コロナワクチン投与とレイノー現象発生の間にも関係があることが分かってきています。
レイノー現象とは、主に手足の先(稀に鼻先や耳)にある小動脈が攣縮(発作的に収縮)を生じることによって末梢への血流が低下する状態のことです。
手足の指の細い動脈の収縮が急速に起こり、その最も一般的な誘因は寒さにさらされることです。数分から数時間にわたって持続することがあります。手足の指の色が青白く(蒼白)あるいは青く(チアノーゼ)変化し、通常はまだら状に変色します。この現象は、1本の指だけにみられる場合も、複数の指に部分的にみられる場合もあります。通常は手足の指が痛むことはありませんが、しびれ、チクチク感、灼熱感がよくみられます。発作が終わると、患部が通常よりも赤くなったり青みを帯びたりすることがあります。手や足を温めると正常な皮膚の色と感覚が回復します。
細い動脈の収縮によって、手足の指が青白くなったり、しびれやチクチクした感覚が生じたりします。
動脈が収縮しやすいと起こる他の病気を併発している人もいます。そのような病気としては 片頭痛、 異型狭心症(安静時に起こる胸の痛み)、肺の血圧が高くなる 肺高血圧症などがあります。
以下の論文などがあります。
Temporal association between COVID-19 vaccination and Raynaud's phenomenon: A case series
Marcus Lisy (Department of Dermatology, Medical University of Vienna, Vienna, Austria.)
【COVID-19ワクチン接種と時間的に近接したレイノー現象(RP)の単発症例が報告されている。COVID-19ワクチン接種後にRPが確認された患者から、人口統計学的データ、病歴、ワクチン接種状況およびRPの特徴に関する詳細な情報を入手した。15人がRPの初回発現を報告し,1回目接種後40%,2回目接種後33%,3回目接種後27%に発現した.RPの発症とエピソードの発生は、特定のワクチンの種類とは関連していなかった。新規発症は、BNT162b2ワクチン接種後40%、mRNA-1273ワクチン接種後33%、ChAdOx1ワクチン接種後27%に認められた。COVID-19ワクチン接種前にRPの既往があった4人中3人が、接種後に頻度と強度が悪化したと報告した。COVID-19ワクチン接種はパンデミックの制圧に極めて重要であるが、ワクチン投与とRP発生との間に観察された時間的関連から、副作用を検出するためのファーマコビジランスを支援する世界的な活動が必要であり、そのひとつにRPが含まれる可能性がある。】
動脈中膜にある筋線維芽細胞でのスパイクタンパク発現により、感作リンパ球の攻撃が始まり、その結果としての血管攣縮がおきます。
四肢末端に起こればレイノー病に、冠動脈に起これば冠攣縮性狭心症や冠動脈の閉塞を伴わない心筋梗塞、大動脈に起これば大動脈解離が起きます。
感作リンパ球とは、生体防御機構(免疫)を担うT細胞(Tリンパ球)において、異物である抗原と一度接触することで感作し、抗原の情報を記憶した細胞。二度目以降に同じ異物が侵入した際に素早く働く。胸腺で作られるT細胞は、獲得免疫の司令塔を担う白血球です。
つまり、ワクチン接種により記憶されたメモリーTあるいは感作Tリンパ球が、二度目以降に同じ異物が侵入した際に素早く働き、血管攣縮を起こす可能性もあり様々な症状を起こし得るのです。
「ワクチンは関係ない」と断定する医者はまともに考えることができない人間です。
ワクチン接種後に体調不良になった方は、何か必ず関係があります。