人間賛歌・もっちゃん4649

心を温めて


幸せを願っていた証し (2006-11-20 の自分史より)

年賀状のやり取りをしている人とは
みんな癒しの出会いの思い出があります。

だから 年1回の交換で安否を確かめ合って
思い出をよみがえらせ心を温めているのでしょうねえ。

教え子といい、同僚といい、懐かしさは同じ重みで心にあります。

癒しの出会いは辛いことを共有しあえたものほど
強い絆で結ばれているのだと思います。

激動の時を一緒に過ごしたからこそ
かけがえのない宝物として温かく刻まれていくのです。

人相手の仕事に携わることが出来て、たくさんの癒しの出会いを
色褪せずにいつまでも鮮明に思い出せるのはそれだけ
真剣に幸せを願っていた証しでもあります。

癒しの出会いの3章もエンドレスほどありますし、いったんここで
終わろうかと思いましたが、ちょっと横道にそれますが 
T教師と 連れ合いの部下のMさんのことに触れておきますね。

今尚 足を向けては寝られないくらいに感謝しているって
おっしゃるお話を聞きますからね。

昭和60年前後のことでした。

新学期の準備の職員会議が連日行われている時に、時間割係の担当者は
昼食後の休憩も取らずに時間割の検討をしていました。

弁当箱を洗おうと横を通った時に、
「T先生の時間割は なるべく3時間目以降に組まないといけないねえ」
という声を耳にしたのです。

私よりも8歳年上なので、「体調でもお悪いのかしら~?」
と気になりました。

山の学校を下りてきて以来、ご縁の深いお世話になっていた方なので
すぐに確かめに行きました。

3月の10日に ご主人が肺癌の手術をして、その直後 呼吸困難に陥り
ガラスの箱の中に入れられて 植物人間になっているんだと聞きました。

呼吸を忘れているので、ドイツからガラスの箱を1億円くらいで取り寄せたら
生き続けることが出来るのではないかと担当医から言われているそうです。

不動産を処分したらそれくらいは作れるし、息子と3人暮らしなので
生きていて欲しいと思っているのだと・・

「数学の教師なので、霊の話など信じないかもしれないけど、
主人が5年前に肝機能低下の末期で肝臓癌だという宣告を受けたことがあり
助けていただいたのですが、先生は信じられますか?」というと、

「息子も東京の大学に戻らないといけないけど、主人の容体が最悪なので動けないし、
ほんとうに藁にもすがりたい思いなのです!!」と必死におっしゃいました。

日曜日に連れ合いが連れて行くことに話が決まり、
T先生を病院玄関前まで迎えに行ってくれました。

人助けと聞けば、彼は何をさておいても優先させる人でした。

4月11日のことです。
生霊が邪魔をして、さも肺癌のように見せかけ誤診させたそうです。
悪くないところを手術で切り取ったから、たちまち呼吸困難になり、
死に追いやられているのだと言うことでした。

生霊は勝負が早くたちまちに命を絶つそうです。
霊能者の力で除霊をしてもらい、「この月末には退院できますよ」
と言う話だったと 連れ合いに聞きました。

翌朝学校で感想を聞きました。
「大変お世話をおかけいたしました。
せっかくのお休みのところを済みませんでした」と
ひとしきりお礼を述べて、
「助かると言ってもらって少し安心できたのですが、今月末には退院できますよ
って言うお話にはちょっとね~?」と言葉を濁していました。

喉に穴を開けてチューブで栄養食を流し、呼吸は自力では出来ていないことを
知らないから言えるのだと 半信半疑の面持ちでした。

私も笑って、「そうですよねえ~」と合わせていたのです。

2日後の水曜日の午前中、緊急連絡の校内放送が入り
T先生の呼び出しがありました。

急変したのかも~?と 私も授業中でしたので、気が気ではありません。

終了のチャイムが鳴り 急いで職員室に帰ると、
T先生がみんなに説明をしているところでした。
「息子からの連絡で、父親が歩いてみたくなったと言い出し、
喉のチューブをはずしてもらって
廊下の手すりを持ってゆっくりと今歩いているんですって~!
看護婦さんや先生方は奇跡が起きた~と大騒ぎしているそうです~」と
興奮した口調で 喜びで顔を高潮させて話しておられました。

嬉しい急変にみなもほっと安堵して、
「すぐに病院に行ってあげてください~」となったのです。

機械をはずしても呼吸量が正常値に達しているのかを確認して、
その日から大部屋に移れました。
4月14日のことでした。

流動食を流していた喉の穴も ガーゼ交換に外来で来たら問題ないし、
月末の退院が実現できたのです。


現在75歳くらいで二人仲良く旅行を楽しんで
悠々自適な生活を過ごしてらっしゃるのですよ。

明日に続く

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今朝の癒しをお届けしますね

御国の誉れです(みくにのほまれ)




芳雅紅です(ほうがこう) 




紅唐子です(べにからこ)




PS

新年 明けましておめでとうございます。

静かな三が日が過ぎたら ご挨拶させていただこうと思っていましたが
遅くなって申し訳ございません

おかげ様で元気に 箱根駅伝や全国大学選手権のラグビー準決勝戦を
応援していました

奈良の天理大と明大戦はラグビー観戦の醍醐味を学んだ今だったので
力の籠った最高の応援が出来ました
11日の早大との決勝戦が待ち遠しく感じられます

2月末でブログの自分史を完結させようと思っています
椿の開花は4月初旬まで続くのになあと
いささか後ろ髪を引かれるのですが
綺麗なままの画面で有終の幕を下ろしたいと願います

お付き合いくださいませ(*^-^*)


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