毎月、20年一緒に暮らした猫の月命日に斎場でお世話になったお寺参りをしている。
自宅からは結構な距離のところにあるので電車かバスで通っていた。
でも去年からダイエットで毎日ウォーキングをするようになって歩いてみようと思った。
今年の暖かくなってきた3月下旬から実際に歩いてみた。
所用時間は約50分。意外と時間はかからない。
バスでも電車でも家を出てからお寺に到着するまでは30分以上かかるので50分は大した事ないね。
そして何よりも楽しいのは道程の半分以上が緑道になっている事。
昔の川の跡が緑道になっているところって多いでしょ。
これが気持ちのいいウォーキングになるんだよね。
今月も梅雨の雨の合間をぬって出かけました。
歩いているあいだは音楽のサブスクのお世話になっている。
毎回どのアーティストにするか決めてそればっかり聞いている。
今回はウェスモンゴメリーのライブ。
テンポの速い曲でもこの時代の音はゆったり出来る。
気持ちのいいウォーキングになった。
約50分かけてお寺に到着。
このお寺では猫を飼っている。
何匹かいて人見知りの猫が多いのだが、1匹、人懐こい黒猫がいる。
こいつに挨拶をしてから数珠をだして手を合わせる。
かなり愛嬌があるでしょ?
耳のカットで去勢されているのが判る。ちゃんとお寺で管理しているんだね。
以前お寺の人にこの子の名前を聞いたんだけど忘れてしまった。ごめんね。
さあ、今月もお参りが済んだ。
このあとは緑道のベンチに座ってビールを飲むのが暖かい季節のあいだのお楽しみ。
早速コンビニで冷え冷えの缶ビールを買って来た。
ベンチにすわって音楽を聴きながらプシュっ。
最高です。
でも今回はやたら蚊が多い。
ハーフパンツで膝から下は丸出し。
そこを次から次へ食われて行く。
あっという間に10箇所以上食われてしまった。
しょうがないので移動する。
なんとか蚊が来ないところを探してビールの続きをやる。
「さて帰るか」という事で緑道を引き返していく。
たくさんの人とすれ違う。
さすがにコロナのこの時期はみんなマスクをしている。
犬の散歩をしている人が多い。
その中でめずらしい光景に出会った。
若い女性が猫を2匹つれて歩いている。
リードもハーネスも付けていない。
女性が緑道のベンチに座ると2匹の猫もその足元で止まっている。
思わず声を掛けてしまった。
「えっ、飼い猫ですか?」
「違います。」
「野良猫ですか。」
触ろうとしても逃げないで触らしてくれる。
「野良猫にしては慣れていますね。」
「地域猫です。」と女性。
「ちいきねこ?」
地域猫か。
「ここの地域のひとたちが面倒を見てるって事ですか?」
「そうですね。」
へ〜、今は野良猫っていい方はあまりしないのかね。
2匹ともすごい綺麗にしている猫でとても野良猫には見えない。
家に帰ってから調べてみると「地域ねこ活動」というものがあるそうだ。
「飼い主のいない猫」を適切な時期に不妊・去勢手術をし、エサを与えるとともに糞の清掃などをし、近隣に対する広報や報告により、地域の理解と協力を得ながら、「地域で管理された猫」としていく取り組みを「地域ネコ活動」といいます。
ですって。
地域のボランティアによって野良猫を捕獲して不妊去勢手術をやって増やさない努力をしているそうです。
行政としても捕獲ケージ貸出しや手術費用の助成を行っているんだって。
いわゆる「猫おばさん」とは違うわけだ。
たまに見ますよね。
たくさんの猫に囲まれて餌をあげている「おばさん」がいるけど不妊去勢手術をしているわけではない。
ただ野良猫が増える原因になっている。
放置された餌が地域の衛生上も問題になっているよね。
そうではなくて地域住民が面倒を見ている地域猫はいいね。
緑道のベンチの猫たちはとてもかわいい地域猫たちだった。
毎月ここを通るようにしよう。
来月また会えるといいな。