木材を選定していきます。
タイトルの通り、杉でつくります。
戦後、高度経済成長時の木材需要から、建材としての杉がたくさん植林されました。
それまであった薪炭材としての広葉樹林は、電気・ガス・石油の普及により衰退していき、
日本の山々は拡大造林政策により、その風景は一変しました。
・・・書き出すと長くなりそうなので、
つまり、せっかく植えた杉がたくさんあるので、それをありがたく使いましょうということなのです。
いつも仕入れている杉は、地元の製材所。
私のような個人事業主にも親身に対応してくれるので助かります。
仕入れた杉材は、年月をかけて天然乾燥。
天然乾燥の目安は、一般的に「1寸1年」といわれています。
これは、1寸つまり約30mmの厚みの材を乾かすのに1年かかるということです。
2寸なら2年。
人工乾燥ならあっという間ですが、天然乾燥は結構な時間がかかりますね!
私はここまで時間をかけずに、ちょっと工夫して早めに乾燥させています。
詳しくは長くなるので、また別の機会に。
乾燥させた杉板材を平面と直角を出しているところ ↓
↑ これは手押しカンナという機械
時計のフレームとなる角材の切り出し ↓
↑ バンドソーという機械(帯鋸ともいわれ、刃が帯状になって回転します)
時計のフレーム(写真手前角材)とカットする前の時計板(写真奥)
こちらは、テーブルソーという機械 ↓
いわゆる丸ノコとテーブルがセットになったものですね。
フレーム角材に溝を掘るためにノコ目を入れています。
これはルーターという機械 ↓
ビット(刃)が回転します。
ビットには様々な形状があり、その形に加工します。
写真のビットは円柱形ですので溝掘用。(*写真左側の杉板はフェンス)
テーブルソーのノコ刃で荒く溝を掘っておいてからの仕上げ加工。
最初からこのルーターを使えばテーブルソーの工程を減らせるのですが、
切削抵抗を減らすため、慎重に作業を進めるために一手間加えています。
木材の機械加工には当然ですが、加工時の「木材」の音、「機械」の音が鳴り響きます。
私の場合、それぞれの立場に気持ち・情緒などが入り込むことが多々ありますので、
少しでもお互いに負担が軽減するようにしているとも言えます。
その3へつづく
福島木工家具店
オーダー・造作家具 木製品設計制作
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