
96年に韓国で発生した江陵武装ゲリラ浸透事件。これについて調べる必要があって、北朝鮮軍唯一の捕虜・李光洙の著書ということで手にした。
本書を引用したものは読んだことがあり、私たちの知り得ない北朝鮮特殊部隊員の心情を窺う貴重な資料だと興味を引かれていた。
「将軍様」への絶対的信頼と忠誠心。勲章に対する憧れ。また、それらを支えた洗脳(例えば韓国の民衆は貧困に喘いでいるといった情報操作)。
多くの拉致被害者を抱える日本としても他人事ではない。こうして、こういう人たちが浸透・潜入し、工作や拉致に従事し、北朝鮮は来る戦争に備えていたのかと驚きを新たにした。
金正恩体制となって、弾道ミサイル偏重の戦略へ傾いているが、彼らはゲリラ・コマンドウ能力を捨ててはいないはずであり、過去の遺物と侮るのは早計だ。
引き続き、非対称な戦力として、いわゆる偵察局の存在は不気味である。
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