ウルトラマンになった男
初代ウルトラマンのスーツアクター・古谷敏氏による初の回想録。
少年時代のこと、ウルトラマン役に決まるまでの過程、撮影中のエピソードやウルトラマンに対する想いなどが赤裸々に語られています。
顔が出ない役、冷暖房の無い過酷な撮影環境。疲弊した古谷氏が辿り着いた境地とは――。
ウルトラマンの光と影
中学卒業後、東宝芸能学校に入学した古谷敏氏は、1960年に第15期東宝ニューフェースに合格して東宝に入社し、1962年に役者デビュー。
以後、色々な映画に大部屋俳優として出演していたそんなある日、円谷プロの制作デスクの新野悟氏が東宝撮影所で撮影待ちをしていた古谷氏にこう言った。
「ビンちゃん主役だよ!今度のテレビ映画の主役に抜擢されたよ!」 ウルトラマンという眩い光と、その裏の深暗な影が今、明かされる――。
ウルトラ巡礼の旅
古谷氏は、ウルトラ草創期の生き証人として、世界や日本各地で第1期ウルトラシリーズの撮影時の体験を話す“ウルトラ巡礼の旅”を続けています。
今年はコロナ禍の影響で国内でのイベントやYoutubeチャンネルでの活動が主でした。
【ROCOトーク】
科学特捜隊のフジ隊員役でおなじみの桜井浩子氏が気さくにトークを繰り広げる番組。
【ダンボール造形の祭典 ダンボリアン4×古谷敏】
2021年11月28日(日)に、青森市観光物産館アスパムで開催された「ダンボール造形の祭典 ダンボリアン4」でのトークショー。
【第12回RCAテルミンの夕べ】
2021年10月23日(土)に開催されたRCAテルミンをBGMにした古谷敏氏による自著「ウルトラマンになった男」の朗読会。
【7月5日に生まれて】
古谷敏氏がホストを務める新番組「七月五日に生まれて」Episode0_1を、高円寺シアターバッカス公式チャンネルから世界にお届け。
【マムちゃんねる】
科学特捜隊のアラシ隊員、ウルトラ警備隊のフルハシ隊員でおなじみの毒蝮三太夫氏によるYoutubeチャンネル。
編集後記
“ウルトラマン生誕55周年”の今年、光学作画技師の中野稔氏、イデ隊員役の二瓶正也氏、バルタン星人の生みの親でもあった飯島敏宏監督が相次いで他界されました。
今年78歳になられた古谷敏氏は、ウルトラマンの故郷がM78星雲ということもあり、自身が78歳になったらウルトラマンが迎えに来てくれると思っていたそうです。
今から45年後の“ウルトラマン生誕100周年”の2066年には、今ご存命でいらっしゃるウルトラレジェンドの方々はこの世に居ません。
その時代のファンはウルトラレジェンドの方々との交流が叶わないわけで、私たちは今、凄い贅沢な時間を過ごしているのかもしれません――。
【出典】「ウルトラマンになった男」「シンビンプロモーション」