今話の名セリフ:「だから、私、今、本当にとても楽しいの・・・。みんなのおかげ・・・。ありがとう・・・。」(一之瀬みのり)
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第28話「文化祭! 力あわせて、あおぞらメイク!」の感想です。
~ オープニング前 ~
ある日、図書室で、みのりは、1冊の本を手にしました。そして、それを真剣な表情で読みます。
それを偶然にも、ローラは遠目から見ていました。そんな時、まなつとさんごが声をかけてきました。
トロピカル部は今、メイクに関する本を探していた模様。みのりは、良い本を見つけており、まなつとさんごに渡して、今いる本棚から移動しました。
直後、ローラは先程、みのりが読んでいた本を手にしました。中を見てみると・・・、
「これって・・・。」
~ Aパート ~
あおぞら中学校では約1か月後に文化祭があります。まなつ達のクラスは、クレープの屋台をやる事になりました。
トロピカル部では、コスメの歴史の研究発表と「あおぞらメイク教室」をやるつもりです。「あおぞらメイク教室」とは、メイクのやり方を、実践を交えて教えるというものです。
研究発表は、みのりがメインで進めていきます。人前に出るのは苦手な分、裏方で頑張る事に。
また、ドレッサーについては、安価で作れる模様。みのりが示しました。
皆、みのりの意見に賛成。その後、みのり以外の4人は買い出しに行ってきました。
それから何日か経ち、文化祭まで残り3日に。文化祭の準備は順調に進んでいました。
そんな中、放送部は柔道部を取材していました。
「では、今年も、イカ焼き1本で勝負なんですね。」
「我が柔道部の伝統っすから! 当日は、イカの着ぐるみで、宣伝もするっすよ!」
着ぐるみにかなりコストがかかりそうな上、人気出そうなビジュアルじゃないから、赤字決算になるんじゃないかな。え? 中学校の文化祭に損得勘定するなんて夢がない? 「ダサい着ぐるみだな」とバッサリ切り捨てるよりマシでしょ?(笑)
「それが先輩。実は・・・。」
「何!? カニだと!? どうするんだ! オレ達の屋台はイカ焼きなんだぞ!」
「ダブって予約を受けちゃったらしくて・・・。中の人はただで派遣するから、何とかカニの着ぐるみで我慢してくれって・・・。」
「まあ、同じ海産だしな・・・。」
いや、駄目だろ。カニにの着ぐるみで宣伝しておいて、中身はイカ焼きとか、詐欺やら何やら言われてもおかしくないぞ。結果、集客を落とし、赤字決算になると思うんだがな。中学校の文化祭に対して損得勘定で語る私は、やっぱり夢がない、つまんねーヤツです。(笑)
その後、放送部は、まなつ達の元に。文化祭当日、あおぞらメイク教室を生放送で取材する事を話しました。
まなつは喜んで引き受けました。すぐに、みのりとあすかに伝えに向かいます。
その直後、文芸部の姿を見ました。文芸部は、自分達で作った雑誌を配布するようです。
「文芸部・・・。」
「ねえ。いずみって、去年もみのりと同じクラスだったの?」
「そうだけど? どうして?」
「じゃあ知ってる? どうしてみのりが文芸部やめたか。」
「い、いきなり、どうしたの、ローラ?」
「ほら。みのりが文芸部で書いてたっていう人魚の小説あったじゃない?」
「この前みのりが、あれをじっと見ててね・・・。今も暇さえあれば本を読んでるし・・・。」
「実はトロピカる部に入ったのは気の迷いで、本当は文芸部で、もう1回小説を書きたいと思ってるのかもって・・・。」
「ええ・・・。」
「で、どうなの? 知ってるの?」
「そうよね・・・。今も読書家なのは相変わらずよね・・・。一之瀬さん・・・。」
「去年、入学してすぐ、彼女は、文芸部に入部したわ。」
「毎日毎日、すごく楽しそうに小説を書いてたのを覚えてる・・・。」
「小説、私も読ませてもらったけど、とっても面白いと思った!」
「なのに、ある日を境に、パッタリと書かなくなって・・・。聞いたら、文芸部をやめたって・・・。」
「理由は聞けなかったし、聞かなかったわ・・・。私に分かるのはそれだけ・・・。」
