星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

五月花形歌舞伎5日目の気まぐれ日記より(追記版)

2012-05-05 | AINOSUKEさん
愛之助さんの気まぐれ日記。
今回は与兵衛のことが書かれています。
時分の華・・・ですか。うんうん。

ごめんなさい。
いまから出かけるので記事アップは遅れます。
(今回は忘れないようにとお仲間からメールが♪
ありがとうございました!)

---------<追記しました>---------

五月花形歌舞伎。1日が初日だなんて大変だったでしょうね。
愛之助さんは「絵本合法衢」の後、仁左衛門さん一行の一員と
して25日・26日の「東日本大震災復興支援 チャリティー歌舞
伎公演」に参加。寿式三番叟を踊ったのでした。
公演の様子はコチラ。河村常雄さんの記事で読めます。

デイリー5月5日付の気まぐれ日記、今回は特にいいです!
与兵衛についての思いがガッツリ。
ちなみに、五月花形歌舞伎に関するインタビュー記事はこちら↓
東京新聞 4/29
イープラス 5/1

それではいってみよー!



新緑の季節といえば五月病。
春の気配にうきうきしていた気分も一段落して、やる気が出
ないことをいうようですが、いったん立ち止まって一呼吸つい
て次へと進む小休止と思えば、時分の人生にとっては必要な時期
なのかもしれません


(なるほど~。とっても温かさを感じる言葉だな~。)

一呼吸つくまもなく今月は新橋演舞場。
花形歌舞伎なので同世代の役者がそろって若い熱気にあふれてい
るそうなのですが・・・。
僕自身も一般的な世間の年齢でいえば『若手』とはいいにくい
年齢になってきて、お客さまの期待に添うような舞台をお届けす
るには熱意や勢いだけではいけない年齢になってきたと思います。

そこで思い出すのが、父の秀太郎さんに教わった『時分の華』と
いう言葉。
『若いときは若いときにしか出せない魅力があり、それは決し
て技術的に素晴らしいものではないけれど、技術では出せない、そ
のときにしか出せない魅力、華がある』ということですが、それが
年月を経ることで技術も追いつき、そのときに生まれる魅力が
『真実(まこと)の華』となる、ということを、若衆歌舞伎公演を
するときに何度も何度も僕や若衆歌舞伎のメンバーに話してくれま
した。


(若衆歌舞伎でお父様から学んだことは、たしかに若き愛之助さん
の血となり肉となって、いまの愛之助さんがあるのですね・・・。)

父がこの話をするときに必ず例え話として出していたのが、叔父・
仁左衛門が若いころに演じた与兵衛でした。若さゆえの過ちで道を
踏み外してしまう与兵衛の狂気は、若さゆえの勢いと危うさがあっ
たから・・・それが『時分の華』としての魅力だったということで
した。


(河内屋与兵衛は言わずとしれた、仁左衛門(当時、孝夫)さんの
出世役。長い間上演されることのなかった演目を十三代目さんが私
財を投げ打って行なった『仁左衛門歌舞伎』で初役として演じ、一
躍脚光を浴びたという伝説の舞台ですもんね。その時なんと二十歳
だったのですねー!)

与兵衛は初役ではありませんが、毎回演じる時にはその言葉を思
い出します。成長はしていたいと思うものの、このお役には『時分
の華』がまだ必要な気がしています。まだまだ修行の毎日です。


愛之助さんが毎回、初心に返って演じる与兵衛。
今年はどんな華を咲かせているのでしょうか。
ごめんなさい~。私もまだまだ修業の身ゆえ、お江戸には見に行け
ません。前回、2009年に大阪松竹座で見た愛之助さんの与兵衛の
感想がここここにあります。
愛之助さんにはドドーン!とお江戸で花火を、いえ、時分の華火を
咲かせていただきたいと思います。

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4 コメント

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どどーん (くまたか)
2012-05-08 22:37:50
09年記事も拝読、いつもありがとうございます。まだまだ見てないところたくさんです。しかしもう一度行くので、しかもまさかの一階に降りてしまうので、しっかり見てきたいと思います。
返信する
くまたかさま♪ (ムンパリ)
2012-05-09 13:59:04
この演目はやはり1階前方がおすすめです。
なんといっても舞台が暗いですからねー。
渡辺保せんせいもお褒めの与兵衛。
1階で見てぜひぜひご堪能くださいまし♪

http://homepage1.nifty.com/tamotu/review/2012.5-1.htm
返信する
楽しみすぎて(^Д^) (puspitasari)
2012-05-16 22:16:11
ソワソワドキドキです(^Д^)
2009年松竹座、あの(!)「吹雪峠」を観て
「女殺・・・」を観ていない不届き者ですので、
またまた禁を破って東京遠征行ってきま~す。
与兵衛だけは2回観ます♪

このところ
全然お会いできませんね(..)
またいつか!
返信する
puspitasariさま♪ (ムンパリ)
2012-05-17 12:17:04
あはは~。フツウは吹雪峠より女殺ですがな。
与兵衛、亀治郎さんとの組み合わせもよかった
ですが、福助さんとならどんな与兵衛になるのでしょう。
花道でどんな顔をするのか、
殺しのさなかにニヤリが見られるのか?
・・・・・・
ほんと楽しみは尽きないですね。
私の分までしっかり見届けてくださいまし。

6月はお会いできるかしらん。
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