一般口座で11年近く放置していた三井海洋開発を微損で売却し、特定口座で買い戻した。
三井海洋開発は、浮体式の原油・ガス生産貯蔵設備(FPSO) の世界的大手で、設計から保守まで一貫して受注しており、完成後は合弁会社を通じてリースする形式をとっている。大規模設備なので受注そのものは不安定だが、リース分は安定的な収益源になる。メタンハイドレートや浮体式洋上風力の関連銘柄でもあるが、それらの収益貢献はほぼない。
私は2011年8月8日に200株 1,330円で買った。当時、業績が特によくなってきたとか、割安だったということはなかったが、独自ビジネスで世界を相手に商売していたのが買った理由だった。当時は2009年9月からの民主党政権時代で当初の期待は剥げ落ちていたし、さらには2011年3月11日の東日本大震災以降の対応のまずさで日本の先行きがますます分からなくなっていた。
三井海洋開発の月足チャートに私の売買記録を追記したものを以下に示す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/44/0f36a311667139060eaf2131ccc313e0.png)
出所:チャート部分は株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=6269)
私が買った後の株価の動きはチャートを見ての通りで、アベノミクス相場で大きく上げて2013年5月には買値の3倍近くなったが、2016年にかけて往って来いとなり、2018年10月に再度ピークを付け、コロナショクで底打ち、戻りが弱いまま再度下げて最安値圏となっている。
業績は2022年12月期は黒字化見込みとなっているものの、当期利益は2019年12月期から3期連続の大赤字(1株益は-323.5円、-232.1円、-742.8円)だったので、株価の低迷は当然だった。前期決算では、継続企業の前提に関する重要事象(利益剰余金の減少から、借入金及び社債等に付されている財務制限条項に抵触)まで付けられていた。
買ってからの長い期間、私は放置してきた。買増すほどの魅力はない一方、基本的な期待は残っていたからだ。減配はされたが、無配にもならなかった。2019年12月期からで見ると1株配当は45円、45円、15円と来たので、配当利回りは案外よかったのだ。
今回売買したのは、底値から少し戻してきた株価を見ていて、このタイミングで特定口座シフトしておこうと思い立ったからだった。一般口座の時価総額や評価損益の状況は以前記事にしたが、コロナショックを利用して一般口座での保有株の圧縮したりしたので 、昨年末頃には一般口座分で評価損がある銘柄はなくなっていた。それが幸か不幸か、評価損がある銘柄ができていたのだった。
それで、一般口座保有分を5月31日に1,302円で、6月1日に1,308円で100株ずつ売った。損失は合わせて5,000円ちょっとだ。そして、特定口座で6月1日に200株を1,300円で買い戻した。売買価格差がわずかにあったので、売買手数料分だけは賄えた。
この銘柄に関しては、基本的な期待はあるので今後も放置かなと思っている。ただ、改めてチャートを見ると明らかに放置し過ぎだ。今回、特定口座にシフトできたので、急騰した場合は利食うことも考えていきたい。