「ごめんなさい・・・。」
~ Bパート ~
文化祭当日を迎えました。
その上空にはチョンギーレが。ゼッタイヤラネーダの素を取り出し、ゼッタイヤラネーダを生み出そうとしましたが・・・、
同じ頃・・・、
「はい、できました!」
「わあ・・・。」
「やっぱり目元はポイントなんです! ちょっとメイクしただけでも、かなり印象が変わりますから!」
「ありがとうございます! あと、このドレッサー、すごく可愛いですね!」
「手作りなんです。室内で展示もしてるので、良かったら見ていって下さい。」
『はい!』
チョンギーレは、ゼッタイヤラネーダの素がどこに落ちたか探していました。そんな中・・・、
「あー、いたいた! オレ達の店は、こっちっす!」
まなつのクラスの出し物であるクレープ屋の方は、店番に来られなくなった生徒が出てしまい、人手が足らなくなってしまいました。
という事で、まなつとローラに、早く店番をしてくれるよう頼みました。その分、部の人手が減りますが、あすかとみのりは、こっちは問題ないと言って、まなつとローラをクラスの手伝いの方に行かせます。
その直後、放送部がトロピカる部を訪れました。生放送の時間ですが、手が離せません。
となると、取材は見送り。と思われましたが・・・、
「分かった。私が出る。」
「みのり?」
「大丈夫。少し待ってて。」
同じ頃・・・、
「ボケっとすんな! さあ!」
「は、はい!」
「一丁上がり!」
「すごいっす! 中の人!」
「フン! 海産物を下手に料理されちゃ、黙ってらんねーからな!」
やる気パワーを奪いに来る時よりもやる気出してんな、おい。あとまわしの魔女の配下をやめて、この世界の料理人に転職した方が良いんじゃないかと思えてきました。(笑)
まなつとローラも元気よくクレープ屋の店番をしていました。
そんな中・・・、
「こんにちは! 放送委員の文化祭速報です! 次に紹介するのは、屋上であおぞらメイク教室をしているトロピカる部です!」
「すごい人気ですね!」
「ありがとうございます。」
「え!?」
「あれって・・・。」
「トロピカる部2年の一之瀬みのりさんに、お話をうかがいます!」
「みのりん先輩!?」
「えーっ!? この可愛いドレッサー、手作りなんですか!?」
「はい。部員のみんなで協力して作りました。とても楽しかったです。」
「一之瀬さん・・・。」
「あおぞらメイク教室は、第1校舎屋上です。よろしければ、ぜひお越し下さい。」
「ありがとうございました! トロピカる部の一之瀬さんでした!」
「トロピカってたね! みのりん先輩!」
「本当よ! 結構やるじゃない!」
しかし、その直後、ゼッタイヤラネーダが出現。
まなつ達はプリキュアに変身します。
『はーっ!』
「メイクは気合いだ!」
『トロピカル~ジュ!プリキュア!』
バトルスタート。初めのうちはプリキュアが優位に戦闘を展開するものの、相手の反撃で、パパイア以外の4人が捕まってしまいます。
一気に不利な状況となりましたが、パパイアは、ぱんぱかパパイアショットと、追撃のキックで、ダメージを与え、捕まった4人を助けました。
その後、ラメールがやる気パワーを取り返し、オーシャンバブルシャワー。ゼッタイヤラネーダをやっつけました。
少しして、みのりは、ゼッタイヤラネーダが現れた時に散らかった文芸部の雑誌を回収。
他の4人も手伝っていました。そして、ローラは、みのりに、文芸部をやめた理由を聞きます。
「私、小さい頃からずっとね、物語を読むのが大好きで、色んな空想をするのも好きだった・・・。」
「だから、中学では、文芸部に入部して、文化祭に出す雑誌のために初めてちゃんとした小説を書いたの。」
「完成した時は、やったって思った。傑作だって。読んでもらったクラスの友達にも、評判良くて。」
「だから、部の先輩に見せに行った時も、すぐ賞に応募した方がいい、きっとプロになれるって言われちゃうかも、なんて。」
「でも、描写もありがち、キャラも物語そのものも、みんなどこかで読んだ事のある借り物で、私自身が経験した事が何一つ入ってない、頭でっかちなお話だって・・・。」
