涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

2023年ちくぜんアワード

2023-12-31 12:00:00 | チラシの裏
今年触れた作品を、私ちくぜんめが勝手に意味もなく表彰する「ちくぜんアワード」のお時間がやってまいりました。
※あくまで自分が2023年に触れた作品なので、2023年より前に出た作品も含まれる。

昨年までのアワード作品や今年のノミネートに関しては下記リンク参照。

●これまでのちくぜんアワード日記

これまでのアワード日記は下記リンク参照。

2011年ちくぜんアワード

2012年ちくぜんアワード

2013年ちくぜんアワード

2014年ちくぜんアワード

2015年ちくぜんアワード

2016年ちくぜんアワード

2017年ちくぜんアワード

2018年ちくぜんアワード

2019年ちくぜんアワード

2020年ちくぜんアワード

2021年ちくぜんアワード

2022年ちくぜんアワード


●2023年ちくぜんアワードノミネート日記
2023年ちくぜんアワードノミネート(書籍部門)

2023年ちくぜんアワードノミネート(映像部門)

2023年ちくぜんアワードノミネート(新日本プロレス系部門)

2023年ちくぜんアワードノミネート(競馬部門)

2023年ちくぜんアワードノミネート(ゲーム部門)

2023年ちくぜんアワードノミネート(音楽部門)


では今年のちくぜんアワードの作品を書いていく。

■書籍部門

10位:森博嗣『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』

9位:まの瀬『この復讐にギャルはいらない』

8位:田村隆平『COSMOS』

7位:松崎夏未『ララバイ・フォー・ガール』

6位:D.O『悪党の詩』

5位:安達智『あおのたつき』

4位:今村昌弘『兇人邸の殺人』

3位:usagi『地元最高!』

2位:米澤穂信『折れた竜骨』

1位:佐藤将『本田鹿の子の本棚』


10位は『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』
プログラミング的な知識が謎解きに必要になってくるのがネックだが、ザ・理系ミステリという感じの本で、非常に面白い。
アニメ版もあったので一緒に観たが、こちらも面白かった。


9位は『この復讐にギャルはいらない』
中身はあまりないが、女の子がかわいい。
キャラの良さでぶん殴ってくるタイプの漫画で、個人的には好き。

8位は『COSMOS』
『べるぜバブ』の田村隆平の新作になる。
やはり『べるぜバブ』で実績を出している分、安心して読める読みやすさ。

7位は『ララバイ・フォー・ガール』
女子高生を取り扱った短編集だが、彼女たちが抱える不安定な焦燥感や嫉妬心などがとても如実に描かれていると感じた。
昨今の多様性の問題にも切り込んでいる部分があり、メッセージ性が強い作品だった。

6位は『悪党の詩』
ラッパーのD.Oの自伝なのだが、やはりストリート系の人間は非常にタフな生き方をしていると感じた。
自分はこういう生き方をしてこなかったので、ある意味幻想的な生き方だなとも思う。

5位は『あおのたつき』
吉原を舞台にした漫画で、廓言葉が非常に耳触りが良くて好き。
ストーリーも遊郭にあったであろう男と女の駆け引きや掛け合いが小気味よくて好き。

4位は『兇人邸の殺人』
今村昌弘の殺人シリーズ3作目で、安楽椅子探偵的な作風で来た。
1作目がゾンビ、2作目が予言、3作目はどんな非現実的な設定を入れてくるのかなと思っていたら、今回は巨人だった。
自分も趣味で文章作品を書いていて思うことは、この設定でミステリを成立させるのだから、本当にすごいと思った。

3位は『地元最高!』
Twitterで掲載されているマンガなのだけど、本当に壮絶な作品だ。
ストリート系の連中の生き様とはこんな酷いものなのかと目をそむけたくなるが、そのショッキングな世界は本当に刺激的。
これがファンタジーの世界ではなく、リアルの世界がモデルになっていることを考えると、色々善悪についてを考えたくなる。

