インド軽留学っ!

絵描きのインド旅三回目。インドで短期(2ヶ月強)軽~く留学気分を楽しむブログ。水彩画、メヘンディ、ヒンディー語。

インドで携帯を失くしました、の巻

2015-02-24 22:36:30 | インド旅行

タミル人の地域にやってきた。

最初の町クンバーコナムは、硬派なお寺の町といった感じ。
ご祈祷やお祓いのために、インド全国からお参りに来るらしい。
お寺の装飾なども地域性が感じられてなかなか面白かった。

さて、この日はそこからバスで一時間ほどの日帰り旅行。
タンジョールにある世界遺産のブリハディーシュワラ寺院と王宮へ出かけた。

椰子の木のしげる小さな村を幾つか越えてゆくショートトリップは気分がよい。朝のうちは風も爽やかで、早起きして出てきた甲斐があったというものだ。

ブリハディーシュワラ寺院の観光をたのしく終えて、わたしはすぐさまリクシャーを捕まえ、
『王宮まで!』と2キロの距離を移動した。
インドの観光地はいわゆるシエスタ休憩を取るところが多く、王宮も午後1時にはしまってしまうのでそれまでに観なくてはならない。

王宮の入場チケットを買い、カメラがわりのiPhoneを出そう…としたところ、カバンのいつも入れてる場所に、
iPhoneが無い。

!(◎_◎;)


よくよく探してみるが、無い。

失くしたな

わたしは、数秒で諦めた。

妙に冷静で、少しもがっかりしなかった。

し か た な い 。

iPhoneには、この旅で撮りためた写真が入っていたので、惜しいは惜しい。
この後、家族知人とmail連絡も手こずるし、ブログも更新出来ない。

『しかし、インドの旅でiPhone失くすくらいで済むなら良い方じゃん』
という、妙な開き直り(?)モードだった。

お寺で写真を撮ったあと、すぐに王宮までリクシャーに乗ったので、失くすチャンスはあそこにしか無い。
リクシャーでうっかり落としたか、値段交渉でもしてるうちにプロにすられたか?

しかし、ココはインドだ。出てくる可能性はまず無いだろう。警察も遺失物程度では捜査もしないというし。
旅行保険は適用されるのかなぁ。一応、紛失の証明書は書いて貰わないといけないよなぁ。

そんなことを考えながら、あまり集中できずに、王宮は観終わった。
(ちなみにかなり威厳の無い廃墟になってて、絶賛やる気なさげ~な改修中で見応えはさほどありませんでした)

王宮のチケット売り場のおじさんは真面目そうな人だったので、一応携帯を失くした旨を話し、届いてないか聞いてみる。
もちろん、届いてない。
近くの警察はどこですか?と聞くと、『王宮の門をでて、すぐ左手にあるよ』と。

警察署に行き、
『すいませーん。iPhone失くしました…書類書いて下さい…(´・Д・)」』と声をかけると

『係りの者がいないので、あっちの椅子で待ってて下さい』

警察署内には沢山人が居てワラワラしてるのだが、なかなかわたしの係りの人は現れない。

それを待ってるうちに、初めて何だか『やだなぁ。』という気分になった。

『すいませーん!』ともう一度声をかけると

『どこで失くしました?王宮?うちの管轄じゃないなぁ。東のポリスステーションへ行って下さい』

『ここ、王宮のすぐ隣じゃないですか~。なんで管轄じゃ無いのよー!書類だけでも書いて下さいよお(´・_・`)!!』

『ダメダメ。1キロほど行ったトコだからね、リクシャーにでも乗って下さい。』

うぅ、めんどくさい…(´・Д・)!!

