今日は移動日。
4泊した硬派なお寺町クンバーコナムから、旧フランス領の小洒落た街ポンディチェリーまで。
クンバーコナムからは直行バスがあるものとばかり思っていたが、
早朝のバスステーションで聞くと
『ポンディ行きね、そこに来るから待ってな』
だったのが、
『ポンディね、チェンナイ行きに取り敢えず乗って、途中で乗り換えな。』
に変わり、
言われたとおりに降りると
『ポンディかい?ここから直行は無いよ。カルロール行きのバスに乗って終点で降りて、もう一度乗り換えだよ。』
と言われ、
カルロールってどこだぁー聞いたことねぇぞ。
と、思ってる時に、
サンダルの鼻緒が切れた。
(´・Д・)ッ
これは困った。
そうとう歩けない。
思えばこのサンダルは前回のインド旅の初めに、デリーのメインバザールで100ルピー(200円)で購入したものだった。
インドでもサンダルって意外とするんだなぁと、100均のサンダルのイメージで思ってたわたしであったが、
このサンダルは思いのほか丈夫で、
その後役2年間、日本でもヨーロッパの旅先でも良く履いた。
最初は鼻緒が靴擦れしていたかったが、やがて良く馴染んできたものである。
まだまだイケる感じだったので、現在インドでの履物はコレしか無い。
(予備は、偽クロックスがあるけどプリーの宿に預かって貰ってる)
インドでは、こんな時には修理屋さんである。
インドには沢山の職人さんがいて、壊れたら新しく買うよりまず、修理である。
服の修理屋さん、靴の修理屋さん、
安価に簡単にやってくれる店が町にあるのでとても助かる。
バスステーションの案内係に
『鼻緒が切れちゃったんですけど、靴の修理屋さん知りませんか?』
と聞くと、
『あっち!あっち!』いま忙しいんだよという感じで適当にあしらわれてしまった。
そこに、ひとりの叔父さんが現れ、
『旅の方…お困りだね、案内してあげよう。ついてらっしゃい。』
と、バイクひしめく道路を渡り、わたしは片足裸足でヒョコヒョコついて行った。
叔父さんは『いつもこの辺に居るんだけどねぇ…』とキョロキョロしている。
靴の修理屋さんは大抵、道にゴザと道具と靴を並べて行う露店である。
叔父さんはその辺で野菜を売ってるお婆さんに聞いてくれた。
お婆さんは『なーに、あと、10分もすれば来るさ。あっちに座って待ってなさい。』と、傍らの軒先を指差した。
叔父さんは
『じゃ、旅の方、そうゆうことで。』
とにこやかに消えて行った。
次のバスが気にはなるが、歩けないのは困るし、まぁインドで急いでも仕方ない。
わたしは軒先に腰掛けて、
『インドで10分だから、30分待っても来なかったら、諦めてバスに乗るか、サンダル屋さんで新しいの買おうかな』
と考えていた。
ボケっと待ってた時の、目の前の景色。
やがて、向こうで野菜売りのお婆さんが呼んでるのに気がついた。
『来たよ。来たよ。』
いそいそと修理屋さんの方へ。
普通、靴の修理屋さんは叔父さんがやっているものだが、
今回は女の修理屋さんだった。小さなビニルシートだけのスペースで店開き
無言でちゃっちゃと、太い糸でちぎれた鼻緒を縫い止めて、完了。
『ほい。10ルピー(20円)ね。』
インドの物価で言えばおよそ100円くらいの価値。気軽だ。
サンダルも200円くらいのもんだけど、インドのモノは
『なおせば、ちゃんと使える』
んである。そこがいい。(^O^)
(縫い目みえるかな?)
あぁ、普通に歩けるって幸せだなぁ!!(^O^)
単純で大事なことの喜びに胸が膨らみつつ、
るんるんとバスステーションにもどり、
ジャストタイミングでやって来たバスに乗っかった。
『ポンディへ行くんだけどこのバスで合ってますか?!』
と聞くと『僕もポンディへ行くから安心して!乗り換えもついておいで!』
とビジネスマン風の男性が答えてくれた。
バスはぎゅうきゅうで、戸口にぶら下がるようにしてる乗客もいる。
わたしの大きなバックパックを『その荷物!もっとつめて!つめて!』と車掌さんが怒鳴る。
横から『こっちに荷物かしな!』と、重いバックパックをヒョイと持ち上げて、運転手の横のスキマに置いてくれた人が居た。
『ここなら大丈夫だからね。』
おお、なんだか人情を感じるなぁ~(^ν^)
バスが終点に近づくと『そろそろだよ!荷しょって!』と声がかかる。
降りると、あっと言う間にバスは行ってしまった。
降りた乗客達が、『ポンディでしょ?乗り場あっちあっちだよ!』
『バスきたよ!アレにのりな!のりな!』
と、タミル語のわからない外国人を気にして一斉に案内してくれる。
お陰様で、鼻緒を直し、2回の乗り換えにも間違うこと無く、
目的地に着けました\(^o^)/。
市内へ向かうオートリクシャーも、最初ふっかけてきたものの(でも、結局ちょっと高い)
有名な宿が満室とわかると『もっといい宿知ってるぜ。安いし綺麗だし、Wi-Fi完備だし、お湯もでる!』
と、何軒か安いホテルを回ってくれ、気に入ったところが見つかると
その分チップくれっていうかな?と思いきや、最初の値段で完了してくれました。(宿から紹介料貰うんだと思うけど)
旧フランス領ポンディは他のインドの街と違って、大っぴらにお酒もお肉もOKな街。
ビフテキとビール。下のクロスがフランス風?!
久々のお酒とがっつりお肉。
何故か隣の席のインド人にカクテルをおごってもらい、
酔ったので、昼寝のつもりが夜まで寝てしまい、
予定してた昼寝の後の街歩きは出来なかった。
でも、十分だよね。
ただ移動しただけの1日ですが、
改めて書き出してみると、なかなかドラマのあるいい1日でした。
旅っていいな、とこんな日に思うのです。
☆☆旅情が伝わりますでしょうか?(^ν^)
何気ないこと、当たり前のことが、輝いて新鮮に見える時、旅ってやめられないなぁと思うのです。
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