森の里ホームズのブログ

ネルフィナビルとセファランチン

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 セファランチンは、 白血球減少症/脱毛症治療薬セファランチンはそれぞれ感染細胞から放出されるウイルスRNAを1日で最大0.01%以下にまで強く減少させ、この2剤の併用により、1日でウイルスRNA産生を検出限界以下に低下させた。

 ネルフィナビル(Nelfinavir、NFV)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の治療に用いられる抗レトロウイルス薬である。ネルフィナビルは、プロテアーゼ阻害薬(英語版)(PI)と呼ばれる種類の薬剤に属し、他のPIと同様に、殆どの場合、他の抗レトロウイルス剤と組み合わせて使用される。  ネルフィナビルはウイルス複製に必要なメインプロテアーゼに、セファランチンはウイルスと細胞の吸着に必要なウイルスのスパイクタンパク質にそれぞれ結合する可能性が示唆された。本研究成果は早期のCOVID-19治療法開発に向けた有用な知見である。

ネルフィナビルは抗HIV治療薬、セファランチンは白血球減少症や脱毛症、マムシ咬傷にもともと使用される薬剤である。これらはそれぞれ感染細胞から放出されるウイルスRNAを1日で最大0.01%以下にまで強く減少させ、現在治療薬候補となっている「ロピナビル」や「クロロキン」「ファビピラビル」よりも強い活性を持っている。セファランチンはツツラフジ科植物であるタマザキ(玉咲)ツツラフジ(Stephania cephalantha Hayata)やコウトウツズラフジ(Stephania sasakii Hayata)、ハスノハカズラ(Stephania japonica)などの根に含有されているアルカロイド。1934年に、日本の薬学者である近藤平三郎によって抽出、単離されたものである。

ネルフィナビルとセファランチンの併用によって、細胞への侵入と複製を二重に阻害する可能性がある。

 ■COVID-19に対する効果
 ネルフィナビルとセファランチンの併用により、1日で感染細胞からのウイルスを検出限界以下に排除できることが確認された。作用機序としては、薬剤ドッキングシミュレーションによって、ネルフィナビルは新型コロナウイルス複製に必須のメインプロテアーゼに、セファランチンはウイルスと細胞の吸着に必要なウイルススパイクタンパク質にそれぞれ結合する可能性が示された。

さらに、実際に臨床で使用する投与量でどの程度ウイルス排除に有効かを数理解析で予測。その結果、今回の解析では、ネルフィナビル(経口投与)単独治療で累積ウイルス量が約9%に減少し、ウイルス排除までの期間が約4日短縮された。ネルフィナビル(経口投与)とセファランチン(点滴投与)の併用治療ではさらに効果が増強し、累積ウイルス量が約7%に、ウイルス排除までの短縮期間が約5.5日となった。

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