第3期マイナビ女子オープン第3局▲甲斐智美女流二段vs△矢内理絵子女王が終了し、
見事3連勝で甲斐智美新女王が誕生しましたね。^-^
また新たな中飛車党のタイトルホルダーが誕生し、うれしい限りです。
それにしても、甲斐「女王」って呼び方に違和感あるのは私だけ?^^;
さて、今月は棋書の新刊が多数出版されるようですが、著者が錚々たる面々ですね。^-^
変わりゆく現代将棋 上
変わりゆく現代将棋 下
これらは、将棋世界誌に3年半連載された記事を単行本化した物で、内容は相矢倉。
振り飛車党の私には関係が無いと言われそうですが、絶対に予約・購入します。^-^
何と言っても、羽生先生の定跡書というのが購買意欲をそそります。
矢倉は相振り飛車でも良く出る囲いですし、知っているとタイトル戦観戦が楽しいですからね。^^
現在、将棋世界誌に連載中の木村一基八段の講座と読んで行こうと思います。
佐藤康光の石田流破り
こちらは、マイコミさんの誰々の将棋シリーズの佐藤康光九段編第2弾。
テーマは石田流で、後手番で▲7五歩に△8四歩~△8五歩の戦いがメインのようです。
私は4手目に△1四歩と突くので専門外ではありますが、対石田流本組みには興味があります。
しかし、前巻の角交換振り飛車編の内容が、講座の部分がすごく少なく変化も直線的であり、
大部分が佐藤九段の自戦解説ばかりでガッカリだったので買うか悩みます。
本屋で中身を確認してから購入するか決めたいと思っています。^^;
明快相振り飛車 (将棋最強ブックス)
最後の紹介は、鈴木大介八段著の一冊。
テーマは相振り飛車で、左銀の使い方をメインに解説しているようです。
▲6七銀型と▲5七銀型での戦い方の指南書の様で、こちらは少し期待しています。^-^
しかし、あまりに基本的な内容でしたら買わないかも。
こちらも本屋で内容を確認してからかな^^;
メタルギア ソリッド ピースウォーカー
棋書とは関係ないのですが、PSPソフトのメタルギアがもうすぐ発売です。^^
体験版をやったのですが、武装の種類を選べて、それにより装備と見つかり難さが変わります。
体験版でも敵兵を捕獲できたのですが、使う事はできなかったので発売が待たれます。^-^
**********************************************************************
さて、今回は超急戦でも▲3七銀急戦でもなく、
もう1つの急戦「二枚銀急戦」を書きたいと思います。
つい最近、将棋世界 2010年 04月号 [雑誌]でも扱われた内容なのですが、
そこでは触れられなかった変化について書こうと思います。
上の2つは一手の違いですが、これが大きな違いになります。
まず、左のテーマ図25は以前の主流でしたが、今では疑問である事がわかっています。
最善は右のテーマ図26で、余計な変化が無くなります。
ここから▲6八銀△4二銀▲7七銀△7二銀(テーマ図27)と進むのが本筋ですが、
何故テーマ図25が劣るのか解説しようと思います。
テーマ図25からの指し手
▲6八銀△9四歩▲9六歩△3三角▲3六銀(第1図)
◇タイトル戦の進行
第1図は、途中の手順が違えども第33期棋王戦第4局▲佐藤康光棋王vs△羽生善治二冠(共に当時)
と同一局面で、今月著書を出す2人の対局です。^-^
実はこの対局がそのまま定跡となっていて、佐藤九段の指し回しが秀逸でした。
通常は、▲7七銀と上がって角道を止めてから▲3六銀と出るのが定跡ですが、
テーマ図25の場合その一手を省略できるのです。
第1図からの指し手
△5六歩▲6六歩△5七歩成▲同金(第2図)
◇先手の抑え込みvs後手の捌き
先手の▲3六銀には△5六歩と歩を切りに行きつつ角をぶつけます。
ここで▲同歩では△8八角成となって右銀が攻撃目標を見失ってしまいます。
(▲7七銀と先に上がるのは、角がぶつからないので▲同歩と取れるという訳。)
そこで、▲6六歩と角交換を拒否して第2図になります。