2位は『折れた竜骨』
今村昌弘の殺人シリーズも非現実的な設定をミステリとして昇華させていて凄いと感じたが、この作品も凄い。
中世ファンタジーな舞台設定となっており、一見ミステリとは非常に食い合わせが悪そうなのだ。
それにもかかわらず、しっかりミステリとして成立させて、しかもオチもしっかりしている。
ファンタジー+ミステリをしっかり成立させている名作だと思う。

そして今年の書籍部門1位は佐藤将の『本田鹿の子の本棚』だ。
この作品は本当に衝撃的だった。
オリジナリティが突出しているわけではないのだが、そこかしこに過去に名作のオマージュやパロディが散りばめられている。
そしてそこから繰り出されるテーマも非常にネットリドップリとしたメッセージ性を孕んでいて、笑いと考察が止まらない。
膨大な作品のオマージュとパロディをふんだんに用いて、人間の闇や弱さ、儚さ、ひたむきさをツッパリ通している。
そう、この作品はツッパリ通しているのだ。


■映像部門

10位:New Bliss「薬剤師の雰囲気-ポーションの音と室内の心地よい雨」


9位:獣神サンダー・ライガーチャンネル-Jyushin thunder Liger CHANNEL-「(ライガークッキング)新日本プロレス秘伝のタレが美味すぎた!」


8位:ナイツ「野球寿限無」


7位:シャラララックス【岡山弁アニメ】「【フル】ジジイ同士のだいぶ見てられないラップバトル 【8小節×3本】」


6位:GRO FILING-グロファイリング「【人民寺院事件】カルト教団による集団凶行|ジム・ジョーンズ」


5位:VAIENCE バイエンス「【恐怖】木星に落ちた者の末路……」


4位:ヤミツキテレビ「怪談朗読10話詰め合わせ」


3位:七草くりむ「ラップみたいなお経にトラック付けたらめっちゃいい」


2位:アキオ名義「野生ポケモン達の気持ちになってラップしてみたら思ったよりHIPHOPだった。」


1位:雨穴「【不動産ミステリー】変な家」



10位はポーションのポコポコ沸騰する音と雨の音だけ垂れ流した動画。
こんなのナニが楽しいんだと思われるかもしれないが、睡眠導入としては非常にバカにならない。
個人的には寒い日はこれ垂れ流してるだけでグッスリ眠れる。

9位はプロレスラーのライガーさんの料理動画。
この秘伝のタレがとにかく美味い。
我が家の夕食で鍋料理にするときは、大抵この秘伝のタレを使っている。

8位はナイツの漫才。
今やM-1で審査員を務めているナイツだけど、実際の漫才も非常に面白い。
いつか寄席で実物を観てみたい。

7位はジジイ同士のラップバトル。
このジジイ共、めっちゃフローとライミングが上手すぎるやろ......
この前上がってた新作も凄い好き。


6位はグロファイリング。
世界のシリアルキラーやサイコパスなんかをとても丁寧に解説している動画。
中でもこの人民寺院事件のヤツはかなり個人的に好き。

5位はバイエンスの動画。
落ちたらどうなるかシリーズは全般的に好きだけど、木星が一番好きかな。
木星みたいなガス惑星ってまだ分かっていないことが多いから、実際落ちたらどうなるかっていうのが少しでも分かって良かった。

4位は怪談動画で一番好きなヤミツキテレビ。
夏場の夜は夕涼みもかねて怪談を聴くことが多い。
ヤミツキテレビ聴きながら暑い日の夜はよく寝ている。

3位はお経にトラック付けた動画。
めっちゃフローがカッコいい。途中でフロー変わるのもスゲェ好き。
お経ってめっちゃラップと親和性高いなって思った。

2位はストリート育ち(野生)のポケモンをラップしている動画。
ピカチュウのバースがめっちゃ好き。
「脱法スピーダーキメてパキパキ。脱法けむりだま焚きブリブリ」のところで毎回草が生い茂ってしまう。

そして映像部門1位は雨穴の「【不動産ミステリー】変な家」だ。
この人のミステリー動画凄い好き。
最初仕事の作業用に聞いてたけど、続き気になっちゃって、気が付いたら少し仕事の手止まっちゃったくらいおもろかった。
他のミステリ系の動画もおもしろいものがいっぱいあったので、今後の作品もかなり注目している。


