技術士(総合技術監理・機械部門)のブログ

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流体力学その2

2006-09-24 17:51:52 | 工学
工学基礎 流体の力学

培風館

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これは私が大学2年のころ与えられた教科書である
難しい...
最近では,簡単な
なっとくする流体力学

講談社

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なんて本もある.
大学での流体力学の運動学について,次の記述がある.
「...特定の流体素子に着目して,その速度や加速度などの,時々刻々の変化を追求するものであって,これをラグランジュによる考え方である.他の一つは,空間内のそれぞれの点における流体の速度,圧力,密度等を座標および時刻の関数としてとらえるものであって,これはオイラーによる考え方である....本書では後者に従う...」
例えば,山に登る人を流体と考え,その人がどんな速度,加速度で動いていくかを考えて行くかを考えるのがラグランジュであり,山全体を等高線により与えていくような考え方をオイラーと考えるのである.

どちらが良いかということは無いが,一般的にオイラーの考え方で定式化されている.全体を見るには,自分が歩いた山道の情報より,等高線で与えられた山全体の情報が重要であることは自明であろう.ただ,力学を個々の現象と捉えた場合には,ラグランジュの方法も重要であり,機械力学など,個体の運動を考えるにはラグランジュの考え方になるのも自明である.

こんな教科書であるが,<その1>で予告したレイノルズ数について,無次元化というキーワードにてまず紹介されている.実流体としては,やはり流体抗力とレイノルズ数との関係である.

レイノルズ数は 粘性と慣性の比である.
???
粘性とは粘っこさである.流体で粘っこいのは 蜂蜜
非常にネバネバしている.
さらさら血とネバネバ血の比較の流れが良くテレビ番組で紹介されているが,粘性が違うと,その流れが大きく違うことがよくわかる.

さて,慣性とは運動を維持するような力である.例えば,大型タンカーは東京湾に入る前からスクリューを逆転しないと止らない.

海が粘っこい=粘性が高いと大型タンカーでもその相対的流れが変わり,運動の状態が全く違ってくることが想像できる.ところが小さな虫にとっては,同じ海水でもその相対的流れは,粘性の影響を無視できないことになる.

特に模型実験する場合にこのレイノルズ数をそろえる必要がある.レイノルズ数をそろえないと,流れの状態が変わるからであるのは,大型タンカーと海水,虫と海水の違いを考えるとわかってくる.