「そんな事ない! あのお話、すっごくトロピカってたのに!」
「ありがとう。でも、書き上げた興奮が醒めて、改めて読んでみると、先輩の言ってた事は全部その通り・・・。どうして自分で気付かなかったのって思う事ばっかりで・・・。」
「自信満々だった分、恥ずかしさで耳まで真っ赤になって・・・。それでも足りなくて、その日から、もう1行もお話が書けなくなった・・・。」
「みのりん先輩・・・。」
「本を読むのは相変わらず楽しかったけど、それでも、何か満たされないような、そんな毎日をずっと送ってた・・・。」
「でもね、そんな気持ちは、みんなに会って変わったの・・・。」
「プリキュアになって、トロピカる部に入って、その時大事だと思える事をドンドンやって、これまで興味のなかった事でも、やってみると楽しい事がすごくいっぱいあるって、よく分かったの・・・。」
「今日のメイクやインタビューも、すごく面白かった! 緊張して、心臓が爆発しそうになったけど・・・。」
「本当に? 全然そんな風に見えなかったよ?」
「ローラを参考にしたの!」
「何よ、それ!」
「だから、私、今、本当にとても楽しいの・・・。みんなのおかげ・・・。」
「ありがとう・・・。」
今回は、これで終了です。
次回:「甦る伝説! プリキュアおめかしアップ!」
まなつは、夢の中で、伝説のプリキュアらしき少女に出会いました。
ローラによると、大昔に人魚と人間の世界を救ったのが伝説のプリキュアだそうです。そんな中、街のあちこちの水辺から、ヤラネーダが出現し・・・。
今話のエンドカード
【まとめ】
文化祭の出し物として、トロピカる部は「あおぞらメイク教室」を開催する事になり、クラスの出し物やメイク教室の接客で忙しい中、人前に出るのが苦手なみのりがメイクをきめて放送部の生放送取材に対応して、文化祭が終わった後には、文学部をやめた理由を明かし、まなつ達のおかげで本を読む事以外にも楽しい事が沢山あると分かったと言って、まなつ達に感謝しました。
という事で、今回は、文化祭の話。
文化祭に向けて準備を頑張っているところや、文化祭当日の盛り上がりが大きく描かれてはいましたが、みのりが、苦手な取材で頑張ったり、暗い過去を明かしたりなど、みのりの成長が多大に感じられた良回だったと思います。
みのりの過去については、初登場回の時にも、自信作を否定されて自信を失ったのではないかと思わせる描写があっただけに、「やっぱりな」と感じはしましたが、実際に語られるとなると、やはり辛いですね・・・。
みのりの作品を否定した生徒とは、小説の好みが違っていたのでしょう。みのりは非現実なファンタジーものが好きだったの対し、あの生徒は現実主義的なものを好んでいて、しかも、自分の肌に合わないものは、超が付くほど排他的だったのでしょう。みのりの小説に駄目出しにするにしても、言い方はあったと思うのですが・・・。
とはいえ、みのりの小説を否定したのは、その生徒だけ。他の生徒達には好評だったと思うと、たった1人に受け入れられなかったくらい、どうって事ない、と楽天的に考えたいところですが、みのりは、そう考えるほど強くはなかったのでしょう。
みのりは、面白い小説を書くだけでなく、勉強も優秀で、学年で1位。となれば、褒められる事が多く、あの生徒に評価される直前は、良い評価を期待していた事を考えると、褒められ慣れちゃってたように思いますね。
それが、予想に反して、大きな駄目出しを食らったとなれば、心のダメージは、計りしれないくらい大きかったでしょう。否定したのがたった1人だったものの、小説を書く自信を失ったり、小説を書いたところでまた否定されるんじゃないかという不安を感じても、おかしくないと思いますね。
あの日から空虚な日々を過ごしていたみのりでしたが、まなつ達と会って変われたのは良かったですね。いつも色んな事をやっては、かけがえのない財産を手にし、あの時に受けた心の傷が少しずつ回復している事でしょう。
