私が製作した化学反応式のCO2発生器はエアーポンプの圧力を基準としています。 圧力がもう少し高ければ発生器の圧力も上がるのでCO2ストーンなどが使えるようになるのですが いろんなエアーポンプを試してみましたが 飛びぬけて高圧な小型のエアーポンプは見つかりませんでした。
そこで エアーポンプのパワーアップが出来ないか考えてみました。
一般的な観賞魚用エアーポンプは ダイアフラム(ゴム製のキャップ)を電磁石と磁石を使った振動板の前後運動で駆動してエアーを送り出しています。ゴムキャップ部分をより力強く押し引きすれば圧力が上がるはずです。
磁石を強力なものに交換すればパワーアップするかも?ですね。強力な磁石といえばネオジム磁石です。高温が高い場所(80℃以上)で使えないという欠点がありますがエアーポンプはそこまでは熱くならないだろうと エアーポンプに使われている磁石と同じぐらいの大きさのネオジム磁石をネットショップで買って交換してみました ネオジム磁石自体は高いものでは無いのですが運賃などを足すとエアーポンプが買えるぐらいの値段になってしまいます。
エアーポンプの磁石をペンチなどを使って外し 磁石の極性を合わせてエポキシボンドでネオジム磁石を同じ場所に接着します。
ケースに組み込んでみると 何とネオジム磁石が強力すぎて電磁石にくっついてしまいました!
ダイアフラムを駆動するバーの支点がゴムキャップの端にあるのでゴムパーツ全体が引っ張られてしまったんですね。
そこで 振動板の支点をビスで外部から引っ張り
磁石の位置をいろいろと変えて調整すると 1ランク上のエアーポンプ程度の圧力にはなりましたが いちいちパーツを分解して調整をしないといけないので手間がかかりすぎるうえとっても微妙で実用的ではありません。もちろん音も振動も格段に大きくなります。
そこで ダイアフラムの振動板の支点が外部に固定されていて磁石と電磁石との距離が調節できる 改造しても調整がしやすいタイプのエアーポンプを買ってきました。
上記の2点の条件を満たすエアーポンプは大きめで消費電力も多く高価になります。買い物ついでに交換用のダイアフラムパーツを買っておくといつでも元の状態に戻せるので ポンプを2個買わなくてもオリジナルな状態と改造後の状態とを比べることができます。
早速磁石を交換してみたのですがさっぱり効果が出ていません。いろいろ試してみたところ磁石を内側に少しずらして接着して磁石の角度を微調整すると圧力が上がりました。が 静かさがウリのエアーポンプだったのですが 音も振動もかなり大きくなります。
試しにCO2ストーン(GEX製)に直接つないでみたら10分ほどで 少量ですが泡が出始めたので結構圧力は上がっているようです(改造前のエアーポンプでは泡は出ませんでした)
磁石を交換する方法で ある程度なら圧力を上げることができることが分かりましたが調整が微妙で振動も音も大きくなります。
エアーポンプをあちこち調整していて思ったのですが 小型水槽セットに入っている いかにも安価そうなエアーポンプでも 磁石の接着位置や電磁石との距離などがベストなバランスで作られています。パワーアップしようと思って小細工をするとかえってパワーダウンになるので ダイアフラムの交換ついでに思いつきで振動板を曲げたりしないようにしましょう。
私のように エアーの吐出量は別として どうしてもエアーポンプの圧力を上げたい場合には有効な方法ですが エアーの吐出量を増やしたい場合には 改造するより1ランク上のエアーポンプを買うのが確実です。
この記事には続編があります。
製作される前に必ずこちらをお読み下さい。
勘違いで板金をぺこぺこやってたら折れてしまいました。(セット方向を90度間違えて調整してました)
仕方無いので転がっていたエアコンパクト1000の磁石をHDDから切り出した
1cm四方のものと付け替えただけで30Kpa位出てしまった。
トップの写真のものと見た目同じ形式なのですが。。。さてさてw
私も何個も壊しています。
ただ ダイヤフラム部品なら(消耗品なので)補修パーツが売られています。
パワーアップした何種類かのエアーポンプを経過観察したのですが どれも1~2か月ほどでゴム部品に亀裂が入り使えなくなりました。部品を交換してもすぐに穴があきます。想定外の圧力がかかるのでゴム部品が耐えられないのでしょう。
ただし水心のシリーズは (圧力は他エアーポンプほどは上がりませんが)長期使用に耐えています。価格が高いだけはありますね。
エアーポンプを改造してパワーを上げるなら「水心」がおすすめです。
SSSP7の交換ユニット買ってきます。これで転がしていたCO2拡散器が日の目を見そうです。
しかしこのページはお知恵を拝借するばかりで、何とも勉強になります。
これからも頑張って下さい。
最近のエアポンプの補修はユニットごとの交換なので簡単ですね。以前はゴム弁をひとつひとつピンセットで交換していました(年がバレる)
水心シリーズは信頼性と静かさが魅力ですね。
マイペースな更新のブログですがこれからも「熱帯魚工作箱」をよろしくお願いします。