バーダーミ遺跡から帰り、シャワーを浴びて昼寝したあと。
午後3時。
小腹のすいたわたしは商店街にひときわ賑わっている食堂を見つけた。
覗いてみると、客はみな、そろって同じものを食べている。
じゅうじゅうと大鍋でフライされてるのはパプリカで真っ赤に色付けされた鶏の唐揚げのように見える。
それと、やはり赤いライス。ちょうどチキンライスの色と同じだ。
店はかなりごった返しているが、しばらく肉らしい肉を食べてなかったので無性にチキンが食べたくなる。
店の人に
『ディスイズ•チキン?チキンアンドライス?(°O°)』
ときくと
『チキン。チキン。withライス42ルピー』と言うのでオーダーする。
座れる席を探して店奥にすすむと、なんとなく異様な雰囲気だ。
わたしが注目されてる感じがする。
インド人は好奇心を隠さないのでよく、外人としてジロジロみられるけど……。
なんだかこの店には男客しか居ない。妙にむさ苦しい。
バーダーミへ向かう途中に入ったノンベジ(肉)食堂でも感じたけれど、
もしかしてインドでは更にこの辺では、肉を食うのは少々、いやかなりあさましい行為とされといるのだろうか?
肉を食わせる食堂は、ガダクの街では地下にあったり、ビルの2回にこっそりと店を出してるように思われた。
酒をやるみたいに肉食いも、不良的なのかな。インドで酒を買うと暗い店の鉄格子の向こうから渡されるので、かなり悪いことしてるみたいな気分を味わえる。
ましてや、女ひとりで肉を食うなぞ。
(ガダクの肉食堂ではレディースシートにカーテンがあったが)
何だか背徳的で、席についても落ち着かない感じ
しかし、出てきたチキンとライスはレモンとサンバルソースをかけていただくとジャンクなお味ながらなかなか美味しかった。
隣で食べてるおじさんが『外人さんには辛くないかい?』とものすごいインド訛りできいてくる。
『辛いけど美味しいですよ。でも、この店はもしかして女性は来てはいけませんか?』ときく。
おじさんのすごい聞き取りにくい英語を察するに。
『ノープロブレム!ノープロブレム!構わんさ。でもご婦人方はこういう雑多なところよりもちっと別のレストランとかで食べるね。でも部屋のデコレーションが違うだけで、出てくるもん、食いもんは一緒だよ。肉も米も、置いてる水も一緒だよ。建物が違うだけなんだから、あんたが食ってもかまわないさあ。他の町じゃ知らないがバーダーミでは食べたいものをお食べなさい。』
つまり…おそらく日本でも1部のコアなラーメン屋とか、昔の吉野家の牛丼(華原朋美が改革する前の)に女性ひとりが入りにくかったようなものか。
隣の席では学生さん達が辛いソースをおかわりしながら赤いライスを食べている。
この値段で肉が食えるというのも吉野家ぽい。男子学生の味方。
建物は油でギトギトしていて、人の熱気と気温で蒸し暑い。
オトコの世界であった。
ふぅ(´・。・`)
食べ終えて店を出て、
口直しにヤシの実屋さんでココナツウォーターを飲む。
旅人の間では賛否両論だけど、わたしはこの青臭くて薄甘く、薄すっぱいぬるい果汁はたまに飲みたくなる味。
カッカッ!と鉈をふるってお兄さんが殻に穴を開けて、ヤシの実にストローをさしてくれる。
うむ、この味。この味。
なんとなくその土地ではその土地のやり方で水分補給するのが理にかなってるのではないかという感じがする。
次にきたお客のおじさんは、ストローでなくて、直接ココナツに口をつけてゴクゴクと旨そうに飲み干した。
わたしも吸い終わると、再度、鉈が振るわれて、殻の中味のココナツの果肉を、お兄さんが開いてあけてくれる。
殻のかけらをスプーンにして、ぷるぷるのコンニャクゼリー状の果肉を食べる。
ナタデココを柔くした感じ、後味にかすかにココナツミルク的コクを感じる。
20ルピー。
なかなかオツな軽食タイムであった。
今回は写真がありません。男感溢れる油ぎった食堂の雰囲気を、イマジンしてみてください。
☆また久しぶりの更新になってしまいましたが、Wi-Fiフリーの宿にチェックインしましたので、あと3日くらいは続けて投稿出来そうです!がんばって投稿してね~と応援クリック↓赤青バナー押して貰えると嬉しいです!☆☆
にほんブログ村
にほんブログ村
ジャンクな風味は、カラムーチョ風味のご飯を想像して下さい。
この時はホテルが停電しててスマホが充電切れでした。予備のカメラで写真は撮ったのですが、帰らないと写真がアップ出来ません(^_^;)