■新日本プロレス系部門

5位:ヒクレオvs辻陽太(2023年7.27大田区総合体育館)

4位:海野翔太、マスター・ワト、永田裕志vs成田蓮、エル・デスペラード、鈴木みのる

3位:メルセデス・モネvsKAIRI(2023年2.19サンノゼ)

2位:タイチvsSHO(2023年11.17山形ビッグウイング)

1位:ヒクレオvsジェイ・ホワイト


5位はG1でのヒクレオvs辻戦。
ヒクレオのゴッドセンドは見栄え抜群。
個人的に今年一番良かったのはヒクレオだと思う。

4位は7番勝負最終戦。
永田さんとみのるの握手が凄い熱い。
この2人が組むって本当に歴史的な出来事だよ。

3位は女子の試合になるけど、サシャ・バンクスことメルセデス・モネとカイリの試合。
WWEでもお互いしのぎを削りあってきた2人の試合はやっぱり好勝負だった。
個人的にはサシャ・バンクス凄い好きなので、今後も新日マットに上がってくれると嬉しい。

2位はKOPWの試合。
タイチとSHOもいい試合を展開するけど、ナニよりこの試合はノブおじさんの悪徳レフェリーよ......!
ノブおじさんは何やらせても本当にいぶし銀なんやから。

1位はヒクレオとジェイの追放マッチ。
外国人レスターの頂上交代を象徴するような試合。
試合内容も抜群だし、BSコメントのジェイが「シンニホンプロレスノリングハ、オレノ家ダ。シンニホンプロレスファン、アナタ、アナタ、アナタ!アナタタチハ、ワタシノ家族デス」って日本語で言ったときは胸が熱くなったよな。
ヤングライオン卒業時の壮行試合のコメントで言った言葉だよ。


■競馬部門

5位:大阪杯「ジャックドール」


4位:チャンピオンズカップ「レモンポップ」


3位:桜花賞「リバティアイランド」


2位:ジャパンカップ「イクイノックス」


1位:有馬記念「ドウデュース」


5位は大阪杯のジャックドール。
G1獲れる実力がありながら、あと一歩のところまで来ていたジャックドールだけど、大阪杯で鞍上武豊にしたところでついに戴冠。
サイレンススズカやスマートファルコン、キタサンブラックなんかがそうだけど、武豊が逃げ馬に乗ると様になるな~って。

4位はレモンポップ。
久々の春秋ダート制覇も凄いけど、ナニよりこのチャンカンでは枠順が大外枠だった。
10年近くチャンカンでの大外は馬券内すら絶望的という状況でよく獲ったと思う。

3位は桜花賞のリバティアイランド。
出だしで少し遅れて最終直線でかなり後方からの競馬になっていたのに、凄まじい末脚で1着を獲ったのを観た時、「この馬絶対今年の牝馬三冠獲る......!」って思った。

2位はジャパンカップのイクイノックス。
このレース、とにかく面子が凄い。
今年の三冠牝馬リバティアイランド、昨年の二冠牝馬スターズオンアース、ダービーで逆襲の末脚を見せたドウデュース、G1を3勝しているタイトルホルダー、昨年のJC覇者のヴェラアズール。
こんな強者揃いの中で頭一つ抜けて勝つ競馬をして、やっぱりこいつが世界一なんだっていうのを再認識したレースだった。

1位は有馬記念のドウデュース。
秋天、JCとイクイノックスに後れを取り、イクイノックスがJCを最後に引退となった。
では有馬ではどうなるかっていうのが焦点になったわけだけど、怪我から復帰した武豊が鞍上に戻ったわけだ。
でも秋天とJCのダメージが残っているから正直厳しいだろうと個人的には思っていた。

だが、そんな俺の浅い予想なんかは簡単に吹き飛ばされた。
ラストの直線はまさに逆襲の末脚。
ラストランで自分を貫き馬券内に入る執念を見せたタイトルホルダーや、相変わらずの安定感でしっかり連対を獲るスターズオンアース。
そして秋天、JCの雪辱をここで武豊と共に果たしたドウデュース逆襲の末脚。
何から何までドラマティックな2023年の有馬記念だった。

そして今年の個人的な年間代表馬はイクイノックス。
あわやテイエムオペラオーとゼンノロブロイ以来の秋古馬三冠まで行ったのは本当に凄いと思う。
個人的には有馬記念で鞍上武豊のドウデュースと勝負していたらどうなっていたかっていうのはあるけど、やはり無事に現役を終えるというのが前提にあるので、JCでの引退は仕方ない部分もあると思う。
とにかく圧倒的な強さだったので、産駒もその強さを引き継いでいってほしいと願う。


■ゲーム部門

10位:ウマ娘 プリティーダービー(Android/iOS)

9位:ポケモンGO(Android/iOS).

