福徳宮が【来因宮】なのに破格になっていたら、どんなことが起こるの?
紫微斗数の命盤は12の宮があります。
この12の宮の何処かが【来因宮】になります。
【来因宮】とは「前世で未了の宮」ということですから、この人生に前世の何かを持ち越して来ている、ということになります。
「福徳宮が【来因宮】で、もし破格になっていたら、どんなことに成るのでしょう?」 とご質問を戴きました。
実は、私は福徳宮が【来因宮】なのに多重破格という訳です。
それも一番最悪な【化禄】と【化忌】の「同象自化」という組み合わせでの多重破格です。串聯は無しです。
これまでも福徳宮が【来因宮】で破格の人の鑑定は複数ありました。
でも、私ほどの多重破格の方はまだ有りません。
では、人生ではどんなことが有ったのでしょう。
12の宮の【来因宮】については過去記事をご覧ください。
福徳宮は、陰徳の宮ですので、その人の徳分、つまり無形財産の状態を診る宮です。
無形財産とは、文字通り形の無い財産です。
では、形の有る財産っていうと、現金、貯金、証券、自動車、土地、家具、美術品、家などですよね。
では、形の無い財産とは、直ぐには目に見えない、触ることも出来ない、何処に有るのかさえも分からない財産です。
でも、見たり、聴いたりすることは可能かも知れません。
それは、貴方の良い評判です。これは聴くことが出来ますね。
貴方が誰かに施したり、手助けをしたり、救済したりしていたら、それは見ることが出来ますね。
それらの行動の結果、得られる高評価や良い評判は無形の財産です。
信用もそうですね。名誉というものも直接は見えないので、これも無形の財産かも知れません。
無形の財産を得たり、積み重ねるのには、お金や不動産みたいに直ぐに手に入らないという厄介な代物です。
でも世の中には、そんな無形の財産なんていらないという人もいます。
そんな無形の財産よりも何億もの貯金や不動産が欲しいという人は多いでしょう。
でもね、本当の無形財産って、ご本人が「幸せだなって」感じる状態なのでしょうね。
これは、お金持ちに成らないと感じない人も居るでしょうし、高級車を持たないと感じない人も居るでしょう。
それでも、何が無くても「幸せだな」って感じたら、これこそ本当の無形財産かも知れませんね。
何か物で満たされないと「幸せ」と感じないなら、それは無形の財産ではないと思います。
さて本題に入ります。
もし、この無形財産の福徳宮が【来因宮】で「破格」なら、どんなことが起こるのでしょう?
私の過去70年間のことを思い起こしてみます。
私ほど最悪でなかったら、私のような出来事は起こらないかも知れません。
私は幼少期から「籤運(くじうん)」が極端に悪かったです。
例えば抽選というものは100%と云えるほど当たりません。
それは、60歳になるくらいまで続きました。
この籤運の悪さは見事な程です。
こんな例が過去に幾度もありました。
くじを10本入れるとしましょう。
この中に当たりは9本、外れを1本とします。
それで、1本しかない外れを引いた人は、一人でトイレ掃除をするとか、土砂降りの雨の中を歩いて買い物に行くとか。
そんな時に私は、必ず1本しかない外れを100%引きました。
私は「ええっ~何で!」って最初は思いました。
もちろん若い頃です。
その内に慣れました。私は極端に籤運が悪いと悟りました。
買い物に行って果物や野菜をよく選んだつもりなのに、家に戻って開封して見れば腐っているものを選んでいたとか。
あるとあらゆる場面で籤運の悪さを痛感しました。
やること成すこと全てという程、裏目に出ます。
ですからギャンブルは大嫌いです。
くじ引きも大嫌いです。宝くじも大嫌いです。
何かを決める時に「抽選」するならば、猛反対します。
やること成すこと裏目に出ますし。
目に見えない何者かが先回りして、常に私のやろうとすることを邪魔すると感じました。
もしかして、それは神様?
と思うようになったりもしました。
必死の努力で、もう少しで出来上るという時に、想定外のことが起こって根元から崩れ去るようなことも何度も体験しました。
その内に、こんなことが繰り返し、繰り返し、人生で起こるので嫌に成って来ました。
もう、どうでもいいや!
