ドル円等のトレンド分析（2025年3月1日）

毎週土曜日に為替トレンド確認のために個人的に行っているトレンド分析の3月1日分（2月3日～28日）。

分析結果と各ペア動きのまとめ

　トレンド分析のサマリ部分（見方の説明は2020年2月3日の記事参照）。

　各通貨ペアの日足チャート

　出所：みんかぶ｜FXチャート一覧（https://fx.minkabu.jp/pair/chart）

　ドル円は2月3日に155.855円の2月高値を付けたあと急落、一時154.7円台まで戻したものの反落して2月25日に148.546円の2月安値まで下げ、2月末は149.017円で終えた。

　2月3日のISM製造業景況指数は2022年以来の活動拡大を示した他、カナダ、メキシコへの関税の1ヵ月延期との大統領発言を受けて急伸し、一時155.855円まで上げたが、翌日には反落した。

　2月6日に日銀の田村審議委員が講演で「25年度後半に少なくとも1%程度まで必要」との利上げに関するタカ派発言があり、152円割れとなった。また、2月6日のISM非製造業景況指数は拡大ペースの鈍化を示し、予想より低かったので年内の追加利下げ観測が高まり、長期金利が一段と低下してドル売りとなった。

　2月7日の雇用統計で雇用者数は予想以上に鈍化、非農業部門雇用者数も予想以下だったが、平均時給は予想を上回り、失業率も予想外に低下した。まちまちの結果を受けて米国債相場やドルは乱高下し、一時151円割れとなった。また、2月7日の石破首相とトランプ大統領の会談は特に波乱要因にはならなかった。

　週明けには戻り歩調となった。2月12日の消費者物価指数は予想上回り、年内利下げ見通しは1回に後退して一時154.7円台を付けた。一方、同日のFRB議長の公聴会ではCPIを受けてFRBの仕事は終わっていない、インフレ目標に近いところだが到達はしていない旨の発言があった。

　2月13日の生産者物価指数は予想上回る伸びだったがコア指数は鈍化して長期金利が低下し、ドル安となった。また、2月14日の小売売上高は約2年ぶりの大幅減となり、ドル安が進んだ。

　2月19日に日銀の高田審議委員が講演で「一段のギアシフト進める局面」等の発言を行って利上げ継続姿勢を維持したため、早期利上げ観測が高まって円買いが優勢になり、翌日には150円割れとなった。

　2月25日の消費者信頼感指数は2021年8月以来の大幅低下となり、長期金利低下に伴うドル売りが加速し、一時148.546円を付け、下値模索を続けた。ところが2月27日に大統領の3月4日に関税発動との発言があってドル高となった。2月28日のPCEコア価格指数2021年早期以来の低い伸びとなって少しドル安に振れたが影響は小さく、2月末は149.017円で終えた。

　ユーロドルは2月3日に$1.02107の2月安値を付けたあと、戻り歩調で2月24日に$1.05283の2月高値を付けたが、2月末は$1.03728で終えた。

　2月3日のユーロ圏消費者物価指数は予想以上で、ECBの慎重な利下げを後押しする形になり、一時$1.02107の安値を付けていたユーロドルは$1.033台まで急伸した。その後$1.044台まで戻したあと一旦$1.027台まで調整した。しかし今度は$1.051台まで戻し、頭打ちの動きを続けた。2月27日に米大統領の関税発動発言で下げ、2月末$1.03728で終えた。

　トレンド分析では2月15日には買転換したが、3月1日には売転換となり、方向感の定まらない動きが続いている。ウクライナの停戦交渉を巡る動きが波乱要因の一つとなっている。

　ユーロ円は2月7日に155.5円台を付けたあと2月13日に161.185円の2月高値を付け、その後は急反落、2月28日に154.794円の2月安値を付けたあと156.202円で終えた。

各国の動きとニュース

米国関連

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