うなぎを食うことについて語ること

つい最近の水曜日

私はとうとう抑えがたい衝動と沸き立つ欲望に理性を奪われてしまった
夏に入ってからの私の食生活といえば
ビール、毎日、風呂上りにチルド室でキンキンに冷やしたAsahi　スーパードライを飲む

でもその代りに、自分でキャベツを刻み、みょうがを刻み、大葉を刻み、茹でたブロッコリーにアスパラ
そしてトマトのサラダをたくさん食べて、そこに豆腐というヘルシーライフ

ちょっと痩せよう、少し痩せよう


そうやって内なる声と戦いながら毎日を過ごしていた

しかし今年の夏の暑さは鉄のような堅い私の理性と忍耐を
容易く溶解させてしまったのだ

ある日、私は食卓に並んだ
刻んだサラダをぶちまけて　豆腐をぶん投げて（その後、スタッフがおいしく頂きました）

こう叫びました



「うなぎ食いてええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」


ざっけんな！

なめんな！

なんで土用の日だってのによ、こちとら豆腐とサラダ食ってんだよ
ざっけんじゃねーよ
バーカ　バーカ！！！！



というわけで、ピポパピと電話して予約に成功

今回は京都　嵐山　廣川さんへ行ってきました。

まず先に言っておく
死ぬほど旨かった

おい　死ぬほど旨かったぞバカ野郎

土用の日、土用の日ってよ
スーパーでバカみたいに並んだパック詰めされたうなぎ
何度、誘惑に落ちそうになったか
一度かごにいれてしまって涙を流してそっと元あった場所に返して

「うなぃぎぃいいいいいいいいいいいい！！！うなぎぃいいいい食いてぇええええええ！！！！」と
心の中で絶叫したこと
いやもうちょっと声に出ていたかもしれない
試食のおじさんが0.5cm四方の小さく刻んだうなぎを
そっと差し出してくれたしな

毎日、毎日、スーパーでうなぎを見るたびに

心にわきあがる


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　＜UNAGI！UNAGI！UNAGI！UNAGI！UNAGI！UNAGI！UNAGI！！　＞
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　 /っノ　　　　　　/っノ　　　　　　/っノ　　　　　/っノ　　　　　　/っノ
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うーなーぎー！うーなーぎ！

うーなーぎー！うーなーぎ！


分かったよ！バカ野郎！














おい　食いに行ってきたぞ
めちゃくちゃ旨かった

明日、死んでもいいように　上蒲焼コースってのを頼んだ。
頼んでよかった。

料理すべて説明しても
どうせ俺の糞みたいな文章を読んでいるお前等には理解できないだろうから
いや、どうせ俺の糞みたいないや糞以下の文章では説明しきれないから
色々と端折るわ

これしか語らない
だけどこれだけは語らせてくれ

メインの鰻の蒲焼様
もうね
蒲焼「様」だよ
俺なんかよりもはるかに身分が上の貴顕な存在だよ
生まれ変わったら俺も高貴な鰻の蒲焼になりたい
学習院に通って文武両道、心身を磨けばなれるのかな？
灘高校か？開成か？必死に勉強して自分を磨いて
東大にでもケンブリッジにでも入学すれば
そうすれば俺は鰻様になれるのか？

蒲焼さまになるにはさ

関西の鰻は鰻を腹開きにして、そのまま焼いてタレにつけるという食べ方にたいして
関東の鰻は鰻を背開きにして、一度蒸して余分な脂を除きつつ、こうすることでふっくらとした食感になり
そしてそれをタレをつけて焼く

タレをつけて焼いちゃうのだ

創業してから継ぎ足し継ぎ足ししてきた秘伝のたれにひたし炭火で焼く
香ばしく焼かれた皮目、でもふわふわの身、そして噛む度に溢れ出る旨味・・・旨味・・・

蒲焼様ぁああああああああ

お前等も叫ぶよ
お前等も感謝するよ

誰だよ
誰なんだよ

この鰻を開いて蒸して焼いてタレをつけてもう一度、かるく焼くなんていう
人類史上に残る究極の鰻の食し方を発明してしまった賢人は！！！！

結果、鰻は乱獲されて高級な物になってしまった

しかし、それでも・・・叫びたい

溢れ出る感謝の言葉


鰻の蒲焼様ぁあああ　ありがとうござぇええますぅううう！！！！！！