今日の勤務でやっと今年の仕事納めとなりました。^-^
今、実家に帰っています。
実家に帰る途中の電車で、ハンゲ.jp(携帯のハンゲーム)の将棋を指していました。
最初の一局はしょうもない手を指して敗勢から、相手のポカで逆転勝ち。^^;
第二局は棋王の称号を持つ漢との対局。
ランキングを見たらトップ3に入っている方でした。
(ハンゲ.jpは参加者が少ないので棋力の参考になるかどうか^^;)
この将棋は会心譜と言える内容だったので、自戦記として書いておこうと思います。^-^
先手中飛車の相振りでどこを気を付けて駒組みをすれば良いかも紹介します。
最近発売された阿久津主税七段の必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)を
読んだ成果か、最近は中終盤の力が付いてきた気がしています。
この将棋でも、必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)に載っていた格言が
大いに役立ちました。
この本がどう役立ったかも、一緒に書きたいと思います。^-^
また、ハンゲームの方では、次の一手形式で出題しています。
そちらを見てから自戦記を読んで頂けると理解も深まるかもしれません。
**********************************************************************
初手からの指し手
▲5六歩△3四歩▲5八飛△3二飛(第1図)
◇プロでも流行の対策
初手▲5六歩から始まる先手中飛車には第1図の三間飛車がプロ棋界でも
定着しています。
先手中飛車の対居飛車の勝率は高く、居飛車党への有力戦法になっています。
居飛車党の渡辺明竜王ですら三間飛車を使うほどです。
第1図からの指し手
▲6八銀△4二銀▲5七銀△6二玉▲7六歩(第2図)
◇銀の活用を急ぐ
第1図からは▲6八銀~▲5七銀と、銀の活用を急ぐのが急所中の急所。
先に▲7六歩(A図)と突いてしまうと、自分から角交換しないと銀が動かせません。
この手が発見されるまでは、中飛車党は息苦しい思いをしていたのです。
銀を中央に活用してから角道を開けるという呼吸を覚えて下さい。
第2図からの指し手
△8八角成▲同飛△7二玉▲8六歩△8二玉▲8五歩△7二銀
◇相手から角を換えて来たら?
角を後手から交換されたらどう指せば良いか、方針がわからない方も多いのでは?
私は玉の囲いを後回しにして7・8筋の歩を伸ばして行くのが良いと考えています。
後手は美濃に囲いましたが、これは疑問でした。
金無双に囲えば無難に戦えたと思います。
(そもそも金無双に囲わなければならないのでは、後手から角を交換する構想が
疑問なのでしょう。)
第3図からの指し手
▲7五歩△5二金左▲7四歩(第4図)
◇うるさいコビン攻め
▲7五歩に△5二金左が緩手でした。
ここは△5四歩や△3三銀が本筋の一手でしょう。
▲7四歩といきなり突いてポイントを稼ぐ事に成功します。
第4図からの指し手
△6四歩▲8四歩△同歩▲同飛△8三歩▲7三歩成△同銀▲8八飛(第5図)
◇手順に2歩交換成功
第4図で△7四同歩は▲5五角が厳しすぎるので△6四歩と受けますが、
▲8四歩が継続の攻め。
△7四歩とこちらの歩を取るのは▲8三歩成△同銀▲8四歩△7二銀▲8三角(B図)の
強襲が気になったか。
後手は2歩切らせる事に甘受して、局面を納めました。
最後に▲8八飛と深く引いたのは、必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)の
教えによるもの。
「上位者相手に浮き飛車はご法度?」というページがあり、
抑え込まれて完封されるリスクが高いという事を説いています。
これから矢倉に組もうという相手に、浮き飛車にする必要はないという訳です。
第5図からの指し手
△3三銀▲9六歩△7二金▲9五歩(第6図)
◇端を詰める
後手も端を受けたいのですが、将来左金を玉に寄せると、▲9五歩△同歩
▲9四歩△同香▲7六角という狙いが生じてしまいます。
そこで、端を詰められるも甘受して、△3三銀~△7二金と固めていきます。
一度△3三銀が必要なのが後手としては辛いところ。
銀が戦場から遠ざかっています。
しかし、省くと△7二金も△6三金も▲4一角があります。
本譜の進行は最善を尽くした進行ですが、次の一手は緩手でした。
第6図からの指し手
△6二金左▲7四歩△8四銀▲6六銀(第7図)
◇銀をいじめる