特に、今回、生放送取材で堂々と話せていたのは大きな自信になったのではないのでしょうか。今までは、口数が少なかったり、表情変化に乏しかったりで、裏方に徹し続けてきた訳ですし。それも、誰かから取材対応するよう言われた訳ではなく、自ら対応しようとしたのが良かったと思いますね。
そういえば、メイクアップしたみのり、すごく素敵でしたね。特にあの髪型は、かなり印象に残っており、過去回を振り返ってみると、みのりは髪型が変わった事がなく、あの髪型はとっておきだったように感じました。
あの髪型は、普段のみのりと比べると、秀才度は下がったように感じますが、おしとやかで明るそうな感じがしますね。口数の少なさやポーカーフェイスも、あの髪型から感じるおしとやかさでカバーしているように見え、大きな短所に思わせない効果があるように思いました。
あの髪型を考えたのは、みのりなんでしょうかね。それとも、過去にさんごやローラから教えてもらったものなんでしょうか。もし前者だったら、まなつ達から得たものは大きく、かなり成長したんだな、と思いますね。私は前者だと信じています。
トロピカる部に入った事で、充実した日々を送っているみのりですが、いつか再び小説を書く日が来るといいな、と期待しています。
過去に書いた小説に足りなかったのは現実感。まなつ達と出会ってから貴重な現実を見続けてきた事を考えると、思い付く内容も現実味を増すものとなり、過去よりも面白い小説が書けるんじゃないのでしょうか。
とはいっても、新たに作った小説に対して、つまらない、下らないなどと一蹴する輩はいるでしょう。それでも、まなつ達と会った事で得られた現実と自信を胸に、そういった雑音を跳ね返してほしいな、と思いますね。
まあ、ですが、そういう話が出てくるのは、物語終盤になるでしょう。みのりが再び小説を書くかどうかは、数か月後の楽しみにしておきます。
さて、次回は、タイトルを見た感じではパワーアップイベントでしょうか。たぶん、5人合体技が出てくるのでしょう。
どんな技になるのか、どういった経緯で技を編み出せるようになるのか、しっかり見ていきたいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第28話「文化祭! 力あわせて、あおぞらメイク!」の感想です。
~ オープニング前 ~
ある日、図書室で、みのりは、1冊の本を手にしました。そして、それを真剣な表情で読みます。
それを偶然にも、ローラは遠目から見ていました。そんな時、まなつとさんごが声をかけてきました。
トロピカル部は今、メイクに関する本を探していた模様。みのりは、良い本を見つけており、まなつとさんごに渡して、今いる本棚から移動しました。
直後、ローラは先程、みのりが読んでいた本を手にしました。中を見てみると・・・、
「これって・・・。」
~ Aパート ~
あおぞら中学校では約1か月後に文化祭があります。まなつ達のクラスは、クレープの屋台をやる事になりました。
トロピカル部では、コスメの歴史の研究発表と「あおぞらメイク教室」をやるつもりです。「あおぞらメイク教室」とは、メイクのやり方を、実践を交えて教えるというものです。
研究発表は、みのりがメインで進めていきます。人前に出るのは苦手な分、裏方で頑張る事に。
また、ドレッサーについては、安価で作れる模様。みのりが示しました。
皆、みのりの意見に賛成。その後、みのり以外の4人は買い出しに行ってきました。
それから何日か経ち、文化祭まで残り3日に。文化祭の準備は順調に進んでいました。
そんな中、放送部は柔道部を取材していました。
「では、今年も、イカ焼き1本で勝負なんですね。」
「我が柔道部の伝統っすから! 当日は、イカの着ぐるみで、宣伝もするっすよ!」
着ぐるみにかなりコストがかかりそうな上、人気出そうなビジュアルじゃないから、赤字決算になるんじゃないかな。え? 中学校の文化祭に損得勘定するなんて夢がない? 「ダサい着ぐるみだな」とバッサリ切り捨てるよりマシでしょ?(笑)
「それが先輩。実は・・・。」
「何!? カニだと!? どうするんだ! オレ達の屋台はイカ焼きなんだぞ!」