第2図からの指し手
△6四歩▲4五銀△6五歩▲5六歩!(第3図)
◇気付き難い好手
後手はこのままでは角を目標に進軍されてしまうので、△6四歩~△6五歩と角交換を迫ります。
対して、▲3四銀とするのはまずく、△5六歩で悪くなります。
ここで▲5六歩としたのが好判断で、△6六歩には▲7七銀(A図)を用意しています。
抑え込みに行っているところで六段目に歩を打つのは実に気付き難い。
第3図からの指し手
△3二銀▲7七銀△6六歩▲同銀△3五歩▲6八金△2二角▲5五歩(第4図)
◇抑え込みが決まり先手優勢
後手の羽生名人は、△3二銀としてカウンター狙いの布陣を敷きましたが、
▲7七銀~▲6六同銀と先手の駒がじりじりと迫ります。
△3五歩~△2二角は、次に△3三桂▲3四銀△5四飛(B図)のこの戦型では御馴染みの
銀バサミの筋を狙っていますが、▲5五歩が手厚く中央を完全に制圧されてしまいました。
羽生名人ですらここまで完璧に抑え込まれてしまうのですから、私達にはどうしようもありません。^^;
そこで、テーマ図26に戻って考えて見ましょう。
実は、簡単にこの問題は解決してしまうのです。^-^
テーマ図26からの指し手
▲6八銀△9四歩▲9六歩△4二銀▲3六銀(第5図)
◇美濃より4二銀型を急ぐ
ところで、後手の△9四歩に無視して▲3六銀が考えられますが、△3二金(C図)で受かります。
以下、▲4五銀△3五歩▲3四銀△2二角(D図)。
この受け方は、テーマ図27の変化でも応用が利くので覚えておくと良いでしょう。
説明が前後しますが、後手が△3三角と上がるのにはちゃんと意味があり、
例えばテーマ図25で▲6八銀△4二銀だと▲5六歩(E図)が取れません。
「後手はどうせ△3三角と上がらなくては左銀が使えないのだから、飛車先を保留しても良いじゃん。」
というのが二枚銀急戦の思想なのです。
さて、先程と同じ▲7七銀保留の▲3六銀が来ましたが…。
第5図からの指し手
△5六歩▲6六歩△5七歩成▲同金△4四歩(第6図)
◇実はシンプルな問題だった。
上に先程の第2図と共に並べましたが、お気付きでしょうか。
△7二銀~△3三角と△3三角~△4二銀の手順の違いだけですが、
第6図は△4四歩と突いただけで問題解決しています。
つまり、第2図は△4四歩としても飛車先保留の効果で▲2五銀と出られて受からなかったのですが、
第6図は△4二銀型を急いだ成果で△4三銀と受ける事ができると言う訳。
ここが急所なのです!!
この二枚銀急戦は、書籍では鈴木大介の将棋 中飛車編がとても詳しいです。
これも今月著書を出す鈴木大介八段のものですね。^^;
他の戦型でも参考になる手筋が多く載っているので、読んでみて下さい。^^
さて、二枚銀急戦の基本は押さえましたので、今度からは本筋のテーマ図27に移ります。
**********************************************************************
名人戦第2局が始まりましたね。^-^
今年度は横歩取り△8五飛の研究合戦シリーズになりそうですが、
どこかで羽生名人のゴキゲンが見たいですね。^-^
皆様のおかげで現在第2位です。^-^
厚いご支援ありがとうございます。
文字通りのあと一押しが必要です。
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見事3連勝で甲斐智美新女王が誕生しましたね。^-^
また新たな中飛車党のタイトルホルダーが誕生し、うれしい限りです。
それにしても、甲斐「女王」って呼び方に違和感あるのは私だけ?^^;
さて、今月は棋書の新刊が多数出版されるようですが、著者が錚々たる面々ですね。^-^
変わりゆく現代将棋 上
変わりゆく現代将棋 下
これらは、将棋世界誌に3年半連載された記事を単行本化した物で、内容は相矢倉。
振り飛車党の私には関係が無いと言われそうですが、絶対に予約・購入します。^-^
