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カチオン性脂質媒介性トランスフェクション

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 カチオン性脂質媒介性トランスフェクションにおける取り込み効率が同程度であっても、サイズが大きいプラスミドの核への導入効率は小さいプラスミドよりも低下します。この影響は、質量またはモル濃度が等しく、サイズが異なるコンストラクトを用いると観察され、プラスミドの核への導入は細胞内移行速度によって制限され、小さいプラスミドは高速で細胞質内に移行することにより分解されるのを回避していると考えられます(Lukacs, et al., 2000; McLenachan et al., 2007)。

<出典:Wikipedia>

 化学的遺伝子導入法で、 外来遺伝物質を細胞に導入するための最も一般的な手法の1つです。第一世代の脂質ベースのトランスフェクション試薬では、核酸を封入した後、細胞膜を溶解し、そのカーゴを内部に蓄積する人工リポソームが利用されましたが(Fraley et al., 1980)、新しいカチオン性脂質ベースの試薬では、負に荷電した核酸と正に荷電した合成脂質試薬の頭部基との間の静電相互作用によって自発的な縮合が生じ、核酸―カチオン性脂質試薬複合体が形成されます。複合体はエンドサイトーシスを介して細胞に取り込まれ、細胞質に放出されると考えられます。一旦複合体が細胞内に入ると、導入されたDNAは核に移行し、未知のメカニズムによって発現されますが、RNAやアンチセンスオリゴヌクレオチドは移行ステップをスキップし、細胞質内に留まります。

カチオン性脂質媒介性トランスフェクションの利点は、幅広い細胞系の高効率な導入が可能で、ハイスループットスクリーニングに適合し、全サイズのDNAに加えてRNAおよびタンパク質の導入も可能な点です。さらに、この手法は安定および一過性発現の両方に適合し、他の化学的手法とは異なり、DNAおよびRNAの動物およびヒトへのin vivo導入にも使用できます。カチオン性脂質媒介性トランスフェクションの主な欠点は、トランスフェクション効率が細胞タイプと培養条件に依存するため、それぞれの細胞タイプとトランスフェクション試薬についてトランスフェクション条件を最適化する必要がある点です。
 

 ⇒ トランスフェクション(transfection)


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