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補体依存性細胞傷害(CDC)

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 補体依存性細胞傷害(complement-dependent cytotoxicity、CDC)は、IgG抗体およびIgM抗体のエフェクター機能である。抗体が標的細胞(細菌やウイルスに感染した細胞など)の表面抗原に結合すると、これらの抗体に結合したタンパク質C1qによって補体系の古典経路が作動し、膜侵襲複合体(MAC)が形成され、標的細胞が溶解することになる。

補体系は、ヒトのIgG1、IgG3、IgM抗体によって効率的に活性化され、IgG2抗体では弱く、IgG4抗体では活性化されない。

治療用抗体や抗体断片が抗腫瘍効果を発揮する為の作用機序の一つである。

CDC検査は、臓器や骨髄の移植に適したドナー、すなわちMHCであるHLAの表現型が一致するドナーを見つけるために行われる。まず、患者とドナーのHLA表現型を決定するために、HLA型判定が行われる。適合する可能性のあるペアが見つかると、患者が移植片拒絶反応を引き起こす可能性のあるドナー特異的な抗HLA抗体を産生する事を排除する為に、交差適合試験が行われる。

CDC方式のHLA型(血清型)では、特徴付けられた同種間ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体から成る抗HLA抗体のバッチを使用する。これらの抗体は、患者またはドナーのリンパ球および補体源と1つずつインキュベートされる。死細胞の量(つまり陽性結果)は、死細胞または生細胞の染色によって測定される。最近では、CDC型判定に代わって、PCRによってHLA分子のヌクレオチド配列を特定する分子型判定が行われている。

CDC法は通常、交差適合試験に用いられる。基本的には、患者の血清をドナーのリンパ球とインキュベートし、ウサギの補体を加えた後に2回目のインキュベートを行う。死細胞の存在(陽性)は、ドナーがこの患者に適していないことを意味する。検査感度を上げる為には、最小培養時間の延長、抗ヒトグロブリン(AHG)の添加、補体添加前の未結合抗体の除去、T細胞とB細胞のサブセットの分離などの改良が可能である。CDC交差適合試験以外にも、より感度が高く、補体非活性化抗体も検出できるフローサイトメトリー交差適合試験もある。

<出典:Wikipedia>

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