何と言っても、羽生先生の定跡書というのが購買意欲をそそります。
矢倉は相振り飛車でも良く出る囲いですし、知っているとタイトル戦観戦が楽しいですからね。^^
現在、将棋世界誌に連載中の木村一基八段の講座と読んで行こうと思います。
佐藤康光の石田流破り
こちらは、マイコミさんの誰々の将棋シリーズの佐藤康光九段編第2弾。
テーマは石田流で、後手番で▲7五歩に△8四歩~△8五歩の戦いがメインのようです。
私は4手目に△1四歩と突くので専門外ではありますが、対石田流本組みには興味があります。
しかし、前巻の角交換振り飛車編の内容が、講座の部分がすごく少なく変化も直線的であり、
大部分が佐藤九段の自戦解説ばかりでガッカリだったので買うか悩みます。
本屋で中身を確認してから購入するか決めたいと思っています。^^;
明快相振り飛車 (将棋最強ブックス)
最後の紹介は、鈴木大介八段著の一冊。
テーマは相振り飛車で、左銀の使い方をメインに解説しているようです。
▲6七銀型と▲5七銀型での戦い方の指南書の様で、こちらは少し期待しています。^-^
しかし、あまりに基本的な内容でしたら買わないかも。
こちらも本屋で内容を確認してからかな^^;
メタルギア ソリッド ピースウォーカー
棋書とは関係ないのですが、PSPソフトのメタルギアがもうすぐ発売です。^^
体験版をやったのですが、武装の種類を選べて、それにより装備と見つかり難さが変わります。
体験版でも敵兵を捕獲できたのですが、使う事はできなかったので発売が待たれます。^-^
**********************************************************************
さて、今回は超急戦でも▲3七銀急戦でもなく、
もう1つの急戦「二枚銀急戦」を書きたいと思います。
つい最近、将棋世界 2010年 04月号 [雑誌]でも扱われた内容なのですが、
そこでは触れられなかった変化について書こうと思います。
上の2つは一手の違いですが、これが大きな違いになります。
まず、左のテーマ図25は以前の主流でしたが、今では疑問である事がわかっています。
最善は右のテーマ図26で、余計な変化が無くなります。
ここから▲6八銀△4二銀▲7七銀△7二銀(テーマ図27)と進むのが本筋ですが、
何故テーマ図25が劣るのか解説しようと思います。
テーマ図25からの指し手
▲6八銀△9四歩▲9六歩△3三角▲3六銀(第1図)
◇タイトル戦の進行
第1図は、途中の手順が違えども第33期棋王戦第4局▲佐藤康光棋王vs△羽生善治二冠(共に当時)
と同一局面で、今月著書を出す2人の対局です。^-^
実はこの対局がそのまま定跡となっていて、佐藤九段の指し回しが秀逸でした。
通常は、▲7七銀と上がって角道を止めてから▲3六銀と出るのが定跡ですが、
テーマ図25の場合その一手を省略できるのです。
第1図からの指し手
△5六歩▲6六歩△5七歩成▲同金(第2図)
◇先手の抑え込みvs後手の捌き
先手の▲3六銀には△5六歩と歩を切りに行きつつ角をぶつけます。
ここで▲同歩では△8八角成となって右銀が攻撃目標を見失ってしまいます。
(▲7七銀と先に上がるのは、角がぶつからないので▲同歩と取れるという訳。)
そこで、▲6六歩と角交換を拒否して第2図になります。
第2図からの指し手
△6四歩▲4五銀△6五歩▲5六歩!(第3図)
◇気付き難い好手
後手はこのままでは角を目標に進軍されてしまうので、△6四歩~△6五歩と角交換を迫ります。
対して、▲3四銀とするのはまずく、△5六歩で悪くなります。
ここで▲5六歩としたのが好判断で、△6六歩には▲7七銀(A図)を用意しています。
抑え込みに行っているところで六段目に歩を打つのは実に気付き難い。
第3図からの指し手
△3二銀▲7七銀△6六歩▲同銀△3五歩▲6八金△2二角▲5五歩(第4図)
◇抑え込みが決まり先手優勢