「ダブって予約を受けちゃったらしくて・・・。中の人はただで派遣するから、何とかカニの着ぐるみで我慢してくれって・・・。」
「まあ、同じ海産だしな・・・。」
いや、駄目だろ。カニにの着ぐるみで宣伝しておいて、中身はイカ焼きとか、詐欺やら何やら言われてもおかしくないぞ。結果、集客を落とし、赤字決算になると思うんだがな。中学校の文化祭に対して損得勘定で語る私は、やっぱり夢がない、つまんねーヤツです。(笑)
その後、放送部は、まなつ達の元に。文化祭当日、あおぞらメイク教室を生放送で取材する事を話しました。
まなつは喜んで引き受けました。すぐに、みのりとあすかに伝えに向かいます。
その直後、文芸部の姿を見ました。文芸部は、自分達で作った雑誌を配布するようです。
「文芸部・・・。」
「ねえ。いずみって、去年もみのりと同じクラスだったの?」
「そうだけど? どうして?」
「じゃあ知ってる? どうしてみのりが文芸部やめたか。」
「い、いきなり、どうしたの、ローラ?」
「ほら。みのりが文芸部で書いてたっていう人魚の小説あったじゃない?」
「この前みのりが、あれをじっと見ててね・・・。今も暇さえあれば本を読んでるし・・・。」
「実はトロピカる部に入ったのは気の迷いで、本当は文芸部で、もう1回小説を書きたいと思ってるのかもって・・・。」
「ええ・・・。」
「で、どうなの? 知ってるの?」
「そうよね・・・。今も読書家なのは相変わらずよね・・・。一之瀬さん・・・。」
「去年、入学してすぐ、彼女は、文芸部に入部したわ。」
「毎日毎日、すごく楽しそうに小説を書いてたのを覚えてる・・・。」
「小説、私も読ませてもらったけど、とっても面白いと思った!」
「なのに、ある日を境に、パッタリと書かなくなって・・・。聞いたら、文芸部をやめたって・・・。」
「理由は聞けなかったし、聞かなかったわ・・・。私に分かるのはそれだけ・・・。」
「ごめんなさい・・・。」
~ Bパート ~
文化祭当日を迎えました。
その上空にはチョンギーレが。ゼッタイヤラネーダの素を取り出し、ゼッタイヤラネーダを生み出そうとしましたが・・・、
同じ頃・・・、
「はい、できました!」
「わあ・・・。」
「やっぱり目元はポイントなんです! ちょっとメイクしただけでも、かなり印象が変わりますから!」
「ありがとうございます! あと、このドレッサー、すごく可愛いですね!」
「手作りなんです。室内で展示もしてるので、良かったら見ていって下さい。」
『はい!』
チョンギーレは、ゼッタイヤラネーダの素がどこに落ちたか探していました。そんな中・・・、
「あー、いたいた! オレ達の店は、こっちっす!」
まなつのクラスの出し物であるクレープ屋の方は、店番に来られなくなった生徒が出てしまい、人手が足らなくなってしまいました。
という事で、まなつとローラに、早く店番をしてくれるよう頼みました。その分、部の人手が減りますが、あすかとみのりは、こっちは問題ないと言って、まなつとローラをクラスの手伝いの方に行かせます。
その直後、放送部がトロピカる部を訪れました。生放送の時間ですが、手が離せません。
となると、取材は見送り。と思われましたが・・・、
「分かった。私が出る。」
「みのり?」
「大丈夫。少し待ってて。」
同じ頃・・・、
「ボケっとすんな! さあ!」
「は、はい!」
「一丁上がり!」
「すごいっす! 中の人!」
「フン! 海産物を下手に料理されちゃ、黙ってらんねーからな!」
やる気パワーを奪いに来る時よりもやる気出してんな、おい。あとまわしの魔女の配下をやめて、この世界の料理人に転職した方が良いんじゃないかと思えてきました。(笑)
まなつとローラも元気よくクレープ屋の店番をしていました。
そんな中・・・、
「こんにちは! 放送委員の文化祭速報です! 次に紹介するのは、屋上であおぞらメイク教室をしているトロピカる部です!」
「すごい人気ですね!」
「ありがとうございます。」
「え!?」
「あれって・・・。」
「トロピカる部2年の一之瀬みのりさんに、お話をうかがいます!」