8位:プリンセスコネクト!Re:Dive(Android/iOS)

7位:ポケモンHGSS(DS)

6位:新・熱血硬派 くにおたちの挽歌 -with River City Girls Extra-(PS5)

5位:ソード オブ ザ バークラント(PS4)

4位:FINAL FANTASY XVI(PS5)

3位:ポケモンBW/BW2(DS)

2位:STAR OCEAN THE SECOND STORY R(PS5)

1位:タクティクスオウガリボーン(PS4)

10位はウマ娘。
課金の向き先が相変わらずエグイし毎週やることが増えてきたけど、今のところは結構楽しんで遊んでいる。
個人的にはもっと無償石ばら撒いてほしいところ。

9位はポケモンGO。
今年も中々戦力がそろってきた。
個人的にはもっとゴースの排出率を上げて欲しいところ。

8位はプリコネ。
すごろくが地味に面倒臭いけど、やることがかなり簡略化されているので、遊ぶ時間が短いのが救いといえば救い。
プリコネみたいに極端に戦闘シーンを簡略化したゲームをRPGって呼んでいいのかどうかはわからないけど、アレはアレで完全にキャラゲーに振っているのである意味ニーズには応えていると思う。

7位はポケモンHGSS。
今年は基礎に立ち返ってみようということで、ポケモンをやり直している。
特に第5世代以降はノータッチだったので今更ながら新鮮な気持ちでプレイできた。
HGSSは第4世代の仕様をベースにしているが、金銀自体が面白いということもあって、そのリメイクもしっかりしたものになっている。
特にラストのレッド戦は第1世代の俺にとっては非常に胸が熱いものがある。

6位はくにおたちの挽歌。
リバガ2と一緒についてきたやつで、往年のSFC版のリマスタとなっている。
相変わらずの面白さだった。
みすずはやっぱこれくら暴力的じゃあないといけない。

5位はソードオブザバークラント。
ヴァニラウェア作品にめっちゃ影響を受けた作品で、メトロイドヴァニア風な2Dアクションゲーム。
サウンドもベイシスケイプだし、実質ヴァニラウェア作品みたいなもんだと思っている。
価格も超親切なので手が出しやすいと思う。
そして何より、このゲームの女性キャラはナニかとデカいのだ。
こういうことを言うと性的搾取だルッキズムだと五月蠅く言われてしまうので表立って強くは言わないが、俺はそういうのが好きなのだからしょうがない。

4位はFF16。
大迫力の演出で畳みかけてくるストーリーは非常に満足。
映画で遊んでいるような感覚でゲームをしているような感じではなかったが、今作はそういうものだと思ってプレイした。
また、竜騎士がFF4のタイトルロゴのポーズをとったり過去作のオマージュもあってニヤリと来た。

3位はポケモンBWシリーズ。
今更ながら第5世代のポケモンに触れたわけだが、もっと早くにやるべきだった。
脚本だけなら個人的にはシリーズ屈指だと思う。
また、殿堂入るするまではすべて新規ポケモンしか出さないという点も非常に野心的で好感が持てた。

2位はSO2R。
今年は本当に往年の名作のリマスタ・リメイクが俺の中で豊作だった。
イラストも現代風になっており、ゲーム自体も非常に遊びやすくなっていた。
戦闘は良くも悪くもいつものSOらしい大味な感じだが、ICのアイテム創作やPAのキャラの掛け合いなどは当時のノリそのままで非常に良かった。