△6二金左は緩手で、△6三金とするべきでした。
▲7四歩が機敏で、取ればもちろん▲4一角ですね。
△8四銀に▲6六銀で、次に▲8五歩で銀が死にます。
後手は相当に忙しい局面となっています。
第7図からの指し手
△6五歩▲同銀△5七角▲4八角△同角成▲同金△6三金▲4六角△9二玉(第8図)
◇後手の勝負手を封じる
△6五歩~△5七角が後手の勝負手で△7五角成が成立すれば頑張りが利きます。
ここで▲4八角が粘りのある手で、△3五角成は▲8五歩で先手優勢です。
昔の私なら▲5五角と打って無理攻めに出ているところでしょう。^^;
△4八角成▲同金と手順に固くなったところで、指す手のない後手は
△6三金と飛車の利きを通して手を渡してきました。
▲4六角△9二玉となった第8図で私は決めに行きました。
第8図からの指し手
▲9四歩△同歩▲8四飛△同歩▲9三歩△同桂▲6四銀打(第9図)
◇決断の飛車切り
▲9四歩を一度利かせてから▲8四飛がタイミング。
先に▲8四飛だと▲9四歩に△8八飛が気になります。
手抜きづらい方を後にまわすのがセオリーです。
▲9三歩△同桂として桂馬をソッポに行かせて第9図の▲6四銀打が好手。
これも必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)の
教えを思い出して打ちました。
「確実性のある重い攻め」というページがあり、
多少攻めが重複しても確実な攻めが良いと紹介されています。
プロでも重く見えて好手というのをうっかりしやすいそうです。
この一手で勝利が大きく近付いたのを感じました。
第9図からの指し手
△6八歩▲7九金△7八歩(第10図)
◇最後のお願い
△6八歩は後手の最後のお願いと言ったところです。
取れば飛車打ちから先手玉に迫ろうというもの。
残すのはとても気持ち悪かったのですが、読みを入れて▲7九金と避けました。
しかし、読みにない△7八歩を指されて焦りました。
第10図からの指し手
▲6三銀成△7九歩成▲7二成銀△6九飛▲5八玉△7二飛▲8二金△同飛
▲同角成△同玉▲6二飛(途中図)
△7二角▲7三金△9二玉▲8二竜(投了図)
◇自玉の不詰みを読み切る
第10図では自玉に詰みがないことを読み切りました。
まず、▲6三銀成と踏み込みます。
ここで△同金は▲7三歩成△同金▲同角成△8二銀には▲7四銀(C図)で、
攻めは切れないと踏みました。
そこで、▲6三銀成には△7九歩成と攻め合うしかありませんが、
▲7二成銀と更に踏み込みます。
△6九歩成は▲4九玉(D図)と囲いへ逃れて不詰みです。
本譜△7二飛と手を戻しますが、▲8二金△同飛▲同角成△同玉▲6二飛(途中図)で
後手玉は即詰みに討ち取りました。
以上で、自戦記は終わりです。
先手中飛車対三間飛車の相振り飛車では、後手から角交換すると
先手が指しやすいのがわかって頂けましたでしょうか。
次回は、▲7八金型の基礎知識を紹介したいと思います。
**********************************************************************
パワー中飛車で攻めつぶす本 (最強将棋21)を読みました。^-^
2ちゃんねるなどでは、読んでもいないのに酷評している方が多かったのですが、
読んでみれば良書だと感じました。
まず、構成は指しこなすシリーズと一緒で、右ページだけ見て最後までいったら
本をひっくり返して反対から読むタイプ。
内容としては、将棋世界の講座と重複する部分が多かったのですが、
その時よりもまとまっていて読みやすく思いました。
私も知らなかった手筋や仕掛けが載っていてとても参考になりました。
しかし、遠山雄亮四段のマイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイド
では、下図で△4二銀上で難しいと紹介されていましたが、本書では載っていませんでした。
また、本書ではプロ棋界で流行中の対居飛車穴熊が載っていますが、
マイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイドとは内容が被っておらず、
両方読んでも損する事はありませんでした。
むしろ、本書には中盤の指し方が載っていて参考になる事が多かったですね。
これから先手中飛車を覚えたい方には特にうってつけの本だと思います。
難しい変化もあると心得ておけば、十分有段者でも武器になるでしょう。
