IDO1(Indoleamine 2,3-dioxygenase-1)のページを更新
- IDO1(Indoleamine 2,3-dioxygenase-1)は、トリプトファンをキヌレニンに代謝し、それによりT細胞の増殖が抑制され、制御性T細胞(Treg)の分化を誘導します。IDO1の阻害により、T細胞の機能が回復し、腫瘍微小環境へのTregの集積が減少する可能性があります。
通常、キヌレニンは、T細胞の機能を抑制して過剰な免疫反応を防ぐ、拮抗的なはたらきをしています。
IDO1(インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1)はアミノ酸のトリプトファンをキヌレニンに代謝する酸素添加酵素で、抗腫瘍免疫を調節する主要因子である。免疫担当細胞である樹状細胞に発現するIDO1は制御性T細胞(Treg)を誘導して免疫寛容に導き、また、悪性腫瘍に高発現することでエフェクター細胞やナチュラルキラー(NK)細胞を不活化し、抗腫瘍免疫を回避させる。したがって、経口投与可能な選択的IDO1阻害薬であるepacadostatは、がんに対する免疫反応を回復させる作用が期待でき、すでに、悪性黒色腫患者を対象とする単群試験では免疫チェックポイント阻害薬との併用療法の概念実証(Proof-of-Concept)が示されている。併用投与により、抗腫瘍免疫の標的を2つ同時に狙うがん免疫療法の確立が期待されている。
<出典:Wikipedia>