そして1位はタクティクスオウガリボーン。
バフカードシステムやレベルデザイン、死者の宮殿のアジャストなど、もっと良くできた部分は多々あったと思う。
だが、戦略ゲームとして少しでも昇華させようという意図は見受けられた。
そして何より、タクティクスオウガ特有の、戦争の非情さをまざまざと見せつけてくる選択肢の数々や脚本は健在だった。
中学2年生という多感な時期に一番ハマり倒したゲームだけに贔屓目も半端ないが、こればっかりは譲れない。
俺の中でタクティクスオウガは色褪せてはいなかったと再認識できた。
今年のゲーム部門1位はタクティクスオウガリボーンだ。


■音楽部門
※公式MVがある楽曲に関しては、動画リンクも入れている。

●アルバム・EP系
3位:Cookie Plant「Cookie Tape Vol.2」

2位:NUMBER GIRL「NUMBER GIRL 無常の日」

1位:amazarashi「永遠市」


■楽曲単発

10位:ピーナッツくん「刀ピークリスマスのテーマソング2023」


9位:BoC’z「Hat on your Head!」


8位:Mori Calliope × Reol「虚像のCarousel」


7位:Anonymouz「River」


6位:OZROSAURUS「Players' Player feat. KREVA」


5位:Ado「唱」


4位:ピーナッツくん「Gordon Kill the Thomas」


3位:マキシマム ザ ホルモン「恋のアメリカ」


2位:Maddy Soma「AMATERASU (Prod. Nixk & Digital Wrist)」


1位:平沢進+会人「夢みる機械」



まずはアルバム・EP系から。
3位はCookie Plantというヒップホップクルー。
今年はMaddy Somaというラッパーが俺の中で大当たりし、そこから行きついたのがこのグループ。
メンバー全員が元ダンサーらしいので、ラップのフローもダンスを意識した感じになってて非常に聴き心地が良い。
個人的にこのアルバムで好きなのは「New Buddha」と「Bando」という曲。





2位は再結成したナンバガのラストライブ。
まさかの透明処女を4回も演奏するというライブはまさに突っ走りの権化。
これぞロックというのを見せてもらった。

1位はamazarashiの新譜。
今作もかなり良い。もう言うことなしだ。
個人的に好きな曲は「超新星」という曲。
以下の歌詞の部分は、非常に自分の心情に合っていた。

報復が好物 隙を狙うローンウルフ
温みを知り頬擦る 子供の毛で血を拭う
幸福は過ぎた願い 目を背けた青空
虚飾も卑下も脱いでなお残る我が身アートマン
涙目 ありったけ 見たまんま傷だらけ
情けねえ姿で今日の生身を歌え
誰が為鳴る鐘 闇を穿つ雨だれ
あなたへ突き刺され あと少しだ朝まで



続いては楽曲単発系。
10位は「刀ピークリスマスのテーマソング2023」
今年も非常に倒錯的で気合の入った曲を叩き込んできた。
楽曲も全般的にはソリッドなロックチューンで疾走感が素敵だ。
また、ブレイクの「とうや」が非常にキモくていい味を出している。

9位はウマ娘のエイプリルフール企画で結成されたユニットBoC’zの曲。
エイプリルフールのネタとは思えないくらい気合が入っており、最近のトラップのフローみたいなパートもあって好き。

8位はVtuberの森カリオペの曲。
相変わらずラップのフローやライミングがタイトで素晴らしい。

7位ヴィンランド・サガ2期のED曲。
フィヨルドの大河のように流れるようなメロディラインが好き。

6位はOZROSAURUSのMACCHOとKREVAが組むという歴史的出来事ともいえる作品。
元々MACCHO側がディスっていたので交わることは無いと思われていたが、ここへきての合作は非常に熱いものがあった。
そしてなにより2人ともスキルフルなのが素晴らしい。
KREVAはライブだとなぜか知らんが俺に合わないが、ライブじゃなきゃ本当に良いと思う。

5位は今年もAdoちゃんがランクイン。
踊もそうだけど、こういうダンサブルな曲はAdoちゃんに非常に合っていると思う。
個人的には非常に苦手ではあるけども、世界進出も狙っているらしいので頑張って欲しいところではある。

