昨日は戸辺誠七段の将棋教室へ参加して来た。
忘年会もありとても参加人数が多かったのだが、
何よりも井道千尋女流初段がレギュラー講師をご退任される
という事で最後に指導を受けようと来た人も多かったと思う。
私が到着した時には席が埋まってしまい
残念ながら指導を受ける事は叶わなかった。
とは言え、最後という事で気合を入れて勉強したのが良かったのか
他講師陣から角落ちで3連勝する事が出来た。
今度はゲストとして着て頂ける様なので
またの機会にご指導頂きたいと思う。
********************************************************************************
今回は飛車落ちについて書いてみようと思う。
井道先生には飛香落ちから教わり
特に飛車落ちで指した経験が私の相振り戦のベースになっている。
飛車落ちなのに何言ってんだこいつ頭沸いてるのか
と思われるかもしれないがそれは順を追って説明する。
最後に書いた寄書きにこの事を書いたのだが、
もしかすると角落ちと間違えて書いたかもしれない(汗)
ご本人には伝わらないと思うので痛恨のミスをしたなと泣きたい気持ちだ。
「錯覚いけないよく見るよろし」(錯覚ではない)
初手からの指し手
△3四歩 ▲7六歩 △4四歩(第1図)
▲7五歩 △4二銀 ▲7四歩(第2図)
飛車落ちと言えば上手が普通に指した場合、
角交換をしてしまうと金銀で盛り上がる指し方ができなくなるので
角道を止めて第1図となる。
ここで▲4六歩とする右四間飛車が定跡として有名だが
振り飛車党がこれをやって磨きたいスキルを伸ばせるかは疑問に思う。
ゴキ研では▲7五歩△4二銀▲7四歩(第2図)と
仕掛けるのをオススメしたい。
△7四同歩と取ると▲5五角(A図)で早くも受からない。
もちろん、これで潰れる様な奇襲を狙っている訳ではない。
第2図からの指し手
△8二銀 ▲7三歩成 △同 銀(第3図)
▲7八銀 △7二金 ▲7七銀(第4図)
△5二金 ▲7六銀 △6四歩 ▲6六歩
△6三金 ▲7七角 △6二玉 ▲6八飛(第5図)
△8二銀▲7三歩成△同銀で収まり第3図は
なんと下手の駒が1手も動いておらず5手損。
普通は駄目としたものだが、
今回の場合は上手の駒配置を限定させた意味がある。
続いて▲7八銀△7二金▲7七銀の第4図では
△4五歩がありそうだが▲6六歩と一度止めて問題ない。
当初は角道を止めてから銀を繰り出していたのだが
一気に銀を繰り出す構想は井道先生に使ったのが最初。
角道を止めないので▲6六角~▲8八飛と使う事も出来る。
場合によっては▲7五歩と位を取ってしまう狙いもある。
第5図まで進んで狙いが見えたと思う。
上手の飛車がいないが相振り飛車の矢倉崩しに
組みあがっているのがわかるだろうか。
飛車がいないので上手の受け対下手の攻めの構図になっている。
相手の角道を止める振り飛車に三間で対抗すると
向かい飛車+矢倉に組まれて似た様な形になる。
今回紹介した手順は相振り飛車で攻め切るという
テーマを持って指導を受ける事ができるのだ。
ただ定跡書に書いてある通りに指しても上達しない。
自分が何を磨きたいかと言うのを明確にして指導を受ければ
上達の助けになると思う。
講師に指導を受ける前に相談するのも良いだろう。
第5図までの手順は飛香落ちで指したそのままのものである。
流用すれば端攻めの反撃が無いのでより攻めに専念できる。
ここで紹介した手順が気に入れば試して頂ければ幸いだ。
最後に私が飛車落ちを卒業した思い出の棋譜を載せて結びとしたい。
改良を重ねた研究の集大成としてここに残したいと思う。
開始日時:2013/07/07
終了日時:2013/07/07
棋戦:平塚七夕まつり将棋大会指導対局
手合割:飛車落ち
下手:ゴキ研
上手:井道 千尋女流初段
△3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲7五歩 △4二銀 ▲7四歩
△8二銀 ▲7三歩成 △同 銀 ▲7八銀 △5二金左 ▲7七銀
△4三銀 ▲7六銀 △8二銀 ▲8六歩 △6二玉 ▲8五歩
△7二玉 ▲6六角 △6二金上 ▲8八飛 △3三角 ▲7七桂
△7三歩 ▲4八玉 △1四歩 ▲1六歩 △3五歩 ▲3八玉
△3四銀 ▲5八金左 △4三金 ▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛
△8三歩 ▲8六飛 △9四歩 ▲9六歩 △5四金 ▲4八金上
△4五銀 ▲7五銀 △3六歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲9五歩
△同 歩 ▲9二歩 △同 香 ▲9三歩 △同 香 ▲8五桂
△3七歩 ▲同 桂 △6五金 ▲7四歩 △6六金 ▲7三歩成
△同 桂 ▲9三桂成 △同 銀 ▲7四歩 △3七銀成 ▲同 金
△4五桂 ▲7三歩成 △同 金 ▲8五桂 △3七桂成 ▲同 玉
△2五桂 ▲4八玉 △8四銀 ▲7三桂成 △同 銀 ▲6六飛
△4五歩 ▲6一銀 △8二玉 ▲7二金 △9二玉 ▲9三歩