「みのりん先輩!?」
「えーっ!? この可愛いドレッサー、手作りなんですか!?」
「はい。部員のみんなで協力して作りました。とても楽しかったです。」
「一之瀬さん・・・。」
「あおぞらメイク教室は、第1校舎屋上です。よろしければ、ぜひお越し下さい。」
「ありがとうございました! トロピカる部の一之瀬さんでした!」
「トロピカってたね! みのりん先輩!」
「本当よ! 結構やるじゃない!」
しかし、その直後、ゼッタイヤラネーダが出現。
まなつ達はプリキュアに変身します。
『はーっ!』
「メイクは気合いだ!」
『トロピカル~ジュ!プリキュア!』
バトルスタート。初めのうちはプリキュアが優位に戦闘を展開するものの、相手の反撃で、パパイア以外の4人が捕まってしまいます。
一気に不利な状況となりましたが、パパイアは、ぱんぱかパパイアショットと、追撃のキックで、ダメージを与え、捕まった4人を助けました。
その後、ラメールがやる気パワーを取り返し、オーシャンバブルシャワー。ゼッタイヤラネーダをやっつけました。
少しして、みのりは、ゼッタイヤラネーダが現れた時に散らかった文芸部の雑誌を回収。
他の4人も手伝っていました。そして、ローラは、みのりに、文芸部をやめた理由を聞きます。
「私、小さい頃からずっとね、物語を読むのが大好きで、色んな空想をするのも好きだった・・・。」
「だから、中学では、文芸部に入部して、文化祭に出す雑誌のために初めてちゃんとした小説を書いたの。」
「完成した時は、やったって思った。傑作だって。読んでもらったクラスの友達にも、評判良くて。」
「だから、部の先輩に見せに行った時も、すぐ賞に応募した方がいい、きっとプロになれるって言われちゃうかも、なんて。」
「でも、描写もありがち、キャラも物語そのものも、みんなどこかで読んだ事のある借り物で、私自身が経験した事が何一つ入ってない、頭でっかちなお話だって・・・。」
「そんな事ない! あのお話、すっごくトロピカってたのに!」
「ありがとう。でも、書き上げた興奮が醒めて、改めて読んでみると、先輩の言ってた事は全部その通り・・・。どうして自分で気付かなかったのって思う事ばっかりで・・・。」
「自信満々だった分、恥ずかしさで耳まで真っ赤になって・・・。それでも足りなくて、その日から、もう1行もお話が書けなくなった・・・。」
「みのりん先輩・・・。」
「本を読むのは相変わらず楽しかったけど、それでも、何か満たされないような、そんな毎日をずっと送ってた・・・。」
「でもね、そんな気持ちは、みんなに会って変わったの・・・。」
「プリキュアになって、トロピカる部に入って、その時大事だと思える事をドンドンやって、これまで興味のなかった事でも、やってみると楽しい事がすごくいっぱいあるって、よく分かったの・・・。」
「今日のメイクやインタビューも、すごく面白かった! 緊張して、心臓が爆発しそうになったけど・・・。」
「本当に? 全然そんな風に見えなかったよ?」
「ローラを参考にしたの!」
「何よ、それ!」
「だから、私、今、本当にとても楽しいの・・・。みんなのおかげ・・・。」
「ありがとう・・・。」
今回は、これで終了です。
次回:「甦る伝説! プリキュアおめかしアップ!」
まなつは、夢の中で、伝説のプリキュアらしき少女に出会いました。
ローラによると、大昔に人魚と人間の世界を救ったのが伝説のプリキュアだそうです。そんな中、街のあちこちの水辺から、ヤラネーダが出現し・・・。
今話のエンドカード
【まとめ】
文化祭の出し物として、トロピカる部は「あおぞらメイク教室」を開催する事になり、クラスの出し物やメイク教室の接客で忙しい中、人前に出るのが苦手なみのりがメイクをきめて放送部の生放送取材に対応して、文化祭が終わった後には、文学部をやめた理由を明かし、まなつ達のおかげで本を読む事以外にも楽しい事が沢山あると分かったと言って、まなつ達に感謝しました。
という事で、今回は、文化祭の話。