もはや、iPhone失くしたショックよりも『お役所的たらい回しの刑』で凹みそう。。

それでも、とぼとぼと警察署をでて、その辺のリクシャーの兄ちゃんに『東警察署まで行ってくれ。』
と言うと
『なんだなんだ?どんなトラブルにあったんだ?』と
兄ちゃん達がワラワラ寄ってきた。
めんどくさい気分だったので

『何があったかは警察に話すからいいでしょー兎に角連れてってよ。幾らよ?』

『60ルピーだ。』

『1キロの距離でしょ!すぐ近いじゃん。20ルピーで行けるでしょ。人が困ってんのにさぁ!もういい。歩くわよ!(e_e)』

不機嫌モードで歩き出すと

『そっか。じゃあ20でいいぞ!なんか困ってるなら助けるぞ!俺は神様を信じてるクリスチャンだ!まかせろ!』

と妙にハイテンションな兄ちゃんのリクシャーに乗る。

妙にハイテンションなのが、弱った心にめんどくさい。
胡散臭くもある。

『そっか!携帯失くしちゃったか!俺がついてってやるよ!まかしときな!』

『自分で警察に話すからいいよお!ついて来てもチップとかあげないよ?余計なお金無いんだから!』

『いいから!いいから!(^O^)』

東警察署へ到着。

そこでまた、

『それはうちの管轄じゃ無いので…』

『ちょっとー!向こうで東警察署だって言われたのよー!何とか書類だけでも書いて下さいよお!!(´・д・`)』

若干、強く出ると

『むむ…では、お話を伺いましょう。』

2人くらいのおじさん警官と、
若い警官と、サリーを着込んだ女性刑事?と、若い婦人警官。そして、さっきのハイテンションなリクシャー運転手。

全員がわらわらと集まって来て、わたしの話をメモに取って行く。

相手にしない時にはほったらかしなのに、
聴取が始まるとわらわらと集まって来て、一度に数人が話しかけてくるので、

とても話しがめんどくさいwww

とてもウルサイwww

わたしの英語も低レベルだが、
タミル訛りの英語を2、3人に一度に話しかけられると超聞き取りづらく、

聞き返すともっと大声で話すので余計にうるさく、

時々関係ない雑談を挟んでくるのがウザいwww!!


余りにもガチャガチャして来たところで

おじさん警官が


『サイレーーンス!!!(静粛に!!)』


と叫んだあたりで、わたしは

『ダメだこりゃ…(´Д` )』というモードになっていた。
ノリが、完全に吉本新喜劇だ。
相当、疲れる。


警官達はでっかい声でベラベラしゃべくりながら、あちこちに電話をかけ始めた。

『取り敢えず、話はわかった。探してあげるから待ってなさい。』

その間も相当、騒々しい。

リクシャーマンがなぜか英語タミル語通訳を買ってでてくれるが、余計に話が回りくどくなってるのだが…(´Д` )

『落としたのがパスポートとか有り金ぜんぶとかで無くてよかったな!うちの父ちゃんもサイフ落としちゃったことがあってさぁ!!
ありゃー家中困ったもんよー!!』

うん…(´Д` )まぁ、そうなんだけど。

新しくやって来た若い警官がわたしを指差して
『あれれ、なんかあったの?この人どうしたの?ネパリ??(ネパール人?)』

『違うよ!ジャパンだよ!携帯無くしちゃったんだってー!!』


とまたガヤガヤ始まる。

こいつらは、暇か(苦笑)?!

朝早く出て来てよかった。これが、午後からだったら宿に帰るのが遅くなるから辛いもの。

日が高く上りカンカンに暑くなって来た時間。ぼんやりと時計を眺めて待っていた。

でも、ぼんやり考えてるうちに、
自分の反省点も浮かび上がってきた。
失くしたことはともかく、
泊まってる宿の住所や名前も、携帯のメモに記録していて、聞かれても正確に答えられなかったこと。(スマホに頼りすぎ!)