まで84手で下手の勝ち
忘年会もありとても参加人数が多かったのだが、
何よりも井道千尋女流初段がレギュラー講師をご退任される
という事で最後に指導を受けようと来た人も多かったと思う。
私が到着した時には席が埋まってしまい
残念ながら指導を受ける事は叶わなかった。
とは言え、最後という事で気合を入れて勉強したのが良かったのか
他講師陣から角落ちで3連勝する事が出来た。
今度はゲストとして着て頂ける様なので
またの機会にご指導頂きたいと思う。
********************************************************************************
今回は飛車落ちについて書いてみようと思う。
井道先生には飛香落ちから教わり
特に飛車落ちで指した経験が私の相振り戦のベースになっている。
飛車落ちなのに何言ってんだこいつ頭沸いてるのか
と思われるかもしれないがそれは順を追って説明する。
最後に書いた寄書きにこの事を書いたのだが、
もしかすると角落ちと間違えて書いたかもしれない(汗)
ご本人には伝わらないと思うので痛恨のミスをしたなと泣きたい気持ちだ。
「錯覚いけないよく見るよろし」(錯覚ではない)
初手からの指し手
△3四歩 ▲7六歩 △4四歩(第1図)
▲7五歩 △4二銀 ▲7四歩(第2図)
飛車落ちと言えば上手が普通に指した場合、
角交換をしてしまうと金銀で盛り上がる指し方ができなくなるので
角道を止めて第1図となる。
ここで▲4六歩とする右四間飛車が定跡として有名だが
振り飛車党がこれをやって磨きたいスキルを伸ばせるかは疑問に思う。
ゴキ研では▲7五歩△4二銀▲7四歩(第2図)と
仕掛けるのをオススメしたい。
△7四同歩と取ると▲5五角(A図)で早くも受からない。
もちろん、これで潰れる様な奇襲を狙っている訳ではない。
第2図からの指し手
△8二銀 ▲7三歩成 △同 銀(第3図)
▲7八銀 △7二金 ▲7七銀(第4図)
△5二金 ▲7六銀 △6四歩 ▲6六歩
△6三金 ▲7七角 △6二玉 ▲6八飛(第5図)
△8二銀▲7三歩成△同銀で収まり第3図は
なんと下手の駒が1手も動いておらず5手損。
普通は駄目としたものだが、
今回の場合は上手の駒配置を限定させた意味がある。
続いて▲7八銀△7二金▲7七銀の第4図では
△4五歩がありそうだが▲6六歩と一度止めて問題ない。
当初は角道を止めてから銀を繰り出していたのだが
一気に銀を繰り出す構想は井道先生に使ったのが最初。
角道を止めないので▲6六角~▲8八飛と使う事も出来る。
場合によっては▲7五歩と位を取ってしまう狙いもある。
第5図まで進んで狙いが見えたと思う。
上手の飛車がいないが相振り飛車の矢倉崩しに
組みあがっているのがわかるだろうか。
飛車がいないので上手の受け対下手の攻めの構図になっている。
相手の角道を止める振り飛車に三間で対抗すると
向かい飛車+矢倉に組まれて似た様な形になる。
今回紹介した手順は相振り飛車で攻め切るという
テーマを持って指導を受ける事ができるのだ。
ただ定跡書に書いてある通りに指しても上達しない。
自分が何を磨きたいかと言うのを明確にして指導を受ければ
上達の助けになると思う。
講師に指導を受ける前に相談するのも良いだろう。
第5図までの手順は飛香落ちで指したそのままのものである。
流用すれば端攻めの反撃が無いのでより攻めに専念できる。
ここで紹介した手順が気に入れば試して頂ければ幸いだ。
最後に私が飛車落ちを卒業した思い出の棋譜を載せて結びとしたい。
改良を重ねた研究の集大成としてここに残したいと思う。
開始日時:2013/07/07
終了日時:2013/07/07
棋戦:平塚七夕まつり将棋大会指導対局
手合割:飛車落ち
下手:ゴキ研
上手:井道 千尋女流初段
△3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲7五歩 △4二銀 ▲7四歩
△8二銀 ▲7三歩成 △同 銀 ▲7八銀 △5二金左 ▲7七銀
△4三銀 ▲7六銀 △8二銀 ▲8六歩 △6二玉 ▲8五歩
△7二玉 ▲6六角 △6二金上 ▲8八飛 △3三角 ▲7七桂
△7三歩 ▲4八玉 △1四歩 ▲1六歩 △3五歩 ▲3八玉
△3四銀 ▲5八金左 △4三金 ▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛
△8三歩 ▲8六飛 △9四歩 ▲9六歩 △5四金 ▲4八金上
△4五銀 ▲7五銀 △3六歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲9五歩
△同 歩 ▲9二歩 △同 香 ▲9三歩 △同 香 ▲8五桂
△3七歩 ▲同 桂 △6五金 ▲7四歩 △6六金 ▲7三歩成
△同 桂 ▲9三桂成 △同 銀 ▲7四歩 △3七銀成 ▲同 金
△4五桂 ▲7三歩成 △同 金 ▲8五桂 △3七桂成 ▲同 玉
△2五桂 ▲4八玉 △8四銀 ▲7三桂成 △同 銀 ▲6六飛
△4五歩 ▲6一銀 △8二玉 ▲7二金 △9二玉 ▲9三歩
まで84手で下手の勝ち