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今、実家に帰っています。
実家に帰る途中の電車で、ハンゲ.jp(携帯のハンゲーム)の将棋を指していました。
最初の一局はしょうもない手を指して敗勢から、相手のポカで逆転勝ち。^^;
第二局は棋王の称号を持つ漢との対局。
ランキングを見たらトップ3に入っている方でした。
(ハンゲ.jpは参加者が少ないので棋力の参考になるかどうか^^;)
この将棋は会心譜と言える内容だったので、自戦記として書いておこうと思います。^-^
先手中飛車の相振りでどこを気を付けて駒組みをすれば良いかも紹介します。
最近発売された阿久津主税七段の必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)を
読んだ成果か、最近は中終盤の力が付いてきた気がしています。
この将棋でも、必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)に載っていた格言が
大いに役立ちました。
この本がどう役立ったかも、一緒に書きたいと思います。^-^
また、ハンゲームの方では、次の一手形式で出題しています。
そちらを見てから自戦記を読んで頂けると理解も深まるかもしれません。
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初手からの指し手
▲5六歩△3四歩▲5八飛△3二飛(第1図)
◇プロでも流行の対策
初手▲5六歩から始まる先手中飛車には第1図の三間飛車がプロ棋界でも
定着しています。
先手中飛車の対居飛車の勝率は高く、居飛車党への有力戦法になっています。
居飛車党の渡辺明竜王ですら三間飛車を使うほどです。
第1図からの指し手
▲6八銀△4二銀▲5七銀△6二玉▲7六歩(第2図)
◇銀の活用を急ぐ
第1図からは▲6八銀~▲5七銀と、銀の活用を急ぐのが急所中の急所。
先に▲7六歩(A図)と突いてしまうと、自分から角交換しないと銀が動かせません。
この手が発見されるまでは、中飛車党は息苦しい思いをしていたのです。
銀を中央に活用してから角道を開けるという呼吸を覚えて下さい。
第2図からの指し手
△8八角成▲同飛△7二玉▲8六歩△8二玉▲8五歩△7二銀
◇相手から角を換えて来たら?
角を後手から交換されたらどう指せば良いか、方針がわからない方も多いのでは?
私は玉の囲いを後回しにして7・8筋の歩を伸ばして行くのが良いと考えています。
後手は美濃に囲いましたが、これは疑問でした。
金無双に囲えば無難に戦えたと思います。
(そもそも金無双に囲わなければならないのでは、後手から角を交換する構想が
疑問なのでしょう。)
第3図からの指し手
▲7五歩△5二金左▲7四歩(第4図)
◇うるさいコビン攻め
▲7五歩に△5二金左が緩手でした。
ここは△5四歩や△3三銀が本筋の一手でしょう。
▲7四歩といきなり突いてポイントを稼ぐ事に成功します。
第4図からの指し手
△6四歩▲8四歩△同歩▲同飛△8三歩▲7三歩成△同銀▲8八飛(第5図)
◇手順に2歩交換成功
第4図で△7四同歩は▲5五角が厳しすぎるので△6四歩と受けますが、
▲8四歩が継続の攻め。
△7四歩とこちらの歩を取るのは▲8三歩成△同銀▲8四歩△7二銀▲8三角(B図)の
強襲が気になったか。
後手は2歩切らせる事に甘受して、局面を納めました。
最後に▲8八飛と深く引いたのは、必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)の
教えによるもの。
「上位者相手に浮き飛車はご法度?」というページがあり、
抑え込まれて完封されるリスクが高いという事を説いています。
これから矢倉に組もうという相手に、浮き飛車にする必要はないという訳です。
第5図からの指し手
△3三銀▲9六歩△7二金▲9五歩(第6図)
◇端を詰める
後手も端を受けたいのですが、将来左金を玉に寄せると、▲9五歩△同歩
▲9四歩△同香▲7六角という狙いが生じてしまいます。
そこで、端を詰められるも甘受して、△3三銀~△7二金と固めていきます。
一度△3三銀が必要なのが後手としては辛いところ。
銀が戦場から遠ざかっています。
しかし、省くと△7二金も△6三金も▲4一角があります。
本譜の進行は最善を尽くした進行ですが、次の一手は緩手でした。
第6図からの指し手
△6二金左▲7四歩△8四銀▲6六銀(第7図)
◇銀をいじめる
△6二金左は緩手で、△6三金とするべきでした。