保険にかんする基本的な英単語が出てこなくて説明に手間取ったこと。

旅行保険会社の電話番号を、宿に置いて来たこと…(深く反省)


勉強になったなー。本当に現金やパスポートじゃ無くて良かったなー。

まぁ、絶対出てこないよな。わたしのピンクのiPhoneは
改造されてインドの誰かが使うのかなあー。

そして、疲れて来たので、

早く遺失物の書類書いてくんないかなー。

やがて、

『おい!見つかったってよ!!』


という声が上がる。

ほ、ほんと?!

しかし、『あっ!電話切れた!』とか言ってるので、あまり期待出来そうな情報でも無かった。

しかしまた、

『あった!あったってよ!iPhone見つかったよオメデトウ!』

と、警官がニコニコしながら握手を求めて来た


『ま、マジで~(´・Д・)」』なんか、信用出来ないなぁ。


しかし、

『君、この人に見覚えはあるかね?』

と、現れたのは、

わたしを王宮まで乗せたリクシャー運転手のおじさんだった!

そして、『ワシが、お寺前の交番に届けたんだよ!』みたいな事を言っている。

マジか~!!!

『リアリィ?!アイキャント、ビリーブ!!』


とわたしが叫ぶと、

警官達が口々に

『インドの警察の実力がわかったかい?!タンジョール警察は有能だろう?!』

と聞いてくるので

わたしも

『…アッチャァー!!!
(素晴らしい!!)』


とヒンドゥー語で応えると




わぁっ!!(=´∀`)人(´∀`=)

アッチャァーーー!!!


っと、まるでインド映画の大団円のように、場が盛り上がった(笑)。
ジャパニーズの言った『アッチャァー!』が大ウケ。

こいつらは暇かwww

『さぁ!この人のリクシャーで寺前の交番に行きなさい!』

クリスチャンのリクシャー運ちゃんは、『良かったなー!良かったなー!』と言いながら、

どこからともなくチャイまで持って来てくれ、

わたしもありがたく飲み、

おお、この運ちゃんにもチップを渡したいぐらいだと思ったが、

警官達が『早くいけ!』と言うのでお礼だけ言って

ワタワタしながら、最初のリクシャーの運転手の車に乗り込んだ。

やっぱり、最初のリクシャーの車内に落としてたんだー。
気づかなかった。
ちゃんと交番に届けてくれてありがとう!

お寺前の交番には、ちゃんとわたしの携帯があった!!

信じられない!!

インドで携帯を失くした瞬間に、諦めてたのに……。

失くしたのが、インドでも人が真面目で親切だと言われる南の地域だったのも良かったかもしれない。
人の良さを感じたのは、タミル語圏に入ってからだった。

インドは、インドなので、どうしても信用出来ない。

そして、信用してはいけないのだ。


でも、どうも、タミル人の皆さんは『仕事を真面目にちゃんとやる。』
という意識が、日本人とおんなじくらいある様に感じられた。

警察に限っては、わたしが過去にお世話になった日本の警官よりちゃんとやってくれた気さえする。
(わたしは日本の警官にあんまり良いイメージが無い…困って相談した時、感じ悪かった(e_e))

それにしても、絶対でて来ないと思ったよな~(´・Д・)」

よほど、わたしの日頃の行いが良かったか、

前世でグッドカルマ(善徳)を積んで来たのか(^◇^)。


日頃の行いは特に褒められたものでは無いので(笑)おそらく前世の行いが良かったんでしょう。ありがたや~(冗談)。

いえいえすべて、
タンジョール市内の善良な皆様のお陰です!



MAY I HELP YOUの文字が泣かせるぜ。

マヌケで横柄な日本人観光客を助けてくれて本当にありがとう!
この調子でいいカルマ積んでね!幸あれ!

アッチャァーーー(叫)!!


☆いやはや貴重な勉強の機会となりました。本当に反省と感謝です。
一人旅、手持ちのものには気を配ってたつもりですが、そろそろ長旅に疲れてもきてるかな…(e_e;)気をつけます。

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