毎週土曜日に行っている個人的なトレンド確認用の分析の2月27日分。2月1日から2月26日までの動きをまとめている。
分析結果と各ペア動きのまとめ
まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく。見方の説明は昨年2月3日のブログを参照のこと。
分析結果と各ペア動きのまとめ
まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく。見方の説明は昨年2月3日のブログを参照のこと。

全般的な動きとしては、ドル円は買転換を確認する動きの中で106円台にしっかり載せてきたが、ユーロドルは売転換後ももみ合う形が続き買転換してしまった。 その結果、ユーロ円は強含みで130円手前まで上げてきた。
ドル円は、新型コロナワクチン接種の開始や米大統領選を巡るゴタゴタの落ち着きを背景に、 前回の記事のタイミングで昨年6月20日に売転換して以来の買転換となっていた。その後は、深めの押しを入れながらも、下値と上値の切り上げを続けている。日足チヤートにトレンドラインを引いてみると、以下のようにきれいな上昇チャンネルを形成している。

この上昇チャンネルが続くならば、来週前半に少し調整を入れる可能性もあるが、その後は107円到達を期待できることになる。最近の株式市場の調整の原因にもなっているが、米国の金利上昇がドルの押し上げ要因になってきている(詳細は後述)。
ユーロドルは、前回の記事のタイミングで売転換し、それを確認するように2月5日には89日線も一時割れて日足一目均衡表の雲の下限の$1.195台となった。しかし、急反発して2月9日には$1.21をしっかり回復した。その後の調整では89日線を割ることもなく、下値を切り上げる形となり、2月20日の分析では買転換してしまった。2月25日には$1.224台まで上げたが、翌日はECBメンバーの伊中銀総裁の「金融緩和の解除には著しい回復を待つ必要がある」の発言等で急落し、$1.207割れで終えた。
ユーロ円は、買トレンドが継続して2月25日には129.9円台に到達したが、ユーロドルの急落に連られて反落し、2018年11月以来の130円台にはならなかった。
各国の動きとニュース
今月注目されたのは、2月23日のパウエルFRB議長の上院銀行委員会で証言だっただろう。ワクチン接種の進展による経済の回復期待、インフレ懸念と金利上昇の動きが出ていたためだ。結果的には、従来と変わらず、経済について一段と明るい見解を示しつつも金融緩和維持する姿勢を再確認し、経済がさらに回復するまで緩和的な金融政策を維持すると証言した。
ECBと同様にFRBも金利を上げたくないようである。ただ、この証言(リップサービス)を市場は信用しなかったようで、米国の10年債金利は急上昇した。そして早くも2月25日には1.5%を超えてしまった。昨日までの米10年国債金利の日次推移は以下のようになっている。

出所:Investing.com
この金利1.5%というのは米国の株式(S&P500)の平均配当利回りを上回る水準らしい。ここまで上がってくると、株式でリスクを取らなくても国債で十分という機関投資家も出てくる。その結果、株式の魅力が低下し、株式市場が下げるきっかけとなった。この辺りの事情は、例えば、以下の記事参照のこと。
長くなってきたので、スワップ狙いFXが破綻して後始末に苦慮しているトルコリラの関係のニュースを一つだけ引用して終わりにする。
トルコリラ円は2月半ばに15円台まで戻してきたが、本格的に転換したみる向きも増えているようだ。
トルコリラ円を中心に巨大な評価損を抱えている私のスワップ狙いの口座のポジションも順次減らしていけることを期待したいところだ。