って何事も投げやりになりました。
そうすると、もっと散々の事が起こります。
最後には「お前は死ね!」って、何処かで叫ばれてるような錯覚が起きます。30歳代に何処かの占い師に「あんたは一生、何しても成功なんてしない」と言い切られましたし。
そして私は自暴自棄になり、どんどん奈落に落ちて行きました。
50歳代の大限(10年運)の時に、ついに突き当りに成ってしまうような事態になりました。大限の命宮に「自化忌」が巡った時期でした。
収入も減り、生活費も不足し始めて、月の食費は1万~2万円以内です。
スーパーのお惣菜のお寿司さえ口に出来ないのです。
まして、お刺身なんて高嶺の花です。
最悪の日は、卵掛けご飯一杯だけ、漬物だけのご飯を一杯だけ、即席ラーメンを鍋のままで食べる。洗剤が勿体ないので。
もう節約、節約、血の出るような日々が続きました。
もう神様を怨む元気も無くなりました。
そんなある日、大限が間もなく変わろうとする日です。
奇跡が起きました。
ネットで知り合ったある女性と、直ぐに街で会食する機会が訪れたのです。
それを機会に私の人生に大きな転機が訪れました。
その女性には多くの事を助けられました。
そして、ある宗教に誘われ入信をしました。
その宗教のお偉いさんから「占い」のようなことを聞かされ、自分の人生には何かが有る、と強く確信するようになったのです。
そして密かに占いと言うものを調べて学び始めました。
でも占いの勉強を始めたと宗教家のお偉いさんにバレたら、呼び出されて占いは止めるように脅迫されました。
それで、そのお偉いさんには「占いは止めます」と誓いましたが、密かに学び続けました。
そしてお世話になった女性とも、宗教とも別れて、本当に占いの世界に没頭して行きました。
その頃から不思議な事が次々に起こり始めたのです。
給与8万円ぐらいの介護関係の仕事をしながら、占い鑑定も始めたのです。その頃には大限が変わっていました。
今の65歳からの大限に代わって居たのです。
この大限に入りました頃から、占い鑑定の仕事がメキメキ忙しく成り始めて、介護関係の仕事を完全に止めて、占い一筋になりました。
実は、占いを学び始めた頃から、私の中にある変化が起こり始めたのです。
それは今まで、恨み辛みの人生でしたが「感謝」というものが芽生え始めていたのです。
ネットで知り合った女性は、もしかして神様が使わしてくれたのではないか?
だから、まったく何処の骨か分からない貧乏な男に施しをしてくれたのですから。
そう思うようになってから、神様の存在を身近に感じるようになりましたし、日々感謝、感謝の気持ちが湧いてきました。
そして占いは天職なんだと実感出来るようにもなったのです。
占いを学び始めてわずか3年ほどでプロに成り、多くのご相談者さまに巡り合えたのです。
占いの世界では20年も30年も頑張って居るのに、ずっと苦労されている人が居るのに、私は幸運だと思うようになったのです。
それまでは、ずっと神様に邪魔されていると恨み続けて来たのにです。
確かに65歳からの大限は吉運ですが、奈落の50歳代の終わりごろに奇跡の女性と出会えたのは、何か因縁めいたものを感じます。
そして神様にずっと邪魔され続けた55年間というのは、占い師として必要な社会的な、人生的な多くの経験を積むための研修期間だったのかも知れないと最近では感じています。
私の人生は幼少期から何事も裏目、裏目になって、人を怨むこと、憎むことしか出来ない人生だったのに、奈落の底で光を見させて戴き、そこから感謝の心を学ばさせて貰えたのです。
これが、福徳宮【来因宮】の多重破格の行く末だったのです。
本来、福徳宮【来因宮】が多重破格なら自殺しても不思議ではありません。【来因宮】は前世からの因縁の宮です。
そして、福徳宮は先祖の宮でもあります。
確かに、私の父親の母は性格が異常です。きっと、もっと前からの先祖に問題が有るのかも知れません。
そういう先祖の悪因縁を背負わされたのかも知れません。
あるいは、私が前世で人々に対して、人にあるまじき悪しき行いをしていたのかも知れません。
福徳宮は「感謝、幸せ」の宮のです。
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