名張市立病院の「独立行政法人」化を進める議案(新法人の定款、評価委員会の設置条例)が3月議会に出されており、市議会で質問が行われました。
6日の本会議では日本共産党の三原じゅん子氏が質問に立ち、「独法化を決めるのは議会だ。ところが市長は広報で『市は決定した』と言っている。市民は決まったと思う。問題ではないか」と追及。北川市長は「方向性を決定した、議会に提案したということだ」と弁明しました。
市長は市民説明会で「救急や24時間小児医療は維持する」と述べました。三原氏は、この発言をとりあげ、「維持するといいながら提案されている新法人の定款には書かれていない」と追及。名張市がモデルにした桑名総合医療センターや明石市民病院の定款では、目的に「救急医療」や「高度医療」が明記されていることをあげて、「維持するというなら明記すべきだ」とただしました。
市長は「定款はシンプルにしたい。中期目標で盛り込む」と説明。三原氏は「中期目標は4年で改定される。どんな病院にするのかも言わない。中期目標を策定する人事も不明だ。市民が不安や疑問を持つのは当然だ」と述べ、明記するよう強調しました。
さらに市立病院と一体の看護専門学校について、新法人が引き継ぐとは明記せず、「新法人設立までに検討」とされていることについて質問。吉岡副院長が「公共性、合理性、経済性から検討」と答弁したのに対し、三原氏は「不採算部門は切っていくという表れだ」と批判しました。
質問のなかで今年度の看護師ら離職者が「20人」と深刻な事態になっていることが判明。ところが吉岡氏は「独法になると給与も定数(人員)も改善できる」と何の根拠のない見通しを発言。三原氏は、新法人で人事評価制度のシステム改修などに1億円も投じることをあげて、「1億円も注ぎ込むなら、職員の処遇改善を直ちにするべきだ」と強調しました。
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