最近、少し寒くなってきた感じもありますが皆様いかがお過ごしでしょうか?「電動キックボードMEISYA列伝」の執筆者mojyaoです。
いや~本当に今年の夏は異常なまでに暑くって正直参ってしまったのですけど、電動キックボード各社の納期が遅れたということもあってか【電動キックボード乗車中に熱中症で救急搬送】とかって言ったニュースが出なくて良かったと思っています。さて、今回は見た目が個性的なレイルグレードLを取り上げていきたいと思います。
で、このレイル。何が個性的かってみなさんもうわかりますよね~そう!タイヤが太いのが個性的なのですよね。
私なんか最初にコレを見たときに正直、「おいおい曲がるのかよ!」なんて思ってしまったのですが、先日ネットニュースでなんでも新潟市でレイルを使った貸し出しサービスが始まるとのことで、それに先だって新潟県警で電動キックボードの講習会が開かれてその様子が公開されたんですね。
それを見ていると結構、キレイに曲がっている様子が写っていたのでこのブログでも取り上げてみたいなって思いました。
それで、先ほど何で「曲がるのかよ!」と書いたのか?と言いますとたぶんレイルの場合って安定して真っ直ぐに走るという目的で極太タイヤをチョイスしたとは思うのですよ。
でも、キックボードのみならず乗り物って”走る”と”曲がる”と”止まる”っていう三つの原則?というか要素?というかまあ、そういうものがありまして、その3つをどれもカンペキにするのは無理なんですね。
どこかが良くなれば必ずどこかが悪くなるという世界で目的に応じてどこかで妥協をしなければならないんですよ。
それでまあ、曲がることに関してはどうなのかな?と思ったんですよ。で、よくよく考えてみると曲がるにしたって最高速度でカーブに入っても20km/hですし、急なところではさすがに減速はさせるでしょうし。小回りは苦手だったとしても他は特に問題無さそうなのかなって思います。
でもひとつ気になる点があって、レイルには一般原付モデルのグレードAっていうのが存在するんですよ。同じ車体構成でね。
そっちのほうは最高速度が30km/hなのでどうなのかな?と少し気にはなります。
で、レイルはタイヤの他にもう一つ特徴があって、これはタイヤほど目立たない部分なのですが、前後の足回りの構造なんですね。タイヤから車体へ繋がっている部分を辿っていくと、前後共、くの字に折れ曲がって繋がるんですね。この格好でバネが無いってことになると折れ曲がった部分に力が集中して板物だったら曲がる、鋳物だったら折れるんですね。
だからといってどこかにバネが見えているわけでも無いんですよ。おそらく「ねじりコイルバネ」というバネを内蔵する形で使っていると思うんですよ。
どういうものかと言うと洗濯バサミに付いているバネです。他にはトーションバースプリングかな?とも思ったのですが、可能性は低いかな?ちなみにトーションバーっていうのは見た目はただの棒で、棒を捻った時に戻ろうとする性質を利用したものなんです。
いずれにしてもバネについて発売元のコトブキや販売元の正解株式会社に確認してみようと思ったのですけど、どちらの会社も入力フォームで面倒くさいことを聞かれるので結局のところ確認はしませんでした。
普通のバネじゃなくてそれらのバネを使ったとしたらおそらくサスなんかの動く範囲を稼ぐためなのかな?と思っています。
十分な可動範囲のある仕組みでないとバネを硬くしなければならず結局はガタガタの乗り味になってしまうんですね。
さらにレイルの場合ってタイヤがゴムの塊で空気が入ってないんですね。
タイヤが十分にショックを吸収してくれないとなるとショックの吸収には緩衝装置が必要になるんですよ。
十分な効果を得るにはある程度の長さがないとすぐに底をついてしまって結局はダメなんですね。限られたスペースしかない電動キックボードにとってそれらが使われていたとしたなら良い選択だなぁって思いました。
あと、冒頭で新潟でレンタルって書きましたけど、レイルって一般向けって言うより業者向けっぽいんですよね。一般向けの販売もやってはいるのですけど、公式サイトはなんだか素っ気が無いんですよ。一般消費者の琴線に触れる部分が無いって言うか。
でも、「商用車」って考えるとレイルのあの個性的な車体って実に機能美があったりもするんですよ。タイヤの太さは転倒による車体損傷のリスクを減らせるとか、ソリッドタイヤはパンクしないから修理中の車体を減らせるとか。
これからレンタル業を考えている方には良いマシンなんじゃないのかなって思います。
それではごきげんよう~