『雨煙る。』

観劇ノート。
『雨煙る。』は現実との境界が雨で滲むイメージ。一瞬、何処かで繋がっているかもしれない舞台上と此方側の話。

オリバー!

2023-02-17 00:59:00 | Oliver!
残していた観劇メモを折角なので投下

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オリバー!フェイギンの終盤の宝箱とのシーン。ただの主観的感想のような何か。

人生やり直さなきゃ、やり直したい、やり直せるかな… みたいなシーンですが、そもそもフェイギンは根本的に他人を信用していないし、銀行も信用して居ない。何なら貨幣価値も信用して居ない。だけど、宝物(宝石)の価値は そうそう変わらないと思っている節があって。だから、本当に大事な物は換金せず銀行にも頼らず自分で保管していて。
終盤の、人生設計を今からまた考えて やり直さなきゃ……で色々な人生設計(という名の妄想)をする中で『仲間に入れてくれ』って言葉が出てくるの。あれ、意味深だなと思って。最底辺の生活から脱出したいから、もう少し【普通】の幸せを手に入れたい、何なら貴族制の『上流の仲間に入れて欲しい』ともとれるのだけど。あのシーンで宝箱の中にフェイギンが入ったりしている事もあって、『何があっても価値の変わらない物(宝物)の仲間に入れて欲しい』ともとれるなと。
でも、誰も宝物も自分を救ってくれる事はないって言う。業が深いというか何と言うか。でも、悪一辺倒でもないって言うの凄く人間らしいんだけど、それを自分で言っちゃうのもまたフェイギンらしさ!