文化祭に向けて準備を頑張っているところや、文化祭当日の盛り上がりが大きく描かれてはいましたが、みのりが、苦手な取材で頑張ったり、暗い過去を明かしたりなど、みのりの成長が多大に感じられた良回だったと思います。
みのりの過去については、初登場回の時にも、自信作を否定されて自信を失ったのではないかと思わせる描写があっただけに、「やっぱりな」と感じはしましたが、実際に語られるとなると、やはり辛いですね・・・。
みのりの作品を否定した生徒とは、小説の好みが違っていたのでしょう。みのりは非現実なファンタジーものが好きだったの対し、あの生徒は現実主義的なものを好んでいて、しかも、自分の肌に合わないものは、超が付くほど排他的だったのでしょう。みのりの小説に駄目出しにするにしても、言い方はあったと思うのですが・・・。
とはいえ、みのりの小説を否定したのは、その生徒だけ。他の生徒達には好評だったと思うと、たった1人に受け入れられなかったくらい、どうって事ない、と楽天的に考えたいところですが、みのりは、そう考えるほど強くはなかったのでしょう。
みのりは、面白い小説を書くだけでなく、勉強も優秀で、学年で1位。となれば、褒められる事が多く、あの生徒に評価される直前は、良い評価を期待していた事を考えると、褒められ慣れちゃってたように思いますね。
それが、予想に反して、大きな駄目出しを食らったとなれば、心のダメージは、計りしれないくらい大きかったでしょう。否定したのがたった1人だったものの、小説を書く自信を失ったり、小説を書いたところでまた否定されるんじゃないかという不安を感じても、おかしくないと思いますね。
あの日から空虚な日々を過ごしていたみのりでしたが、まなつ達と会って変われたのは良かったですね。いつも色んな事をやっては、かけがえのない財産を手にし、あの時に受けた心の傷が少しずつ回復している事でしょう。
特に、今回、生放送取材で堂々と話せていたのは大きな自信になったのではないのでしょうか。今までは、口数が少なかったり、表情変化に乏しかったりで、裏方に徹し続けてきた訳ですし。それも、誰かから取材対応するよう言われた訳ではなく、自ら対応しようとしたのが良かったと思いますね。
そういえば、メイクアップしたみのり、すごく素敵でしたね。特にあの髪型は、かなり印象に残っており、過去回を振り返ってみると、みのりは髪型が変わった事がなく、あの髪型はとっておきだったように感じました。
あの髪型は、普段のみのりと比べると、秀才度は下がったように感じますが、おしとやかで明るそうな感じがしますね。口数の少なさやポーカーフェイスも、あの髪型から感じるおしとやかさでカバーしているように見え、大きな短所に思わせない効果があるように思いました。
あの髪型を考えたのは、みのりなんでしょうかね。それとも、過去にさんごやローラから教えてもらったものなんでしょうか。もし前者だったら、まなつ達から得たものは大きく、かなり成長したんだな、と思いますね。私は前者だと信じています。
トロピカる部に入った事で、充実した日々を送っているみのりですが、いつか再び小説を書く日が来るといいな、と期待しています。
過去に書いた小説に足りなかったのは現実感。まなつ達と出会ってから貴重な現実を見続けてきた事を考えると、思い付く内容も現実味を増すものとなり、過去よりも面白い小説が書けるんじゃないのでしょうか。
とはいっても、新たに作った小説に対して、つまらない、下らないなどと一蹴する輩はいるでしょう。それでも、まなつ達と会った事で得られた現実と自信を胸に、そういった雑音を跳ね返してほしいな、と思いますね。
まあ、ですが、そういう話が出てくるのは、物語終盤になるでしょう。みのりが再び小説を書くかどうかは、数か月後の楽しみにしておきます。
さて、次回は、タイトルを見た感じではパワーアップイベントでしょうか。たぶん、5人合体技が出てくるのでしょう。
どんな技になるのか、どういった経緯で技を編み出せるようになるのか、しっかり見ていきたいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。