-------- AUTHOR: kyojitsurekishi TITLE: 『ドラえもん』でのび太の両親が「戦後生まれ」になったのはいつか DATE: 04/09/2019 01:30:00 PRIMARY CATEGORY: 歴史全般、元号 STATUS: Publish ALLOW COMMENTS: 1 ALLOW PINGS: 1 CONVERT BREAKS: 1 CF50_USERNAME:navy.ap.teacup.com/monogatarekishi/ ----- BODY: Y!Blog
2013/4/12(金) 午前 11:43
『ドラえもん』でのび太の両親が「戦後生まれ」になったのはいつか
1970年『小四』6月号の「白ゆりのような女の子」でのび助は昭和20年(1945年)6月10日当時、疎開を体験していた。のび太が読者と同学年とすると1960年8月7日生まれである。
1973年『小六』7月号の「ママのダイヤを盗み出せ」で玉子は昭和23年(1948年)7月10日にお嫁さんごっこをした後、紙芝居を見て、その時に指輪を紛失した(のび太とドラえもんが指輪を拾って玉子の母に届けたが、玉子の母は指輪を孫であるのび太に譲った)。
1970年は1945年の「終戦」から25年である。
1970年当時35歳だった人は「終戦」当時10歳。
1970年当時36歳だった人は「終戦」当時11歳。
初代のび太(1970年1月当時小4)が1959年8月7日生まれであり、初期原作ののび太は1960年代生まれである。
1960年代生まれの親は1940年前後生まれであるから、1960年代生まれの人は親が戦争経験者という世代になる。
例えば「昭和40年男」(1965年生まれ)は戦争経験者を親に持つ世代である。
「地下鉄をつくっちゃえ」ではのび助は昭和49年(1974年)のクリスマスの時点で36歳なので、昭和13年(1938年)生まれであり、昭和20年(1945年)の「終戦」当時、7歳だったことになる。
『はだしのゲン』によると1945年春の時点で中岡元は小2で疎開に行けず、小3の次兄・昭が疎開に行ったので、疎開に行けたのは小3(8歳~9歳)以上だった可能性がある。「白ゆり~」ののび助は「地下鉄~」ののび助より、1歳か2歳年上だったのだろう。
一方、のび太の小学生時代が原作の掲載時期に合わせて1960年代、1970年代、1980年代と推移していた。
1985年の「恐竜の足あと発見」で玉子が38歳だと判明している。
玉子が昭和60年(1985年)当時で38歳だと、昭和22年(1947年)生まれになり、戦後2年経過した時代に生まれた「団塊世代」の女性になる。
「ハリーのしっぽ」の時代設定は1985年であり、1986年のハレー彗星接近の前年である。この時点で玉子が38歳なら1947年生まれ、のび助が36歳なら1949年生まれになる。
原作の「ママのダイヤを盗み出せ」で少女時代の玉子がお嫁さんごっこをしていたのが昭和23年(1948年)だったが、「ハリーのしっぽ」の玉子は(1985年で38歳なら)その前年生まれで、のび助は(1985年で36歳なら)その翌年生まれということになる。
昭和60年(1985年)は昭和20年(1945年)から40年後である。
Wikipedia 野比玉子>趣味・性格では「のび助と同様に戦争中やその後の食糧事情の厳しさを経験しているため、食べ物を粗末にすることに対して快く思っていない[43]」などと書かれてあり、脚注では2巻収録「タタミのたんぼ」と19巻収録「ありがたみわかり機」が出典として挙げられているが、「タタミのたんぼ」では玉子は「お米をおもちゃにしちゃいけません」と言うだけで戦前生まれということは言っていない。
のび助と玉子が「戦争中やその後」の食糧難の時代を経験していると言えるのは1970年の「白ゆり~」や1973年の「ママのダイヤ~」のような初期原作だけで、時代設定が1980年代半ばになるとのび助も玉子も戦後生まれになる。作品全体に通用するのは「玉子が食べ物を大切にする」という部分であろう。
大長編『のび太のねじ巻き都市冒険記』151ページでスネ夫が「この間ニュースでやってたけど、火星から飛来した隕石に生命の痕跡のようなものが発見されたってNASAが発表していたよ」と言っている。
これはアラン・ヒルズ 84001 (Allan Hills 84001)であろう。これは1984年12月に南極で見つかり、1996年(平成8年)にこの隕石に生命の証拠があるという論文が出された。
『ねじ巻き都市』の漫画の執筆は1996年に行われ、藤子・F・不二雄はその執筆中に他界した。この作品が映画として劇場公開されたのは翌年、1997年(平成9年)春であった。
從って『ねじ巻き都市』劇中の時代設定は、漫画が描かれた時期と同じ1996年かそれ以降である。
もし、のび太の母・玉子が1996年の時点で38歳だとすると1958年生まれである。
1971年の「プロポーズ作戦」で玉子がのび助と結婚したのは1959年だったが、1996年の『ねじ巻き都市冒険記』における玉子が38歳とすると、その玉子は1959年当時でまだ1歳だったことになる。
このように、のび太とその両親、仲間たちの生まれた年は原作の中でも推移し、変化している。
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