私はしずくさんを許せません
なぜなら私の推しに抱きついたからです(え
冗談はさておき
今回はしずくさんが同好会に帰ってきましたが
その復帰のステージでしずくさんは言いました
「私は演劇が大好きで、表現が大好きで、まるでお芝居を見ているような、そんなステージを作りたいと思っていました。(中略)でも私、わかったんです。私はただ物語のヒロインになりたかったわけじゃないって…私は…『あなたの理想のヒロイン』になりたいんです。」
またかすみさんも同好会と部の違いに言及します
彼女はしずくさんが部で失ったものを
「声」であるとしました
と言ってもここで指しているのは心の声
つまり同好会でのライブの方が
しずくさんの気持ちが届いていたということ
これはすなわち「あなたの理想のヒロイン」こそ
彼女の心からのライブであることを意味します
逆説的ですが他者の求めるライブをすることが
しずくさんにとっての自分らしさなのです
しかしここで一つの疑問が生まれます
ミアさんのバズらない曲に意味はない
という発言からもわかるように
部の活動は観客の視点を強く意識します
対して同好会は自分の大好きを追求する場所
他者の求めるスクールアイドルというなら
前者のほうが合っているように思えます
となるとなぜ彼女は同好会で
あなたの理想のヒロインになることを
選択したのでしょうか
実はあなたの理想のヒロインは
自分らしさを肯定しない部の活動とも
自分らしさを追求する同好会とも
一線を画しています
前者はしずくさんの求める自分に矛盾し
後者はあなたの理想のヒロインに
矛盾するためです
つまりこれは彼女が部にも同好会にも属さない
第三の道を構築したことを意味するのです
このことは部と同好会の和解の
鍵を握るようにも思います
個人的な意見ですが前章でしずくさんが
部への移籍を決めたとき
私はあまり違和感を感じませんでした
それは決して彼女が仲間を簡単に裏切れる
薄情な人間だと思うからではありません
ただ、仲間に触発されて焦る気持ち
それはすごく共感できるし
人間的だと感じたからです
確かに行動が矛盾していたり
前と後で言っていることが違っていたりすると
キャラがぶれていると批判したくなります
でも実際は決められたキャラのとおりに
生きている方が不自然だと思うのです
それはアニメでもかりんさんやしずくさんが
否定した過去です
むしろその矛盾から何を学ぶのか
それが最も重要です
特に虹学のアニメを見て強く思うのですが
自らの失敗を反省したときに
真逆の行動をとりさらに失敗する
という場面がしばしば見られます
今回に関しても言うまでもなく
部の行動は行き過ぎています
しかしながらこの対立を乗り越えたときに
もとの同好会に戻ってしまうというのでは
あまり意味がありません
部の練習の緊張感などについては
同好会も取り入れられる面はあります
どちらが勝つ負けるではなく
しずくさんのように第三の道を構築する
そんな今後に期待したいです