▲7四歩が機敏で、取ればもちろん▲4一角ですね。
△8四銀に▲6六銀で、次に▲8五歩で銀が死にます。
後手は相当に忙しい局面となっています。
第7図からの指し手
△6五歩▲同銀△5七角▲4八角△同角成▲同金△6三金▲4六角△9二玉(第8図)
◇後手の勝負手を封じる
△6五歩~△5七角が後手の勝負手で△7五角成が成立すれば頑張りが利きます。
ここで▲4八角が粘りのある手で、△3五角成は▲8五歩で先手優勢です。
昔の私なら▲5五角と打って無理攻めに出ているところでしょう。^^;
△4八角成▲同金と手順に固くなったところで、指す手のない後手は
△6三金と飛車の利きを通して手を渡してきました。
▲4六角△9二玉となった第8図で私は決めに行きました。
第8図からの指し手
▲9四歩△同歩▲8四飛△同歩▲9三歩△同桂▲6四銀打(第9図)
◇決断の飛車切り
▲9四歩を一度利かせてから▲8四飛がタイミング。
先に▲8四飛だと▲9四歩に△8八飛が気になります。
手抜きづらい方を後にまわすのがセオリーです。
▲9三歩△同桂として桂馬をソッポに行かせて第9図の▲6四銀打が好手。
これも必ず役立つプロの常識 (マイコミ将棋ブックス)の
教えを思い出して打ちました。
「確実性のある重い攻め」というページがあり、
多少攻めが重複しても確実な攻めが良いと紹介されています。
プロでも重く見えて好手というのをうっかりしやすいそうです。
この一手で勝利が大きく近付いたのを感じました。
第9図からの指し手
△6八歩▲7九金△7八歩(第10図)
◇最後のお願い
△6八歩は後手の最後のお願いと言ったところです。
取れば飛車打ちから先手玉に迫ろうというもの。
残すのはとても気持ち悪かったのですが、読みを入れて▲7九金と避けました。
しかし、読みにない△7八歩を指されて焦りました。
第10図からの指し手
▲6三銀成△7九歩成▲7二成銀△6九飛▲5八玉△7二飛▲8二金△同飛
▲同角成△同玉▲6二飛(途中図)
△7二角▲7三金△9二玉▲8二竜(投了図)
◇自玉の不詰みを読み切る
第10図では自玉に詰みがないことを読み切りました。
まず、▲6三銀成と踏み込みます。
ここで△同金は▲7三歩成△同金▲同角成△8二銀には▲7四銀(C図)で、
攻めは切れないと踏みました。
そこで、▲6三銀成には△7九歩成と攻め合うしかありませんが、
▲7二成銀と更に踏み込みます。
△6九歩成は▲4九玉(D図)と囲いへ逃れて不詰みです。
本譜△7二飛と手を戻しますが、▲8二金△同飛▲同角成△同玉▲6二飛(途中図)で
後手玉は即詰みに討ち取りました。
以上で、自戦記は終わりです。
先手中飛車対三間飛車の相振り飛車では、後手から角交換すると
先手が指しやすいのがわかって頂けましたでしょうか。
次回は、▲7八金型の基礎知識を紹介したいと思います。
**********************************************************************
パワー中飛車で攻めつぶす本 (最強将棋21)を読みました。^-^
2ちゃんねるなどでは、読んでもいないのに酷評している方が多かったのですが、
読んでみれば良書だと感じました。
まず、構成は指しこなすシリーズと一緒で、右ページだけ見て最後までいったら
本をひっくり返して反対から読むタイプ。
内容としては、将棋世界の講座と重複する部分が多かったのですが、
その時よりもまとまっていて読みやすく思いました。
私も知らなかった手筋や仕掛けが載っていてとても参考になりました。
しかし、遠山雄亮四段のマイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイド
では、下図で△4二銀上で難しいと紹介されていましたが、本書では載っていませんでした。
また、本書ではプロ棋界で流行中の対居飛車穴熊が載っていますが、
マイコミ将棋BOOKS 遠山流中飛車持久戦ガイドとは内容が被っておらず、
両方読んでも損する事はありませんでした。
むしろ、本書には中盤の指し方が載っていて参考になる事が多かったですね。
これから先手中飛車を覚えたい方には特にうってつけの本だと思います。
難しい変化もあると心得ておけば、十分有段者でも武器になるでしょう。
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最近は仕事が多忙で更新できませんが、暇を見つけて
研究を載せていこうと思います。^-^