後手の羽生名人は、△3二銀としてカウンター狙いの布陣を敷きましたが、
▲7七銀~▲6六同銀と先手の駒がじりじりと迫ります。
△3五歩~△2二角は、次に△3三桂▲3四銀△5四飛(B図)のこの戦型では御馴染みの
銀バサミの筋を狙っていますが、▲5五歩が手厚く中央を完全に制圧されてしまいました。
羽生名人ですらここまで完璧に抑え込まれてしまうのですから、私達にはどうしようもありません。^^;
そこで、テーマ図26に戻って考えて見ましょう。
実は、簡単にこの問題は解決してしまうのです。^-^
テーマ図26からの指し手
▲6八銀△9四歩▲9六歩△4二銀▲3六銀(第5図)
◇美濃より4二銀型を急ぐ
ところで、後手の△9四歩に無視して▲3六銀が考えられますが、△3二金(C図)で受かります。
以下、▲4五銀△3五歩▲3四銀△2二角(D図)。
この受け方は、テーマ図27の変化でも応用が利くので覚えておくと良いでしょう。
説明が前後しますが、後手が△3三角と上がるのにはちゃんと意味があり、
例えばテーマ図25で▲6八銀△4二銀だと▲5六歩(E図)が取れません。
「後手はどうせ△3三角と上がらなくては左銀が使えないのだから、飛車先を保留しても良いじゃん。」
というのが二枚銀急戦の思想なのです。
さて、先程と同じ▲7七銀保留の▲3六銀が来ましたが…。
第5図からの指し手
△5六歩▲6六歩△5七歩成▲同金△4四歩(第6図)
◇実はシンプルな問題だった。
上に先程の第2図と共に並べましたが、お気付きでしょうか。
△7二銀~△3三角と△3三角~△4二銀の手順の違いだけですが、
第6図は△4四歩と突いただけで問題解決しています。
つまり、第2図は△4四歩としても飛車先保留の効果で▲2五銀と出られて受からなかったのですが、
第6図は△4二銀型を急いだ成果で△4三銀と受ける事ができると言う訳。
ここが急所なのです!!
この二枚銀急戦は、書籍では鈴木大介の将棋 中飛車編がとても詳しいです。
これも今月著書を出す鈴木大介八段のものですね。^^;
他の戦型でも参考になる手筋が多く載っているので、読んでみて下さい。^^
さて、二枚銀急戦の基本は押さえましたので、今度からは本筋のテーマ図27に移ります。
**********************************************************************
名人戦第2局が始まりましたね。^-^
今年度は横歩取り△8五飛の研究合戦シリーズになりそうですが、
どこかで羽生名人のゴキゲンが見たいですね。^-^
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囲碁・将棋チャンネルはスカパー!
これから深く勉強してみようと思ったんですが、すでにある程度の結論が出ているのであれば、他の対策を勉強してみたいと思っています。
▲4七銀急戦は後手が嫌がっていないのが現状だと思います。
超速に比べると急戦一辺倒ですし、第二次駒組になると
後手は美濃囲いで戦える→銀冠に組めるので「居飛車よりも固い」
という振り飛車の基本理念のもと戦えるので不満がありません。
簡単ですが、お役に立てると幸いです。
なるほど、何よりも他により良い対策がある、というのが一番の理由でしょうか。
超速が優秀なんですねやはり。
昨日の朝日杯では、木村先生が指されてましたね。
木村先生は元々得意にされてたみたいですね。
この記事で出てきた形と同じになって、
後手どうするのかと見ていたら、32銀から35歩でしたね。
分かれはどちらが良かったのかよくわかりませんが、桂損をうっかりしたということは若干後手作戦失敗だったんですかね?
何しろ、まだプロでも指されているということで、
鉱脈は少なからず残っているのかと思ってホッとしました笑
この戦法を自分なりに掘り下げて考えてみたいと思います。
ありがとうございました。
決して悪い戦法では無いと思うので先ずは使ってみるのが一番だと思います。