4位はこれまたピーナッツくんがランクイン。
楽曲の終盤に向けていきなり曲調が久石譲を思わせるようなメロディに変貌するのが非常に印象的。
そしてフックの疾走感あふれる流れも素晴らしい。

3位はホルモンの恋のシリーズ。
アメリカらしく、HR/HM路線なギターリフが印象的な曲。
かと思えば途中からユーロビートチックなパートも入っており、本当に衰えないなと思った。

2位は今年俺の中で大当たりしたMaddy Somaだ。
彼の楽曲との出会いは「OKE」だった。



最初はドリルラップな曲が日本でもないものかと探していたらここに行き当った。
そこから彼の曲を漁り、この曲やCookie Plantに行きついたのは本当に良い収穫だったと思う。

そして1位は平沢師匠。
この楽曲自体はかなり古い曲なのだけど、フジロックで演奏されたこのバージョンを今年は一番聴いた。
心が沈んでいる時に以下の歌詞を聴いていると、何か前に進もうという気にさせてくれた。

エントロピー ネゲントロピー
磁場を縫って走れ
八百万の谷越えて


ライブ演奏の終盤で師匠が客側に向かって指さしてくるのがまた何とも熱い。
これが演奏された時はコロナ禍真っただ中であっただろうが「おまえらこんなところで止まってないで、どんどん前に進んでいけよ」という激励に聞こえなくもない。


■2023年ちくぜんオブザイヤー

上記の各部門ランクイン作品の中から、「今年の1本」的なものである「今年一番自分の心に残った・感動した作品」という名目で大賞(ちくぜんオブザイヤー)も勝手に設定することにした。
もちろん、ただの自己満足であり、大賞を取ったからと言ってこの日記で取り上げられるだけで他に何の恩恵もない。

2014年から始まった歴代のちくぜんオブザイヤーは以下の通り。

・2014年
音楽(アルバム・EP)部門:amazarashi「夕日信仰ヒガシズム」

・2015年
ゲーム部門:スプラトゥーン(WiiU)

・2016年
書籍部門:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』

・2017年
新日本プロレス部門:オカダ・カズチカvsケニー・オメガ(2017年1.4東京ドーム)

・2018年
書籍部門:米澤穂信『満願』

・2019年
新日本プロレス部門:天山広吉&矢野通&オカダ・カズチカvs飯塚高史&鈴木みのる&タイチ(2019年2.21後楽園ホール)/鈴木みのるvs獣神サンダー・ライガー(2019年10.14日本武道館)
※上記2試合が同時受賞

・2020年
音楽(楽曲単発)部門:amazarashi「未来になれなかったあの夜に」

・2021年
書籍部門/映像部門/ゲーム部門:ウマ娘プロジェクト

・2022年
ゲーム部門:エルデンリング(PS4)


そして注目の2022年ちくぜんオブザイヤーは……

書籍部門

・佐藤将『本田鹿の子の本棚』


今年のちくぜんオブザイヤーは、書籍部門の佐藤将『本田鹿の子の本棚』に決定した。
とにかく個人的に大好きなオマージュやパロディで笑いを取りにくると共に、非常に考えさせられるテーマや舞台設定に、何度も感動した。
ぶっ飛んだ幻想的な舞台設定をベースにリアリティなテーマをパロディとオマージュを混ぜてブチかましてくる。
特に幻想的な舞台設定にリアリティなテーマというのは、来年俺が取り組んでいきたいことに非常に近しいものでもあるため、来年以降の自分にとっても非常に収穫のある作品だった。
こんな超弩級の衝撃作に最高のタイミングで出会えたことを踏まえ、今年のちくぜんオブザイヤー作品としたい。


■総括
以上が今年のちくぜんアワードの内容となる。
今年は育児や仕事を優先させる中でミニマルにやろうというテーマの下、色々な作品に触れてきたが、例年に劣らずに良い作品に出会えて本当に良かった。
特に上述の『本田鹿の子の本棚』は来年の自分のやりたいことに対して非常に良い指針になりそうな気がする。これは本当に良い収穫だった。

そして、今年触れたすべての素晴らしい作品・イベントに、心からのお礼を言いたい。
来年も良く生きて行こうと思う。


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