飛騨の匠の秘法として、角材の組み合わせに細工がある組木があります。
説明が難しいのですが、この千鳥格子は普通に抜こうと思っても全く動かないのですが、一つの棒を少しだけずらしてうまく抜くと抜けて、全部ばらばらになるのです。
シールの付いている木を少し浮かせて抜くと抜けるので、一つずつ抜いていきます。
全部並べると、一本だけ窪みがが違います、そこがみそ。
これだけで、うんともすんとも動かない千鳥格子ができるんです。
もちろん修復したい時は、先ほどのように、決められた棒を少しずらせば抜けてばらばらにできて、傷をつけずに元に戻せるんです。
よくわからないと思いますので、是非、実際に古川まで、体験に行かれてくださいね笑
抜き方も知恵の輪みたいでした。
この技でこのように千鳥格子ができるんですね。
そして、こちらは神社とかでは普通に見かける雲形肘木ですが、古川の家には普通の住宅にこの雲形肘木が付いています。
この雲の模様でどの大工が建てた家かわかるようになっているそうで、この雲は古川だけで170種類もあるそうです。
大工さんの得意な絵柄にするようですよ。
ここから古川一の景観と言われる瀬戸川を眺めます。
そして、資料館へ。
葛飾北斎の絵だって。
そして飛騨の匠の技が光る作品が並びます。
古来から各地に神社仏閣を建てるのに連れて行かれ、東大寺、薬師寺、興福寺などに飛騨の匠の技を見ることができます。
よくすごい彫り物!と思うけれども、作者が誰か不詳という彫り物が、小さな神社などにありますが、飛騨の大工が建てたものもあるかもしれないなと思っています。
ここにはお野菜やりんごなども置いてあります。飛騨のりんごはとても美味しいですよ。
会館を出まして、先ほど二階から見た瀬戸川を歩いてみます。
寒いのか穴の中にみんな突入していました。
でも、まだ泳いでますね。
もうすぐ全てここから移されて、冬を越すのだそうで、とても過保護にされてる鯉なんです。
次はHさんが予約してくれたお料理やさんへ向かいました。
続きます。