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ハナシナガオの彼女

2017年12月11日 | 文章など
さて・・図書館で時間つぶしてきたけど、
まだあいつ居るかしら?。
地下鉄乗るにはこの道通んなきゃいけないのよね。
まあ1時間半経ってるからいくらなんでも・・

居る・・。
しかもテラスの席でジーっと外を見てるわ。
探してるわね。あー気持ち悪い。
しょうがないわね。相手してやるか。
お待たせ。あ、ペリエ下さい。

ヒィーでたでた!あの口ぐせ!
また長い例えが始まるわ。眠たいっつーの。
聞いてると柔らかい枕が欲しくなるのよね。
どのくらい柔らかいかっていうと・・。

暖かい気候の港町。山も近いから坂が多いの。
早朝、町の目抜き通りを牛乳屋さんの自転車が行くわ。
こいでいるのは16才の少年。学費の足しにしようと
アルバイトをしてるの。
坂道がきつくなると自転車を押して登っていく。
町のみんなは頑張る彼の姿をニコニコしながら見守るわ。

牛乳を配り終えて、家に向かう。今日はお母さんから店の牛乳を
三本買ってきておくれと頼まれたんで、そうする。
店長さん、一本分はおまけしてくれた。

さて、家に持って帰った牛乳でお母さんが何を作るかっていうと、
あれ?忘れてた?今日はお前の誕生日じゃないか。
生クリームのケーキを作ろうと思ってね。
少年は勉強とアルバイトが忙しくて、すっかり忘れてたのね。

嬉しくって少年は少しだけ涙ぐむ。
お母さんはボウルで嬉しそうにくるくる卵白をかき混ぜる。

そうやって出来上がったメレンゲぐらい柔らかいって話よ。

・・まだ喋ってる。もうたいがいねー。
あー別れたい。
寝たふりしましょ。


music * past masters / the Beatles

コメント
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